5両の保存D52を観に18切符で日帰り旅行 その7 山北駅裏手 交通公園のD52 70号機
D52を観て歩く旅、今回は山北駅裏手の交通公園に静態保存されているD52 70号機です。
山北駅裏手の交通公園に保存されているD52 70号機 2013/12/21
御殿場線に乗車して御殿場方面から山北駅に到着する際に、進行方向右側の車窓を眺めていると屋根付きの保管状態の機関車の姿が駅到着直前に目に入って来ます。山北駅の玄関は東口だけですが、観光案内所脇に自由通路となっている跨線橋があるので、そこを渡ると線路の反対側に行くことが出来ます。地図はこちらですYahoo地図 。
現役時代はシールドビーム灯を装備し、太いボイラーに対してアンバランスな感がありましたが、現在はオリジナルタイプのライトになっています。
先輪はプレートタイプであり、煙室が前方に位置している関係もあって前台枠の形状や先輪担いバネの取り付けに特徴があります。
動輪やクロスヘッドは塗装されず、今にも動き出しそうに油で磨き出されているのがこの機関車の最大の特徴です。第一動輪の上側にはフランジ途油装置が見えます。車輪と接している回転部が回ると遠心力で油が車輪に噴き出し、フランジに油が塗られます。
モーションプレートは穴の大きいタイプです。
従台車は密閉タイプのLT157Bで、速度計の伝達ロッドが付いています。キャブ下の空気分配弁にはカバーはありません。
動輪軸には塗装が施されていないためしっかりとL-4 D52 70の刻印を見て取ることが出来ます。
山北機関区の区名札や運用行路票も刺さっています。
キャブ内部に立ち入ることも出来、焚口は開いていました。
後部の様子、ナンバープレートやライト、標識灯も装備されています。
私もこの箱がボイラーの清罐剤送入装置と知ったのは最近のことなのですが、こういう風に後付けされているところが如何にも蒸気機関車らしく感じます。
非公式サイドからキャブへの入口には山北駅の表示があります。
デフレクターは点検窓のないタイプ、砂管は御殿場線配属機特有の3本が並行に後方に流れるタイプです。
この機関車の履歴を、沖田祐作氏の機関車表から、
D5270 川崎重工兵庫工場=2974 1944-04-29(4/30?) S84.30t1D1T(1067)
車歴;1944-04-29(4/30?)製造→ 納入;国鉄;D5270→ 配属;広島局→1944-05-12 配属;下関→
1944-05-15 使用開始;広島局→1945-11-21 小郡→1946-01-00 新鶴見→
1946-00-00 特休;新鶴見→1951-02-24 国府津→
1953-05-07 装備改善/ 炭水車D52453 のものに交換(浜松工場)→
1959-02-27 新缶に振替(浜松工場)→1968-08-08 廃車[関東支社達56];国府津→
保存;神奈川県山北町「鉄道公園」;D5270(老人いこいの家児童公園説?)
元々は乙缶、あるいは丙缶機としての製造だったのかも知れませんが、御殿場線で活躍するようになってから、装備が改善された様ですね。
今の季節は花はありませんが、おそらく桜が満開の時期は素晴らしい風景になると思われます。是非その際にもう一度来てみたく思います。
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