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2013年1月25日 (金)

1981/11 北陸へ 3 489系特急 その5 「白山」

今回は「白山」です。

白山と言えば、信越特急、碓氷峠、489系、金沢運転所(現:金沢総合車両所、以後金サワ)ということで、特急「白山」の歴史について触れる際には金サワの489系の歴史について避けて通れないと思います。

先日の489系「雷鳥」の記事で記述しましたように、製造当初は大ムコに配置されていた489系が初めて金サワに移管されたのは1973年4月のことでした。当時は0番台2編成と201編成が転属となり、その後、徐々に転属が行われました。

一方、特急「白山」の運転開始は1972.3.15のダイヤ改正で、当時大ムコに配置されていた489系を使って、「雷鳥」2往復と共通運用で運転が開始されました。

1972.11.25の改正で急行「妙向」を格上げする形で1往復増え、1973.10.1の改正で3往復体制となりました。

さらに「しらさぎ」の運用も1975.3.10のダイヤ改正から、金サワの受け持ちとなりました。逆に「北越」はこの改正で大ムコの受け持ちになりました。
この改正に備えて、1974.7に新製されたグループも加わり、489系12連 14編成が金サワに揃っています。

さらに1974年8月から1975年2月にかけて、485系が新製され金サワに配置されています。また仙センなどから転入もあります。

1975.3.10改正時のメンバー

485系
M485: 17, 214, 215, 216, 217, 218, 219, 220, 221, 222, 223, 232, 233, 234, 235, 236, 237, 238, 239, 246, 247, 248
M'484: 17, 316, 317, 318, 319, 320, 321, 322, 323, 324, 325, 329, 330, 331, 332,
333, 334, 335, 336, 343, 344, 345     (以上22ユニット)
Tc481: 303, 305, 306, 307, 308, 310, 318, 319, 320, 321, 322, 323, 324, 325, 326,327, 343, 344 (18両)
Ts481: 108, 109, 110, 111, 112, 113, 117, 118, 119, 120, 121, 131, 132 (13両)
T481: 16, 17, 18, 19 (4両)
Td481: 65, 66, 67, 75 (4両)

489系
M489:1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40, 41, 42
M'488: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 201, 202, 203, 204, 205, 206, 207, 208, 209, 210, 211, 212, 213, 14, 215, 216, 217, 218, 219, 220, 221, 222, 223, 224, 225, 226, 227
(以上42ユニット)
Tc489: 1, 2, 3, 4, 5, 201, 202, 203, 204, 205, 301, 302, 303, 304, 501, 502, 503, 504, 505, 601, 602, 603, 604, 605, 701, 702, 703, 704  (28両)
Ts489: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28  (28両)
T489: 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12,201,202,203,204,251,252 (14両)
Td489: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12,101,102 (14両)

となっています。

これらで組成された編成と運用は

TcM'MTsTsTdM'MTM'MTc (12連)×13 所要10(臨時+1) 489系 白山(3)、雷鳥(5)(臨時+1)、あさま(3)

TcM'MTsTsTdM'MTM'MTc (12連)×5 所要4 485系/489系混成 しらさぎ(5)

TcM'MTsM'MTc (7連)×5 所要3(臨時+1) 485系 加越(6)(臨時+2)、しらさぎ(臨時1)

ということで、14編成ある489系編成のうち、1本は485系(12連)編成グループに混じっていたことが分かります。

1970年代後半、「白山」が走る信越本線の新潟県南部地方は再三の豪雪に見舞われ、特に長野~直江津間は上り列車にとっては上り勾配がきつく、金沢を発車した12両(6M6T)編成が1ユニットカットの状態(4M8T)になるとこの区間の運行が不能になり、運休が再三発生したとのことです。

金沢発の上り「白山2号」でユニットカットが発生した場合、ほぼ同じ時刻に直江津~富山間を通過する上野発下り「白山1号」と車輌の交換し、ユニット不良の車輌は金沢に折り返し、上野発の車輌を上野に向かわせる措置もとられたそうです。こういったトラブルを避け、かつ後に「つばさ」用に開発された485系1000番台や181系「とき」の置き換え用に開発された183系1000番台で採用された3MG方式によるサービス電源の安定供給を確保するため、489系の編成替えが検討され始めました。

1978.7.1の時点では

489系12連グループからサシ、サハが抜かれ10連となり、

TcM'MTsTsM'MM'MTc×8 所要6 489系 白山(3)、あさま(3)

雷鳥」の運用は混成編成に移し、サシなし碓氷峠専用編成として、8本になりました。

一方で485系/489系混成グループは

TcM'MTsTsTdM'MTM'MTc×10 所要8 (臨時+1) 雷鳥(5)、しらさぎ(5)(臨時+1)

他との関係でサシを抜けない「雷鳥」の運用は混成編成に任せ、こちらを5本増やしています。
TcM'MTsM'MTc×5 所要3 加越(6) 7連組は変化がありません。
予備車 T×8 Td×8

1978年7月から9月にかけて大きな動きがあります。

(1)1976年春から運用され始めた「つばさ」用485系1000番台の運用が増えることとなり、サシを調達するためにサシ489-10,11,12、さらにサシ481-65~67が秋アキに転出します(2012/12/30, 12/31の記事に関係する記述を追記しました)。

(2)長大編成のサービス電源安定化のために中間のサロにMGを搭載し、編成全体で3MG方式とするためサロ489-1000番台1001~1010が新製され配置されます(1006だけは遅れて1979/3に配置)。

(3)盛アオから200番台クハ(222, 223, 227, 229)とモハユニットが2編成分6ユニット転入します。

(4)サロ481-110~113の4両がサロ183や189改造のため長ナノに転出します。

(5)サハ481-16~19が大ムコへ転出

これらの移動を受けて1978.10の改正時には

TcM'MTsTsM'MM'MTc×9 所要6 489系 白山(3)、はくたか(1)、あさま(1)

これまで大ムコの485系が担当していた「はくたか」が489系の担当に替わりました。その分、489系専用編成が1本増となっています。

TcM'MTsTsTdM'MTM'MTc×11 所要9(臨時+2) 雷鳥(3)(臨時+1.5)、しらさぎ(7)(臨時+1)

混成グループは1本減となっています。

TcM'MTsM'MTc×5 所要3(臨時+2) 加越(6)(臨時+1)、しらさぎ(臨時1)
予備車 T×3 Ts×1 Td×1

1979年4月1日時点での国鉄電車の配置と編成をまとめたJRR発行の「国鉄電車編成表」が手元にありますので、それから金サワの485系/489系の編成を書き写したファイル(「19790401_485_489.pdf」をダウンロード

)を作成しました。

それによると485系/489系混成編成グループにおいて485系で構成される編成の多くの付随車が489系であったことが分かります。

1979年3月から4月にかけては盛アオからクハ481-224,228と13モハユニットが転入します。これらのモハユニットを485系グループに加え、485系/489系混成グループから489系ユニットを捻出し、489系専用グループのMT比を6M4Tから8M4Tへアップしました。

これらの移動を受けて1979.4.25改正の時点では

TcM'MM'MTsTsM'MM'MTc×10 所要7 489系 白山(3)、はくたか(2)、あさま(1)

はくたか」が2往復になっています。

混成グループ、7連グループは同じです。
予備車 T×3 Td×1

1979/5にサシ481-75も秋アキに転出しています。

1979.7には「あさま」の担当がなくなりました。

TcM'MM'MTsTsM'MM'MTc×10 所要7 489系 白山(3)、はくたか(2)

1982年7月から11月にかけて

(1)「白山」の食堂車復活のために秋アキからサシ481が大量に転入します。61~63, 65~67, 75, 76, 81~83 さらにサシ481-83は489系に改造されサシ489-83に(サシ481-83は1978年7月に秋アキに転入した際にサシ489-12から改造されたもの)(2012/12/31の記事
これは1982年11月の改正で秋アキの485系1000番台の担当する「つばさ」「やまばと」「いなほ」において編成が12両から9両に短縮され、サシの連結が廃止され、捻出されたものです。

(2)クハ481-223, 228ほかモハ3ユニット、サロ481-108. 109は大ムコに転出します。

これらの移動を受けて1982.11.15のダイヤ改正では

TcM'MM'MTsTdM'MM'MTc×10 所要7(臨時+2) 489系 白山(3)(臨時+1)、北越(2)、雷鳥(1)(臨時+1)

「白山」の489系専用編成はサロ1両(489-1000: 3MG)、サシ1両の8M4T編成となります。上越新幹線の開業で「はくたか」は廃止となり、残り区間は「北越」となったため、「北越」に7年ぶりに489系が戻って来ました。「雷鳥」の運用も489系専用編成で復活しました。当時の時刻表では雷鳥3号(4003M)、雷鳥32号(4008M)がこの編成の担当だったようです。

TcM'MTsTsTdM'MTM'MTc×10 所要8(臨時+2) 雷鳥(2)、しらさぎ(7)(臨時+2)

こちらの雷鳥は8号(4018M),14号(4004M),25号(4007M),31号(4035M)がこの編成の担当だったようです。

混成編成は上記の大ムコ転出を受けて一本減となりました。

TcM'MTsM'MTc×5 所要3(臨時+1) 加越(7)(臨時+1)
予備車 T×4 Ts×10 Td×2

1983年8月から1984年2月にかけてサロ489-1000の新製投入で余剰となっていた489系基本番台サロの改造が始まります。東海道系の113系サロへの格下げ改造です。

サロ489-1,3,4,11,12 => サロ110-351, 353, 354, 357, 358
さらに-6, 8はそのまま 鹿カコへ、-251は門ミフへ

これらを受けて1984年2月の時点では

TcM'MM'MTsTdM'MM'MTc×10 所要7(臨時+2) 489系 白山(3)(臨時+1)、北越(2)、雷鳥(1)(臨時+1)

1984年2月から1985年4月にかけても489系中間付随車の改造は続き、

(1)サロ489-2,5,10 => サロ110-352, 355, 356
(2)サハ489-201,204,252は日根野に転出(これらはクハ480-9, 10, 11に改造され485系「くろしお」として活躍します。後日、485系「くろしお」について触れます)。
10,12は大ムコへ転出 
-11はクハ481-701に改造して配置(この車輌は昨日の記事で写真を載せています)
(3)モハ485 15ユニット、サシ481-81,82が大ムコ転出
(4)盛アオからクハ481-337が転入
(5)サハ489-7,9 =>クハ183-101, 102

これらの結果を受けて1985年3月14日のダイヤ改正では

TcM'MTsM'MM'MTc×13 所要10(臨時+1) 489系 しらさぎ(4)(臨時+2)、白山(2)、あさま(1)、そよかぜ(3)

1982年の改正で復活したサシは消え、編成は6M3T 9連化されましたが「あさま」の運用が復活し、あらたに「そよかぜ」を担当することで489系専用編成は13編成になっています。

TcM'MTsM'MTc×13 所要10(臨時+2) 加越(8)、しらさぎ(2)(臨時+1)、北越(4)(臨時+1)

485系/489系混成の12連編成がなくなり、金サワから「雷鳥」の運用が消えました。

1985年12月から1986年10月にかけても489系付随車の改造は続き、

サロ489-7,9,17,18,19,20, 21, 22, 24 => サロ110-359,360,361,362,1351,1352,1353,1355
サシ489-6,8,9 廃車
サハ489-202,203 福フチ転出
サハ489-5 新カヌ転出
サハ489-6, 8 => クハ183-152,151改造 松本転出
489系201~203編成(6M3T)長ナノ転出
サシ481-61,62,63,65,66,67,75,76 廃車
モハ485,484 ユニット-11,12 水カツより転入

といった動きがあり、
国鉄最後のダイヤ改正となった1986.11.1の改正では

485系
M485:11, 12, 136, 144, 160, 214, 216, 217, 218, 219, 220, 221, 222, 223, 232, 233, 234, 235, 236, 237, 238, 239, 246, 247, 248
M'484:11, 12, 239, 247, 262, 316, 318, 319, 320, 321, 322, 323, 324, 325, 329, 330, 331, 332, 333, 334, 335, 336, 343, 344, 345  (以上25ユニット)
Tc481: 222, 224, 227, 229, 303, 305, 306, 307, 308, 310, 318, 319, 320, 321, 322, 323, 324, 325, 326, 327, 337, 343, 344, 701(以上24両)
Ts481:117, 118, 119, 120, 121, 131, 132(以上7両)

489系
M489: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 34, 41, 42
M'488:1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 201, 202, 203, 204, 205, 206, 207, 208, 209, 210, 211, 212, 213, 214, 215, 219, 226, 227 (以上33ユニット)
Tc489: 1, 2, 3, 4, 5, 204, 205, 301, 302, 303, 304, 501, 502, 503, 504, 505, 604, 605, 701, 702, 703, 704 (以上22両)
Ts489: 13, 23, 25, 26, 27, 28,1001,1002,1003,1004, 1005,1006,1007,1008,1009,1010 (以上16両)
Td489: 1, 2, 3, 4, 5, 7, 83,101,102 (以上9両)

編成的には

TcM'MTsM'MM'MTc×10 所要7(臨時+2) 489系 しらさぎ(4)(臨時+3)、白山(2)、北越(1)

TcM'MTsM'M(M'M)Tc×2 所要2 しらさぎ(2)

TcM'MTsM'MTc×11 所要8(臨時+2) 加越(8)、北越(4)(臨時+2)、白鳥(臨時1)
予備車 Td×9  

この改正の後、JR発足の1987年3月までに
クハ489-303, 703 大ムコ転出
サシ489-1,2,5,7,101,102 廃車
サシ489-83 長ナノ転出
クハ481-227,305,318,321,322,323,343 大ムコへ転出
クハ481-104,107,108,109,110,113,115,124,125 大ムコから転入
サシ481-67, 76, 75 復籍してスシ24-501, 503, 502へ改造

1992年3月14日:「白山」が1往復に削減。 なお、「白山」のエル特急指定は「あさま」との等間隔運転の一角を成していたため解除されず、「1往復のエル特急」となったまま廃止まで運行された。

1997年10月1日:長野新幹線開業に伴い、特急「あさま」「白山」が廃止。

489_4891
クハ489-1もしくは-2先頭の下り「白山」 鶯谷

489_4890
ボンネットタイプのクハでも-3以降はタイフォンはスカートから車体に移されました。日暮里

489_489501
クハ489-501 「白山」は常に乗車率の高い人気の特急であったと記憶しています。
1981年の北陸旅行も上野から「白山」で金沢入りしました。
489_489501
秋葉原の電留線で休むクハ489-503以降の編成

489_489200
尾久を通過する上り「白山」 200番台
489_489600_811126
金沢発7:07 上り「白山1号」 北陸で撮った「白山」の写真はこれだけです。

489_489300
1979年7月から1985年3月までの期間を除いて、「白山」の間合い運用で長野特急「あさま」にも489系が使用されました。なお、「白山」編成にサシが付いていた時代でも「あさま」運用では食堂車は営業してなかったとのことです。

489_489700
489_489300
EF63にサポートされ碓氷峠を下る「白山」 700番台 300番台

489_489200_850429
1985年3月のダイヤ改正で489系9連の編成が担当することになった「そよかぜ」 1985/4/29 上野

485系の製造時期さらにモデルチェンジの時期と重なってボンネット、貫通、非貫通タイプのクハを揃え、TcM'MTsTsTdM'MTM'MTc の12連14編成が製造された489系ですが、その歴史をこうやって追っかけてみると特急列車を運用する上での苦労がよく分かったような気がします。

当時の国鉄の財政事情も影響していると思いますが、当初からサシは1~14まで製造された分けではなく、サハも200番台改造がなされ1~4は欠番となっており、揃った14編成が共通のグループで運用されたこともないことが分かりました。

さらに長大編成としての機能維持のため、3MG化が進められサロは途中で追加新製の1000番台に置き換えられ、豪雪対策から6M方式から8M方式になるものの、1980年代になると短編成化の波に飲まれて中間付随車は系列を外れて格下げ改造され、食堂車も寝台特急の食堂車に改造されたものもありましたが、大半は廃車となり、JR化を前にして系列が崩壊していったことがよく分かりました。

本記事を纏めるにあたっては、国鉄特急車両 配置および運用の移り変わりのサイトのデータを参考にさせて戴きました。また489系の3MG化、8M4T化に関するエピソードはイカロス出版名列車列伝シリーズ17特急はくたか&北陸の485/489系の記事を参考に致しました。

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