1981/11 北陸へ 4 581/3系特急 「しらさぎ」「雷鳥」
これまで大ムコ、金サワに配置された485系、489系による北陸特急を見て参りましたが、もうひとつの特急電車として忘れてならないのは581/3系であります。
北陸特急と581/3系電車の関わり合いは、1972年3月15日の新幹線岡山開業のダイヤ改正で寝台特急「金星」の間合い運用で「しらさぎ」に581/3系が1往復(下り2号 23M 上り3号 26M)使用されたのが始まりです。
<追記>特急「しらさぎ」の運用に投入するにあたり、当時門ミフに配属されていた581/3系の一部に北陸の雪に備えて耐寒耐雪改造を施し、限定運用(521~525)としたとのことです。(参考文献:イカロス出版、国鉄型車輌の系譜シリーズ02形式583系)
581/3系と485系を同じ系統の昼行特急に使用した例としては、「はつかり」「ひばり」「みどり」「つばめ」「はと」「しおじ」「有明」「にちりん」(「みどり」に関しては共存期間はありません)などがありますが、座席が4人掛けボックスシートであったことで、乗客の評判はあまり良くなかったようです。
さらに、「しらさぎ」の場合、冬の豪雪期は結構、遅延が多く「金星」の運行にも影響があったため、1978/10/2のダイヤ改正で運用がなくなりました。登場以来、増発は485系、もしくは489系で行われ、581/3系の運用は1往復に留まりました。
ちょうどそれと入れ替わるように特急「雷鳥」に4往復登場しました。1980年夏のダイヤでは雷鳥6・9・11・18・19・26・30・31号が581/3系の担当でした。
新疋田~敦賀間の下り線を行く581/3系「雷鳥」
大阪駅に到着した「雷鳥」 1981/12/4
当時、大ムコに2両(-27, -28)いたクハネ583を最後尾に繫いだ「雷鳥」
581/3系は1975.3.10の新幹線博多開業のダイヤ改正で登場以来の住処だった、門ミフを離れ大ムコに活動拠点を移しました。
その時の編成は
TncM'nMnTnTsTdM'nMnTnM'nMnTnc×21 所要17 であり、
予備車 Tnc×1 Tn×1
明星(3)、彗星(2)、なは(1)、金星(1)、有明(3)、しらさぎ(1) の運用を受け持っていました。
1978.10.2のダイヤ改正で「明星」が1往復、「彗星」も1往復減、「しらさぎ」の運用がなくなり、その分「雷鳥」の運用が新規に誕生しました。
TncM'nMnTnTsTdM'nMnTnM'nMnTnc×21 所要16
明星(2)、彗星(1)、なは(1)、金星(1)、有明(3)、雷鳥(4)
1980.10.1の改正では、「明星」「有明」がそれぞれ1往復減となった代わりに、「にちりん」の新規運用が誕生しました。
TncM'nMnTnTsTdM'nMnTnM'nMnTnc×21 所要15
明星(1)、彗星(1)、なは(1)、金星(1)、有明(2)、にちりん(2)、雷鳥(4)
1982.11.15の改正では、581/3系の編成は2種類に分かれ、山陽、九州方面の運用と北陸方面の運用に分離しました。
TncM'nMnTsTdM'nMnM'nMnTnc×10 所要7
彗星(1)、なは(1)、有明(1)、にちりん(2)
TncM'nMnTnTsTdM'nMnTnM'nMnTnc×6 所要4
雷鳥(2)、立山(1)
この改正以降、581/3系をそれまで客車列車で運行されていた地方の普通列車を電車化するために715系0/1000番台や419系に改造する工事が1983年4月から開始され、581/3系の系列崩壊が始まりました。
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