安中貨物とEF510-500
田端運転所に配属となったEF510-500番台が安中貨物にデビューしたのは2010年12月3日のことでした。この頃は先日のカシオペア塗装機の話題でもお話ししたように、2097レで北上した機関車が5388レで南下する運用で、私も12月2日に2097レをEF510-501が牽引する姿は撮影しました。
当時、翌日の安中貨物に繋がる2097レの運用に入ったEF510-501号機 2010/12/2 二十三夜尊前踏切
田端運転所の拘りか、ことEF510-500番台の新規運用に関しては2010年6月25日の「カシオペア」の初運用、7月14日の「北斗星」の初運用も501号機が投入され、常磐線のコンテナ貨物の初運用は510号機でしたが、安中貨物はやはり501号機が初担当となりました。
土浦名物、蓮田の横を通り過ぎる510号機カシオペア塗装の安中貨物 2010/12/12
常磐線の貨物列車の釜番(運用される機関車の番号)は沿線の熱心なファンの皆さまが書き込んでいる掲示板があるために、現時点では2010年12月以降、今日に至るまでの牽引した機関車の番号を知ることができます。
今回この記事を作成するにあたり、掲示板情報をもとに2010年12月3日から、EH500に担当が引き継がれる2013年3月16日までのEF510-500による牽引データを全部集めて解析してみました。
この間に安中貨物に関係する変化と言えば
2011年2月20日頃には、機関車の運用行路パターンが変更となり、田端操で5371レに入った機関車が安中まで行き、さらに折り返しで泉、いわきまで北上、翌日の5388レで田端操まで担当する方式に変更となっています。ですので、5388レ基準でデータを整理しました。
雨の我孫子を通過する503号機牽引の安中貨物 2011/2/12
2011年3月11日の東日本大震災の後、安中貨物の運転が再開されたのは6月3日の5371レからで、その前に安中貨物の筋を利用した機関車の回送が行われています。
2010年12月のEF81からEF510-500への担当変更当初、恐らく「北斗星」や「カシオペア」牽引中にタイヤフラットのトラブルが頻発し、戦線離脱する機関車が続出し、安中貨物においてEF81による代走が頻繁に行われました。特に2010年12月は28日の運転日数のうち、15日がEF81による運転、2011年1月は28日の運転日数のうち、EF510-500の運転は9日留まっています。こういった代走は2月、3月と続きましたが、震災による運休から再開した後はEF510-500による運転が続きました。再びEF81に代走の機会が回って来たのは2012年の2月、3月でした。因みに、2011年の代走時と2012年の代走時ではEF81のメンバーも変化しており、2011年にはEF81 80, 81, 87, 88, 95, 97, 98, 99, 133が参加していましたが、2012年にはEF81 80, 81, 95,97,98,133となっていました。
あと、夏場になると運休や単機による走行が増え、2012年夏は節電のため、7月9日から9月5日まで長期間の運休が設定されました。
馬橋を通過する505号機牽引の安中貨物 2011/2/5
一方、501~515号機の15両の機関車が区別されることなく投入されていますが、月単位で投入実績をみると、15両が平均的に担当すれば月2回程度の担当となりますが、ひと月の間に15両全てが担当したのは2012年4月と5月だけで、あとの月はどれか1両ないし2両が担当しないために他の機関車が4回担当するような結果になっていました。それでも全期間を通じて、それぞれの個体の担当回数を調べて見ると特定の個体が多い、少ないといったことはなかったようです。
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2010/12/3~2013/3/16 総日数 835日
5388レの運転日数 664日 (79.5%)
EF510-500の運転日数 596日 (89.8%)
EF81による代走日数 68日
個体別担当日数
EF510-501 37
502 41
503 33
504 42
505 37
506 35
507 41
508 39
509 40
510 48
511 41
512 44
513 44
514 36
515 34
不明 4
表 EF510-500 担当期間における安中貨物列車運転データ
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昨年の夏などに何気なく「北斗星」へ投入される機関車の番号を見ていると501から順序よく番号順に投入されることが何度があり、田端運転所の拘りを感じたこともありました。
北浦和~与野間の武蔵野線大宮支線の地上出口付近を行く508号機牽引の安中貨物 20110/7/3
15両という両数はファンにとって、なにかまとまったセットを作るには手頃な数で、私も「北斗星」「カシオペア」「安中貨物」「コンテナ貨物」の全15機60通りに続いて、昨年11月4日の記事でご紹介した「安中貨物同一地点撮影」さらには「2095レ同一地点撮影」なども実行中でしたが、予想外に早かった15両による活躍の終焉にひたすら驚かされているところです。
大宮を通過する509号機牽引の安中貨物 2011/6/18
すでにJR貨物への売却、除籍等の手続きも進んでいるという情報もありますが、富山で活躍する9両、田端に残る6両、それぞれ離ればなれになっても頑張って欲しいものです。
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