5両の保存D52を観に18切符で日帰り旅行 その9 山北駅の栄華
保存されているD52を観て回る旅、今回は山北駅についてもう少し触れようと思います。
今は松田駅管理の簡易委託駅とされていますが、かつては機関区も置かれていた駅でした。開業は1889年2月です。
かつてこの地に機関区があったことを示す碑がD5270号機の横に設置されてありました。2013/12/21 山北
国府津方面から沼津に向かう下り列車に補機を連結する作業が当駅で行われ、その補機の機関区が駅構内に設置されていました。機関庫にはほぼ180度に展開した扇形庫やターンテーブルもあったようです。当時の写真が御殿場線ネットのサイトに紹介されています。
鉄道院と刻まれた支柱や鉄道荷物用の秤も展示されていました。
大正から昭和初期にかけて650人もの職員が駅や機関区で働いていたと言われます。
山北駅は、補機連結のほか、蒸気機関車に石炭や水を供給する役割も担ったため、急行列車も必ず停車していました。停車列車が増加すると、鮎寿司の駅弁や山北産のみかんが販売されるようになり、機関区では多くの蒸気機関車が待機し、大量の煙を上げていたために、「山北の雀は色が黒い」という言葉があったほどだそうです。
機番は不明ですがD51もしくはD52の動輪も保存されています。
1934年の丹那トンネル開通を機に、東海道本線が熱海経由のルートに変更され、山北を通る路線が「御殿場線」という地方路線となり、停車する旅客列車・貨物列車の本数は削減され、それに伴って駅員・機関区の機関士も削減されていきました。1943年には御殿場線の資材供出に伴う単線化と、山北機関区の廃止がなされました。
さらに山北機関区の縮小、解散を記した碑も隣に置かれています。
山北町は観光に力を入れているようで、
このようなバスが町内を循環しており、
観光案内板も整備されていました。
今の山北駅舎 御殿場線ネットの写真と比べると自動販売機の置かれている場所にキオスクがあったのが分かります。
プラットホームから見た鉄道公園 桜の咲く頃はさぞ見事ではないかと思います。
鉄道公園の表札
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