1974年秋 九州一周 2 大阪へ
京都から大阪へは新快速を利用しました。当時は京都~大阪ノンストップ29分で結んでいました。
車輌は153系や165系グレー塗装にブルーの帯を入れてブルーライナー塗装と言われておりました。
<<京都駅>>
153系 低運転台クハによるブルーライナー 京都
こちらは500番台 高運転台のブルーライナー 京都
<<大阪駅>>
こちらは165系 ブルーライナー 大阪
153系と165系の高運転台車は湘南色塗装の時は塗り分けパターンで容易に区別出来ますが、ブルーライナー塗装での区別は貫通扉枠の形態で区別が可能です。153系は平面的な枠が装着されているのに対して165系は強化された構造になっています。
<京阪神の新快速の歴史>
初代は113系電車で1970年10月1日 - 1972年3月14日の間、運転され
二代目の153系(165系)の時代は1972年3月 - 1980年7月でした。
三代目は117系が1980年1月 - 1999年5月10日の間使用され、1990年3月10日に115km/h化改造されています。
四代目は221系で1989年3月11日 - 2000年3月10日の間、使用され、
五代目の223系は1995年8月12日以降使用されています。2000番台の投入とともに2000年3月11日から130km/h化されました。さらに225系が2010年12月1日に運転開始されています。
<サロ110-901について>
153系のサロとして1958年汽車会社で試作されたセミステンレス車です(登場時はサロ95901)。のちに113系に組み込まれる事になり改造され、1968年サロ110-901に改番されました。
大阪環状線の101系 大阪駅
当時、大阪環状線は101系もしくは103系、6連(一部8連)で運用されていました。
DD54 10号機牽引の福知山線 客車列車大阪駅
当時の福知山線は非電化でこういった客車列車が運用されていました。
<DD54形ディーゼル機関車について>
1962年に西ドイツから輸入された機関・変速機などを搭載し、1965年まで山陰本線の京都 - 園部間などで試験運用されたDD91形の試用経験に基づいて1966年から設計・製造された亜幹線用液体式ディーゼル機関車で、1966年に試作車としてDD54 1 - DD54 3の3両が製造され、各種試験に供された後、1968年から1971年までの4年間にDD54 4 - DD54 40の37両が量産車として製造されました。
本形式に先行して設計・製造されたED72形・ED73形交流電気機関車と同様に窓下を突出させた「くの字」状の前面形態が採用され、車体断面も側板の上半分を内側に傾斜させた、ヨーロッパ調の独特のエクステリアデザインとなっています。
現在も活躍する本家西ドイツ製218形 ディーゼル機関車 2009/4 ハンブルグ中央駅
重連運用は想定していないため正面貫通扉は装備せず、総括制御に必要な釣り合い管や制御用ジャンパー線などを設置していません。
製造時期により外観は前灯の位置と前面窓の形状が異なるほか以下の相違点があります。
DD54 1 - DD54 3(量産試作機) ステンレス窓ガラス支持・前灯窓上・サイドエアフィルター形状・動輪輪芯形状)
DD54 4 - DD54 24 ステンレス窓枠・前灯窓下・連結器解放テコ先端形状・砂箱形状
DD54 25 - DD54 40 窓ガラスHゴム支持・前灯窓下・車体溶接構造の変更
大別で上述3タイプ、各部仕様で細分すると1 - 6次車に区分されるそうです。
搭載機関はDOHC6バルブV型16気筒のDMP86Zディーゼルエンジンで、西ドイツマイバッハ社(Maybach=現・MTUフリードリヒスハーフェン)設計によるMD870を三菱重工業がライセンス生産を行いました。液体変速機は爪クラッチを介在させた4段変速機構をもつDW5で、同じく西ドイツのメキドロ社(Mekydro)が設計したK184Uのライセンス生産品です。
1966年に先行試作車であるDD54 1 - DD54 3の3両が福知山機関区(現・福知山電車区)に新製配置されました。これらの運用結果が良好だったために本格量産が決定し、1968年から1971年までに量産車37両が順次落成し、全40両の内、DD54 1 - DD54 29・DD54 38 - DD54 40の32両が福知山機関区に、DD54 30 - DD54 37の8両が米子機関区(現・後藤総合車両所)に、それぞれ配置されました。
本形式はその新製時の計画通り、当時山陰本線・播但線・福知山線などの列車牽引運用に用いられていたC57形・C58形等の蒸気機関車を置換え、当該路線群における無煙化を促進しました。
1972年3月15日から京都 - 浜田間で、米子機関区配置機6両により寝台特急「出雲」牽引が開始されました。しかし、この頃からエンジン本体や液体変速機の故障が多発、本形式の牽引する列車を当時残存していたC57形蒸気機関車が救援する、といった皮肉な事態が頻発するようになっていました。このため「出雲」運用への充当は2年で終了し、1974年には同運用のDD51形へ置き換えが実施されました。
さらに、本形式での故障頻発が運用・保守の両面で深刻な問題となっていたことと、DD51形が初期故障をほぼ克服し安定した稼動実績を確保していた状況から、本形式はDD51形で代替・淘汰されることが決定され、1975年から1977年にかけて山陰地区へ同形式の新造ならびに他地区からの転入が実施されました。
これにより、その時点で山陰本線用として配置されていたDF50形と本形式の淘汰が実施され、本形式は1976年6月30日に12両、1977年1月17日に10両、同年11月21日に10両 、1978年5月11日に4両が廃車されました。
最後に残った4両も1978年6月18日の播但線645列車を最後に運用から離脱し、同年8月に休車。同月11日に一旦全車廃車となりました。しかし、DD54 12とDD54 33については一旦廃車の後、何故か車籍復活の手配がとられ、同年12月1日に改めて廃車された。これをもって本形式は形式消滅となりました。
大阪駅に到着したキハ82系特急「はまかぜ」
<特急「はまかぜ」の歴史>
1972年3月15日:新大阪駅・大阪駅 - 鳥取駅・倉吉駅間(播但線経由)で特急「はまかぜ」2往復が運転開始。 「はまかぜ」の播但線内は無停車で、大阪・神戸・姫路 - 但馬地方・鳥取県の輸送を担当する一方、播但線内の需要は急行「但馬」が担当していた。
停車駅:新大阪駅 - 大阪駅 - 三ノ宮駅 - 明石駅 - 姫路駅 - 和田山駅 - 八鹿駅 - 江原駅 - 豊岡駅 - 城崎駅 - 浜坂駅 - 鳥取駅 - 倉吉駅 - 米子駅
受け持ち:大ムコ キハ82系
DcDsDDDDc×7 所要7
かもめ(付属1)、日向(1)、まつかぜ(1,付属1)、はまかぜ(2)
京都730-1848佐世保
佐世保1050-2225京都
大阪725-2042宮崎
宮崎930-2243大阪
京都720-1210鳥取1246-1704大阪1800-2217鳥取
鳥取630-1044大阪1210-1624鳥取1655-2150京都
新大阪925-1417倉吉1442-1940新大阪
1975年3月10日:「はまかぜ」の倉吉駅発着列車が米子駅発着に変更。食堂車の連結が廃止。
1976年10月1日:「はまかぜ」の米子駅発着列車が再び倉吉駅発着に変更。
DcDsDDDDc×8 所要6(臨時+1)
まつかぜ(1,付属1)、あさしお(4)、はまかぜ(2)(臨時+1)
京都852-1227城崎1257-1546京都1632-2159米子
米子700-1222京都1308-1559城崎1629-2000京都
京都920-1356倉吉1416-1854京都
大阪800-1210鳥取1242-1709大阪1800-2224鳥取
鳥取621-1049大阪1210-1629鳥取1701-2117新大阪
新大阪922-1428倉吉1510-2024新大阪
新大阪1006-1423香住1518-1925新大阪
1982年7月1日:「やくも」の電車化によって余剰になったキハ181系が運用開始。このときは大ムコと米ヨナの分担受け持ち方式だったのですね。
受け持ち:大ムコ キハ181系
DcDsDDDDDDc×5 所要4(臨時+1)
あさしお(4)、はまかぜ(1)(臨時+1)
京都852-1227城崎1257-1546京都1632-2158米子
米子700-1222京都1308-1600城崎1629-2000京都
京都920-1357倉吉1417-1854京都
新大阪922-1428倉吉1510-2024新大阪
新大阪1006-1424香住1518-1925新大阪
Dc×3 D×3 Ds×2
受け持ち:米ヨナ キハ181系
DcDsDDDDc×3(11/27からDcDDDsDDc) 所要2
まつかぜ(1)、はまかぜ(1)
米子1113-1709大阪1800-2224鳥取
鳥取621-1049大阪1210-1808米子
Dc×1
Ds×1 Td×7
国鉄カラーのころのキハ181系特急「はまかぜ」 大阪駅
1985年3月14日:全列車が鳥取駅発着になる。
1986年11月1日:福知山線電化により、「まつかぜ」の運転が終了する代替として、倉吉駅・米子駅発着列車が運転開始し、「はまかぜ」は3往復になる。大阪駅 - 姫路駅間で120km/h運転を開始し、スピードアップが図られる。
1993年3月18日:「はまかぜ」の全列車が大阪駅発着になる。
1994年12月3日:智頭急行線の開業により特急「スーパーはくと」「はくと」が運転を開始し、「はまかぜ」の運転区間・本数は大阪駅 - 浜坂駅・鳥取駅間のそれぞれ1往復になる。
1995年1月17日 - 3月31日:阪神・淡路大震災の影響により、全列車運休。
編成は短くなり塗装もJR西日本のオリジナルカラーとなった特急「はまかぜ」 2005/8/22 元町
1996年3月16日:「但馬」が廃止。大阪駅乗り入れの臨時「但馬」81・82号も「はまかぜ」81・82号として特急列車化。
「はまかぜ」が3往復になるとともに、播但線内の福崎駅・寺前駅が停車駅に追加される。特急料金も大阪駅 - 浜坂駅に関しては急行廃止の代替として割安なB特急料金が新たに導入されることになった。
2010年11月6日:定期列車としてキハ181系による「はまかぜ」の運用が終了。
11月7日:新型車両のキハ189系が運転開始。
最近の特急車両はHMを掲出しないため、列車名がさっぱり分からないのが難点ですね。2011/12/26 島本
12月23日:臨時列車としてのキハ181系による「かにカニはまかぜ」の運用が終了。
2011年2月28日:車内販売の営業が廃止。
その後、環状線で天王寺へ向かいました。
<<天王寺駅>>
82系特急「くろしお」 天王寺駅
天王寺は今も同じですが、関西線などのホームと阪和線のホームが分かれており、東京の人間にとっては珍しい関西の通勤電車を結構写し、フィルム交換をしようと思って慌てて、フィルムを巻き取らず裏蓋を開けてしまい折角撮った写真を数枚無駄にしてしまいました。そのため、折角の福知山線DD54の写真等が光被りを起こしましたが、幸いにして難を逃れた一枚を上に載せました。
特急「くろしお」の歴史については後日、1975年1月の名古屋旅行、1976年3月の関西旅行シリーズで記述する予定です。
今回も京阪神新快速の歴史、特急「はまかぜ」の歴史に関してはWikipediaの記事を、特急「はまかぜ」の編成、運用に関しては「国鉄特急車両 配置および運用の移り変わり」のデータを参考に纏めました。
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