1981/11 北陸へ 3 485/489系特急 その6 「はくたか」
全盛期の北陸路の特急、大ムコ、金サワに配置された485系/489系の運用と併せて見てまいりましたが、今回は特急「はくたか」です。
「白山」の記事でもその変化については出てきましたが、上越新幹線開業で一旦、廃止となるものの、ほくほく線経由の新たな特急として復活し、今日に至っているのですね。
1965年10月1日:上野駅・青森駅 - 大阪駅間で運転されていた「白鳥」のうち、上野駅 - 金沢駅間の編成が系統分割され、同区間(信越本線経由)特急「はくたか」として1往復が運転開始。 当時はキハ82系を使用した気動車で運転されていました。
言うなれば、キハ82時代の「はくたか」は後に電化されて「白山」は通るルートを通っていたのですね。私はもちろん写していませんが、アプト式時代の碓氷峠を通過するキハ82の姿は写真や映像として見たことはあります。
北陸本線の西から富山(操)までの電化は1964年8月24日に完成し、「雷鳥」「しらさぎ」は運転可能となったのですが、EF81の記事でも出てきましたが、信越本線と併せて、長岡まで電化されたのは1969年10月のことでした。
1969年10月1日:「はくたか」が485系に置き換えられました。同時に上越線経由となり、スイッチバックを行う駅も直江津駅から長岡駅に変更されました。
1972年3月15日:横軽協調運転装置を搭載した489系が開発され、信越「白鳥」と同じ上野駅 - 金沢駅間(信越本線経由)で「白山」が運転開始。以後「白山」の経路が関東地方と北陸地方を結ぶメインルートとなり、「白山」は1973年10月から3往復となったのに対し、「はくたか」は1往復の運行でした。
大ムコの485系が遙々上野まで来ていた時代の「はくたか」を写してはいるのですが、60Hz対応の赤スカートクハで無かったのが残念。当時は一往復で金沢行き3001Mは上野を朝8:08の出発、3002Mの上野着は22:23で上野駅で写真を撮るのは厳しい列車でした。
1975/11/3 柏崎駅で撮影した「はくたか」
1977/9/25 朝8時発の「はくたか」を写そうと早起きして鶯谷に向かったところ、京浜東北線と運悪く被られましたが、先頭車は何度も出てきますが当時大ムコでは唯一だった貫通タイプのクハ481-253でした。
同編成の反対側のクハは非貫通タイプの-304でした。
1978年:「はくたか」の車両受け持ちを向日町運転所(現在の京都総合運転所)から、金沢運転所(現在の金沢総合車両所)に移管。同時に「白山」と共通運用となり食堂車の連結終了。
1979年4月20日:「はくたか」が2往復に増発。
489系に受け持ちが替わったため、この顔が登場するように さらに181系「とき」との並び
金サワの489系が受け持ちとなり、絵入りHMになった「はくたか」 1979/7/6
489系 クハ489-200番台を先頭に 赤羽付近を行く特急「はくたか」 1979/5/5
クハ489-700台を先頭に富山駅に到着する特急「はくたか」 1981/11/25
1982年11月15日:上越新幹線開業に伴い上野駅 - 長岡駅間が廃止され、残り区間を「北越」に統合され、「はくたか」が廃止されました。
1997年3月22日:北越急行ほくほく線の開業により、上越新幹線に接続する特急列車として、福井駅・金沢駅・和倉温泉駅 - 越後湯沢駅間で「はくたか」10往復が運転開始。
1998年12月8日:「はくたか」のほくほく線内の最高速度を150km/hへ引き上げ。
2002年3月23日:ダイヤ改正により、 「はくたか」のほくほく線内の最高速度が160km/hへ引き上げ、.「はくたか」が1往復増発され、11往復になりました。 JR西日本の485系の定期運用が終了し、485系の定期運用はJR東日本の1往復のみになりました。
2004年10月23日 - 11月2日:新潟県中越地震の影響により運休。
2005年3月1日:ダイヤ改正より、 北越急行が「はくたか」に683系8000番台を投入し、定期列車がすべて160km/h運転対応の車両に統一。これにより、JR東日本の485系の定期運用が終了。 「はくたか」は1往復増発され、12往復になりました。
2007年9月15日・16日:上越新幹線開業25周年を記念して、また同年に起きた能登半島沖地震による能登半島復興キャンペーンの一環により、金沢駅 - 上野駅間(長岡駅経由)でリバイバル運転が実施されました。 当初は新潟県中越沖地震で信越線が不通になっている影響でほくほく線経由での運転も計画されていたが、運転の2日前に復旧したため、予定どおり長岡駅経由で運転されました。使用車両はJR西日本の489系で、上野寄りは旧絵入りヘッドマーク、長岡寄りが文字ヘッドマークと、前後で異なるヘッドマークを掲出し運転。
2009年3月14日:ダイヤ改正で「はくたか」が1往復増発され13往復になりました。ただし、5月31日までは増発の1往復(13号・16号)は多客時のみの臨時列車として運転されました。 6月1日:増発の1往復(13・16号)の定期列車化。
以上、特急「はくたか」の歴史についてWikipediaの記事を参考に纏めました。
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コメント
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クハ415-1901さん、こんにちは。
485系グループのボリュームあるアルバムを楽しませていただいています。
雷鳥から始まり、北越、しらさぎ、白山、はくたかと見ごたえ十分でありました。
国鉄在来線特急全盛のころのお写真・・・10両以上の編成美・・・圧巻です。
北陸新幹線が開通するとこの流れはどうなるのでしょうか。
おそらく(はくたか)シリーズは発展的解消となり、
残りそうなのは(雷鳥)と(しらさぎ)・・・
この二つの特急はかろうじて国鉄時代の花形特急のDNAを引き継ぐ形になるでしょうか。
HMがデザイン化された姿も美しいですが、
白地の素朴なデザインも捨てがたいですね。
旅情派?の私としては富山の国鉄式駅名標とボンネットの取り合わせに感動してしまいました。
投稿: やぶお | 2013年1月26日 (土) 20時51分
やぶおさま、こんばんは。
コメントありがとうございます。昔からと言うか、金沢に489系が配置されてから、「白山」として上野に顔を出す本数と配置量数とは配置両数が遙かに多く、なぜあんなに配置されているのかというのが疑問でした。
それを配置データや変遷データの助けを借りて時代順に追ってみると、489系の長大編成を維持するための苦労まで見えてくることが分かりました.自分としても今回の記事で長年の謎が少し解けたような感じがしております。
確かに北陸新幹線開業後は金沢以東の在来線特急は廃止になってしまうのかも知れませんが、長年培われてきた鉄道文化は消えて欲しくないですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2013年1月26日 (土) 21時49分
こんばんは。
列車の名前にも一つ一つ歴史があることを改めて感じました。今では新幹線も含めて名を受け継いでいる列車も多くありますし、車両が進化していっても代々受け継がれた名前には重みのようなものを感じます。
ボンネットの特急列車、迫力がありますね。様々な行先の特急列車が並ぶ様子は、在来線の華やかなりし頃の象徴のようです。
上越線、信越本線、北越急行、走る特急列車は往時とは比べ物にならないほどに少なくなり、北陸本線も第三セクターに転換されるなど、本当に寂しい状況です。お写真の頃の多くの長距離列車で賑わう様子を見てみたかったものです。
風旅記: https://kazetabiki.blog.fc2.com
投稿: 風旅記 | 2020年5月29日 (金) 04時00分
風旅記 様、お久しぶりです。
私もいつ見ても国鉄特急列車、しかも151系から485系まで続いたボンネットタイプクハのデザインは素晴らしいと思います。
確かに新幹線は速く、本数も多いですが、旅の情緒、長旅の楽しさが無いように感じます。あの時代をもう一度味わいたい気分ですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2020年5月29日 (金) 06時31分
特急「はくたか」は最初は489系で運転され、上野から上越線経由で運転していたんですね。
早速、時刻を調べてみました
特急「はくたか1号」
上野 8時19分 高崎 9時43分 長岡11時47分 直江津12時44分 富山14時14分 高岡14時30分 終着金沢15時04分 約6時間45分
投稿: 新庄雄太郎 | 2023年12月28日 (木) 06時50分
新庄雄太郎さま、はじめまして。
コメントありがとうございます。記事にあるように
正確には「はくたか」は信越線碓氷峠経由のキハ82系特急で始まり、1969年の改正で電車化、それも上野にやってくる唯一の大ムコの485系特急でした。1978年の改正で大ムコから金サワに受け持ちが変わり、489系になりました。時刻が書かれているのは1978年10月頃のものですね。大ムコ時代は
上野830高崎939/941長岡1133/1138柏崎1208/1209直江津1237/1239糸魚川1307/1308/富山]1404/1406高岡1420/1421金沢1450 でした。
1978年10月の改正はスピードダウン改正と揶揄されましたが、「はくたか」の時間でもそれが分かりますね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2023年12月28日 (木) 20時23分