1975/1 名古屋へ 2 名カキの修学旅行用電車
159系は急行用新性能電車153系をベースにした修学旅行用電車の系列です。昭和23,24年生まれの第1次ベビーブーム世代が中学生として修学旅行に出る際の団体臨時用電車として開発されたものです。
東京や関西地区につづき、中京地区の学校関係者からも修学旅行用電車の運転を希望する声が高まり、愛知・岐阜・三重三県の利用債方式による修学旅行専用電車導入の要望が出されました。当初は1960年に登場する予定でしたが、伊勢湾台風により利用債の引き受けが1年延期となり車両の新製も延期され、翌1961年に中京地区修学旅行用として新造されました.基本的には1959年製造の155系に倣っていますが若干の設計変更が行われ、16両が製造されました。
中京地区は東京・関西地区ほど修学旅行列車としての利用度が高くなく、むしろ臨時列車に充当することが多いと判断されたため車内は153系などに近い構造とされました。
変更点は通風器を大垣 - 米原間の降雪地帯での運用を考慮して押込形に変更・両側2列座席(4名ずつのボックスシート)・壁際に連続して設置した通常の荷物棚・男子用トイレ廃止・扇風機の減少(10台→4台)・客室車端部に名古屋鉄道管理局名による「こまどり号電車について」という説明文の掲示。改良点は休養スペースを全車設置とし、腰掛布団を引き出して使用する方式に変更しました。
1961年に製造された12両により4月9日から修学旅行用として東京・品川 - 大垣間の「こまどり」に投入された。155系同様予備車なしで8両編成と12両編成で隔日運転し8両運転時に4両分の検修を行う方式が取られた。1962年にはTcMM'Tcの4両が増備され、毎日12両編成での運転が可能になった。また同年秋からは、中国地区 - 中京地区間不定期修学旅行列車「わかあゆ」にも投入されました。
こちらは湘南色に塗色変更され、153系などと共通運用されていた大垣区の155系
また、閑散期には臨時準急「ながら」や車両運用の都合上「東海」にも投入されました。1973年には、臨時快速「木曽路」で全線電化後の中央西線でも運用されました。1975年頃からは、急行「東海」・大垣夜行・中京地区快速列車などに153・155・165系と共通運用され、車体塗色が湘南色に改められたのも155系と同様です。冷房化や飲料水タンク撤去などの改造もされずに新製配置となった車両基地の大垣電車区で運用され続けましたが、1980年に廃車解体されました。
当時の155系、159系の配置表です。 1975.4..1 現在
田町電車区
モハ155+モハ154 2 3 7 9
クハ155 3 4 9 10 13 14
サハ155 1 2
大垣電車区
モハ155+モハ154 1 4 5 6 8 10 11 12
クハ155 1 2 5 6 7 8 11 12 15 16 17 18 19 20
サハ155 3 4
モハ159+モハ158 1 2 3 4
クハ159 1 2 3 4 5 6
サハ159 1 2
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