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2013年3月 5日 (火)

1974,1975 北海道へ 2 北の大地のDC特急 3 「北斗」 その1

北斗」の名称は元々1950年から1965年まで上野駅 - 青森駅間を常磐線・東北本線経由で運行する夜行急行列車に使用されていました。これは当時の列車愛称命名方法の基準であった「夜行列車名は天体名にちなむ」が元になっています。

1950年10月 日本人用列車で201・202列車が運行再開。11月には201・202列車が「みちのく」、203・204列車が「北斗」の東北本線・常磐線の日本人用列車では初の列車愛称を命名されるとともに、「みちのく」では1等寝台に限り函館 - 札幌間急行1・2列車からの青函連絡船客車航送連絡を開始。

1959年9月 「北斗」を寝台車中心にした寝台列車化の編成変更を行い、「十和田」は座席車主体の組成に変更。

1965年10月1日 青函連絡船就役船の津軽丸型置換えに伴い運航時間を4時間30分から3時間50分に短縮。「はくつる」は尾久客車区移管と12両編成に増強し、一ノ関が通過になる。共通運用として「北斗」を格上げする形で常磐線経由寝台特急「ゆうづる」(5・6列車)を運転開始。

東北・常磐線の夜行急行は20系寝台特急に格上げされ、「ゆうづる」となり、「北斗」の名称は北海道のキハ82系特急(名称としては3番目)になりました。

82_7508_2
登別を行くキハ82系特急「北斗」 1975/8

「北斗」の名称は北斗七星に由来し、北斗七星が北極星を指し示す星座とされることから、「北都 = 札幌行きの列車」とのイメージが重なり、青函連絡船からの旅客を受けて北へ向かう特急列車の愛称として採用されたといわれています。ただし、当初の運行区間は函館駅 - 札幌駅 - 旭川駅間であり、純粋な函館駅 - 札幌駅間の特急列車には、当初「エルム」と別名称が与えられました。

1965年10月1日:函館駅 - 旭川駅間を函館本線・室蘭本線・千歳線経由で運行する特急列車として「北斗」が1往復運転開始。

DcDsDdDDDDc×7 所要6
おおぞら(1)、おおとり(1)、北斗(1)
 函館4101455釧路
 釧路1320005函館
 函館11152203釧路
 釧路7551855函館
 函館13452027旭川
 旭川9401620函館

DcD×3 所要2
北斗(付属1)
 函館13452027旭川
 旭川9401620函館

1968年10月1日:急行「すずらん」の1往復を特急「北斗」に格上げし、函館駅 - 札幌駅間を運行。旭川駅発着列車と合わせて2往復となる。

函ハコ

DcDsDdDDDDc×8 所要7
おおぞら(1)、おおとり(1)、北斗(1)、北海(1)
 函館4401451釧路
 釧路1400010函館
 函館11352200釧路
 釧路9001925函館
 函館9301557旭川
 旭川10201640函館
 函館4451116旭川17102345函館

DcDsD×3 所要2
おおぞら(付属1)、北斗(付属1)
 函館440855札幌12201640函館
 函館9301355札幌1950010函館

DcDDDsTdDDDDc×1 所要1
北斗(1)
 札幌7301155函館16252046札幌

ここで特筆すべきは、尾久から転属したキサシ80-1が耐寒工事のみを施工されて、キサシの状態で北斗専用編成に組み込まれて約1年間活躍したことですね。同車は、1969年12月27日に五稜郭工場(現・五稜郭車両所)で改造され、キシ80-903になり、1975年3月13日に廃車になっています。

82_7508
特急「北斗」の編成は函館よりに3両の付属編成が着いています。 1975/8 登別

1969年10月1日:特急「北斗」の札幌駅発着列車の名称を「エルム」に変更。急行「すずらん」の1往復を特急に格上げし、函館駅 - 旭川駅間の特急「北斗」を増発(「北斗」自体は2往復のまま)。 なお、「北斗」増発列車には奥羽本線特急「つばさ」をキハ181系特急用気動車に置き換えて、捻出したキハ82系気動車を使用する計画であったが、「つばさ」用キハ181系の落成が1970年2月にずれ込んでしまい本改正に間に合わず、増発した「北斗」には急行用気動車であるキハ56系気動車によって運行された。このため、特急料金の100円引きがなされた。この措置はキハ82系気動車が導入されたことで解消される。

DcDsDdDDDDc×9 所要8
おおぞら(1)、おおとり(1)、北斗(1)、北海(1)、エルム(1)
 函館4451455釧路
 釧路1405025函館
 函館11452205釧路
 釧路8551925函館
 函館9401600旭川
 旭川10201640函館
 函館4501110旭川17302400函館
 札幌7351200函館16252053札幌

DcDsD×3 所要2
おおぞら(付属1)、北斗(付属1)
 函館445900札幌12151640函館
 函館9401405札幌2000025函館

DcD×1 所要1
エルム(付属1)
 札幌7351200函館16252053札幌

1971年7月1日:特急「エルム」が「北斗」に吸収され廃止。「北斗」3往復となる。また「北斗」の1往復を函館駅 - 札幌駅間の運行に短縮。

DcDsDdDDDDc×10 所要9(臨時+1)
おおぞら(2)、北斗(3)、北海(1)、オリンピア(臨時1)
 函館4401456釧路
 釧路1405025函館
 函館11452215釧路
 釧路9001925函館
 函館9401555旭川
 札幌10301455函館16252053札幌
 札幌7351200函館14201850札幌
 旭川10251640函館
 函館4451110旭川17302400函館
 函館9251356札幌2110230函館

DcDD×7 所要6
おおぞら(付属2)、北斗(付属3)
 函館440900札幌12151640函館
 函館9401405札幌2000025函館
 札幌10301455函館16252053札幌
 札幌7351200函館14201850札幌
 函館11452215釧路
 釧路9001925函館

1972年3月15日:函館駅 - 旭川駅間(函館本線・室蘭本線・千歳線経由)の特急列車を「おおぞら」に移行。「北斗」は函館駅 - 札幌駅間のみ2往復となる。この改正で札幌運転区(札サウ)開設。

函ハコ担当分

DcDsDdDDDDc×10 所要9(臨時+1 札幌車と運用)
おおぞら(3)(臨時+1)、おおとり(1)、北海(1)(臨時+1)、北斗(臨時1)
 函館4451455釧路16352235札幌
 札幌7001253釧路1420020函館
 函館11402147釧路
 釧路9101930函館
 函館9351945釧路
 釧路6401640函館
 函館11452146網走
 網走9001905函館
 函館4501105旭川17252355函館
 札幌2320510函館7001121札幌17002125函館2355515札幌

DcDsDDDc×3 所要2
おおぞら(付属1)、北斗(臨時1)
 函館9351539旭川1940220函館
 函館155820旭川10301640函館

DcDD×5 所要4(臨時+1)
おおぞら(付属2)、北斗(付属2)(臨時+1)、北海(臨時1)
 函館445855札幌10201445函館16152038札幌
 札幌2320510函館7001121札幌17002125函館2355515札幌
 札幌7351155函館14251836札幌2005020函館
 函館11402147釧路
 釧路9101930函館

札サウ担当分

DcDsDdDDDDc×2 所要2
北斗(2)
 札幌7351155函館14251836札幌
 札幌10201445函館16152038札幌

Dc×1 D×1 Ds×1

1972年10月に秋アキより、元「はつかり」用キロ80をキハ82に改造したキハ82-901, 902が転入 
キハ82-901は1968年10月改正で特急「はつかり」の運用終了後、12月に大宮工場でキハ82に改造し、大ムコに転属、1972.3に秋アキに転属、1972.10に札サウに転属

キハ82-902はキロ80-5のまま、1969.5秋アキに転属、1970.2にキハ82-902に改造され、鹿カコに配置、9月に天ワカに転出、1972.3に秋アキに、1972.10に札サウに転属
82_901_7508
82_902_7508

当時 札サウに配置された元特急「はつかり」用のキロ80 1、 5からの改造によるキハ82-900番台(901, 902)を組み込んだ特急「北斗」

1973年10月1日
:急行「すずらん」の1往復を特急「北斗」に格上げし、「北斗」が3往復に増発。

函ハコ担当分

DcDsDDDDc×3 所要2
おおぞら(付属1)、北斗(臨時1)
 函館9351535旭川2000220函館
 函館155820旭川10351640函館

DcDD×6 所要5
おおぞら(付属2)、北斗(付属2)、北海(付属1)
 函館445850札幌10251445函館16152028札幌
 札幌7371155函館14251832札幌2010020函館
 函館11402142釧路
 釧路9201930函館
 函館4501105旭川17352355函館

札サウ担当分

DcDsDdDDDDc×3 所要3
北斗(2)、オホーツク(1)
 札幌7371155函館14251832札幌
 札幌10251445函館16152028札幌
 札幌7001243網走16152200札幌

DcDsDDDDc×1 所要1
北斗(1)
 函館7401158札幌17002125函館

Dc×2 D×2 Ds×1 Dd×1

1981年10月の改正で札サウのキハ82系による担当は消滅

82_7507_2_2
札幌駅で出発待ちをする特急「北斗」 1975/8

1981年10月1日:特急「おおぞら」の1往復を札幌駅で系統分割し、札幌駅以南を「北斗」としたことにより、「北斗」が4往復となる。

函ハコ

DcDsDdDDDDc×7 所要6
おおぞら(1)、おおとり(1)、北海(1)、北斗(3)
 函館445857札幌9421414函館19002325札幌
 札幌8051326釧路17152240札幌
 札幌7231153函館14551916札幌2000020函館
 函館11402157網走
 網走8581924函館
 函館450922札幌13551858函館

DcDsDdDDDc×2 所要1
北斗(1)
 函館7401159札幌17362200函館

DcD×7 所要6
おおぞら(付属1)、おおとり(付属1)、北海(付属1)、北斗(付属3)
 函館445857札幌9421414函館19002325札幌
 札幌8051326釧路17152240札幌
 札幌7231153函館14551916札幌2000020函館
 函館11402100北見
 北見9561924函館
 函館450922札幌13551858函館

Dc×8 D×18 Ds×3 Dd×2

1983年6月1日:「北斗」1往復にキハ183系を投入。食堂車の連結なし。

DcDsDdDDDDc×6 所要4
おおとり(1)、北海(1)、北斗(2)
 函館445857札幌9451414函館14551916札幌2000020函館
 函館11402157網走
 網走8581924函館
 函館450922札幌13551858函館

DcDsDdDDDc×2 所要1
北斗(1)
 函館7401159札幌17362201函館

DcD×6 所要4
おおとり(付属1)、北海(付属1)、北斗(付属2)
 函館445857札幌9451414函館14551916札幌2000020函館
 函館11402100北見
 北見9561924函館
 函館450922札幌13551858函館

Dc×2 D×6 Ds×3
82_830823_2
183系も進出する中、老体にむち打って活躍していたころのキハ82系 特急「北斗」 1983/8 札幌

1985年3月14日
:臨時急行「すずらん」を特急「北斗」に統合し、「北斗」が5往復に増発。 ただし、この1往復は1986年10月31日まではキハ82系を使用し、列車番号が6000番台の季節列車の扱いであった。

DcDsDDDc×1 所要1
北斗(1)
 札幌8451319函館16302047札幌

1986年11月1日:特急「北海」の廃止および「おおぞら」1往復の系統分割により、「北斗」が3往復増発され8往復となる。なお、このとき「北海」の代替の「北斗」1・16号は、青函連絡船深夜便との連絡の兼ね合いから他列車より停車駅を少なくして速達性を高め、全車座席指定席制とした。

今回はここまでです。キハ183系、キハ281、283系による「北斗」「スーパー北斗」は明日以降の記事で。

今回も、Wikipediaの東北線優等列車、特急北斗の記事、「キハ80系の動き 配置および編成・運用の移り変わり 一覧」を参考に纏めました。

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