2013/6/8 中央線四方津へ その1
2013/5/18に引き続き、中央線高尾以西に出かけて参りました。
今回のターゲットは前回宿題となっていたスカ色115系M4編成の捕獲です。といってもM4編成が3連x2のどちら側に入っているのか、果たして今日は運用に入っているのかなどは全く予備調査なしの撮影行です。どこで撮影するかいろいろ考えたのですが、結局、四方津駅上り方の跨線橋付近から撮影することにしました。
527M甲府行きで8:41に四方津駅に到着し、駅東方の撮影ポイントに向かうと既に来られている方が数名おられました。
中央線のこの時間帯、特に下りは定期列車の合間を縫って臨時の行楽列車が多数運転されており、ひっきりなしに列車がやって来ます。
8:52 E351系S1+S21編成によるスーパーあずさ5号 5M
<E351系について>
1993年12月23日に特急「あずさ」(現・「スーパーあずさ」)として営業運転を開始した車輌で、この形式からJR東日本では新幹線を含む新製車両の形式称号に「E」を付けることになったのですね。1994年通商産業省(現・経済産業省)グッドデザイン商品(現・日本産業デザイン振興会グッドデザイン賞)に選定されています。
制御つき自然振り子装置を採用し、曲線区間でのスピードアップを可能とし、最高速度は130km/h、新宿 - 松本間の最速列車は2時間25分で、山岳路線の列車でありながらも表定速度は90km/hを超えています。
振り子の有無と最高速度の違いにより所要時間に差が生じたことで、E351系使用列車は「スーパーあずさ」とし、183・189系使用列車を「あずさ」として、列車名を使用車両ごとに区別しました。製造は日本車輌製造・日立製作所です。
基本編成8両(松本寄り:S1-S5)、付属編成4両(新宿寄り:S21-S25)が各5本、計60両が松本車両センターに在籍し、最初に落成した2本は量産先行車で、当初は0番台(基本番台)を称しましたが、量産車登場後に車両番号に1000を加えて区別されました。1995年度に落成した3本は量産車で、車両番号は量産先行車の続番(3 - 5)が与えられました。
この車輌の最大の特徴はパンタグラフの支持方式で、軽量なシングルアーム式のPS31A形を搭載し、パンタグラフを載せる台は車体を貫通した支持台で台車枠と直結しています。曲線区間で車体が傾斜してもパンタグラフと架線の位置関係は変わらないため、従来の地上架線設備のままで架線に確実に追従することが可能となっています。
振子装置は曲線通過時の車体傾斜をコンピュータ制御する「制御付自然振子式」を採用しています。台車自体の傾斜機構は381系電車と同様のコロ式ですが、曲線通過時の遠心力のみを車体傾斜に用いる「自然振子方式」の同系列に比べ、「振り遅れ」、「揺り戻し」が抑えられ、乗り心地を改善しています。車体傾斜の制御は、車上のコンピュータにあらかじめ路線の情報を入力し、ATS 地上子の位置情報を利用して適切な位置で傾斜を行うものです。車体の傾斜角度は約5度で、半径400mの曲線で本則+25km/hの走行が可能です。振子装置は八王子 - 大糸線信濃大町間で使用し、新宿 - 八王子間および信濃大町 - 南小谷間では、振子機能を停止し、車体を固定して走行します。後に大糸線内では振子機能は使用しなくなりました。
台車は量産先行車はDT62形(電動車)TR247形(付随車)、量産車はDT62A形(電動車)TR247A形(付随車)で、いずれも枕バネに空気バネを用いたボルスタレス台車で、制御付自然振子装置を装着しました。床面高さを下げるため車輪径を小さくし、810mmとしました。蛇行動を抑え高速走行時の安定性を確保するため、ヨーダンパも装着されています。基礎ブレーキ装置にはディスクブレーキを使用しました。
ブレーキ装置は、列車密度の少ない区間での回生失効を考慮し、回生・発電ブレンディングブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用しています。量産先行車の落成時は発電ブレーキは装備されておらず、量産化改造の際に追加されました。量産先行車では、電動車の床下スペースに余裕がないことから、バックアップ抵抗器は隣接する付随車に搭載しました。
9:03 宮オオ 185系 7連 B5編成 「はまかいじ号」 9061M
続いて9:03に通過していったのは横浜から横浜線を経由してやって来る185系「はまかいじ」号でした。
1996年4月27日に運転開始された横浜~松本間の臨時列車で、当初は183系、189系で運転され、1998年頃から松本まで運転されるようになり、近年は京浜東北線通過の関係でD-ATCを装備した大宮の185系D3~D5編成が限定的に運用されています。
これまで185系は田町と大宮に分散配置されていましたが、3月の改正で大宮に一本化されました。また、C7編成のサハ185-7は長野総合車輌センターに配給回送され、湘南カラーだったOM03編成はグリーン車を除いてB編成と同じ塗色となって出場しています。今後185系の動きは目が離せないでしょうね。
9:14 2083レ EH200-5 牽引
EH200はJR貨物が2001年から製作しており、中央本線・篠ノ井線などの勾配線区で使用されてきた EF64形基本番台の取替えおよびEF64形重連運転解消を目的として開発されました。粘着性能と牽引力を確保するため、EH500形と同じ2車体連結の8軸駆動(H級)とし、これまでEF64形を重連としていた運用に単機で充当可能です。愛称は一般公募により「ECO POWER ブルーサンダー」と命名されました。
制御装置は、IGBT素子を使用した3レベルVVVFインバータ制御装置を搭載し、EH500形で実績のある高速トルク制御(ベクトル制御)や、1台のインバータで1台の主電動機を個別に制御する 1C1M 方式を採用しました。これにより、25 ‰ 勾配上で 1,100 t の引き出しが可能となりました。補助電源装置異常時には、主回路インバータの1基をCVCF(定電圧定周波数)制御することでバックアップとしています。
1時間定格出力565kWのFTM4かご形三相誘導電動機を吊り掛け式で8基搭載し、機関車全体で4,520kWの1時間定格出力を確保していますが、本形式は短時間最大定格出力を 5,120 kWと設定することでEF64形の重連相当の性能を確保しています。
量産機は勾配対策の問題(空転)が判明し、2004年3月落成の5号機で製造が一時中断されましたが、CPU変更・砂箱増設等の対策が施され、2004年12月に製造が再開され現在901、1~24の25両が活躍しています。
9:20 豊田車輌センター所属 189系 M50編成 ホリデー快速河口湖1号
以前とどこか違うなと思ったのは、山梨デスティネーションキャンペーンキャラクターの「モモずきん」のラッピングが無くなったことですね。
「モモずきん」が付いていた頃のM50編成 2010/4/3 西荻窪
M50編成としての登場は2002年12月でした。編成は長モトの余剰車組換えによるモノクラス、オール小窓の6両編成です。なおラッピングの変化についてはこちらに詳述されています。
9:25 下り1455Mでやって来たスカ色115系はM10+M6 編成
四方津の中線は上り下りの通過待ちに利用されており、今回は下り1455Mが特急「あずさ7号」を待避するために入線してきました。同編成は大月で折り返すため、1458Mで10:08に四方津に戻ってきます。
続きは明日の記事で。
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