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2013年8月26日 (月)

2013 夏 新潟の旅 7 越後線

これまでの新潟旅行では乗る機会がなかった越後線、弥彦線にこの夏の旅行では乗車してみることにしました。まず今回は越後線です。

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越後線としては最後に開通した白山~新潟間の信濃川橋梁を行く115系N編成3連x2 2013/8/10

信越本線が柏崎から内陸部に入り、長岡、三条を経由することとなったため、柏崎から日本海沿岸を経由して新潟に至る鉄道が計画されました。これが現在の越後線の前身である越後鉄道です。

1912年から翌年にかけて全通しましたが、資金不足のため信濃川に架橋することができず、新潟側のターミナルは信越本線新潟駅とは信濃川を隔てた対岸の白山に置かれました。経営難に苦しみ、政治工作によって度々国有化を要請しましたが容易に実現しませんでした。

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115系S編成とN編成による5連 S編成の冷房装置は簡易型AU712

1927年1月、水戸鉄道(のちの水郡線)・陸奥鉄道(のちの五能線)・苫小牧軽便鉄道・日高拓殖鉄道(のちの日高本線)の4私鉄に加えて越後鉄道の買収案が突如浮上、相前後して白山 - 新発田間の新線案(のちの白新線)も提示されました。紛糾の末に国会議決を経て5社の国有化が決定、越後鉄道は同年10月に国有化されました。五私鉄の国有化は当初から政治的意図が指摘されていましたが、特に越後鉄道については強い政治介入がささやかれており、のち1929年に「越後鉄道疑獄」として表面化、元文部大臣小橋一太が収賄容疑で起訴される事態となったそうです。

1943年に新潟(旧) - 関屋間の貨物線(信越本線支線)が敷設され、両線が信濃川を渡って接続されました。同線は1951年6月に旅客営業を開始し、同年12月にはこの貨物線上に白山駅を移転して関屋 - 白山(旧)間を廃止、同貨物支線を越後線に編入して、柏崎 - 新潟間が越後線となりました。1956年には、新潟駅が上沼垂 - 関屋間の貨物支線上(万代(貨)への分岐点)に移転し、それとともに越後線も終点を新潟駅に変更しました。1984年4月に弥彦線とともに全線電化されました。

弥彦線と接続する吉田駅を境に運転状況は大きく異なっています。新潟~吉田間はまさに通勤・通学路線といった感じで沿線の宅地開発が進むとともに、新潟大学をはじめ多くの公共施設、医療機関、高等学校などが移転しているため私が乗った電車も日中満員状態でした。特に越後線経由で新潟車両センターに出入りしている弥彦線用のY編成はエアコンがAU712であることも関係あるのか、満員の乗客、エアコン・フル稼働状態でも車内はかなり蒸し暑く感じました。

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新潟駅の越後線発車時刻表 内野までは日中も20分おきに設定されています。うちの地元の常磐線と同じ頻度です。

一方、吉田~柏崎間は閑散線区となっており、運行本数は1日9往復、出雲崎・寺泊 - 吉田間の区間運行を含めても合計11往復と少ない上、昼間には運行間隔が最大で4時間(吉田発では8:39~12:35)開くなど、専ら朝夕の通勤・通学需要に特化したダイヤが組まれています。今回、わたしも「魚のアメ横」と言われる寺泊や芭蕉が「荒海や 佐渡に横たう 天の川」を詠んだ出雲崎を訪問したかったのですが、電車のスケジュールと折り合いがつかず断念しました。

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柏崎で発車を待つ越後線吉田方面行き115系2連 S7編成   2010/7/17

信越本線、白新線から越後線に直通する列車も設定されており、東三条駅で待っていたときなど長岡発~新潟経由~吉田行きと敢えて放送していたときは思わず、弥彦線と新潟経由でどちらが先に吉田に着くのか調べてしまいました。

因みに東三条11:04発の435M、新潟から138M では吉田着12:55ですが、弥彦線では12:10発まで出発列車がないのですが、12:30に吉田着ですので、さすがに1時間以上後に出発しても、距離の短い弥彦線が先に吉田には到着します。

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115系L編成4連とN編成3連の越後線電車

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E127系V7編成他の越後線

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新潟駅で出発を待つV9編成を含む越後線電車 2013/8/7

E127系と言えばV3+V7+V9(正式な編成順序は不明ですが)編成で越後線を運用中の2008年12月8日に踏切事故に遭遇しました。その後、V7編成、V9編成は長野で修理を受けて正常に運用に就いていましたが、V3編成は側面に大きな焼痕を残したまま上沼垂の新潟車両センターの入口付近に留置されていました。

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