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2014年1月18日 (土)

西武鉄道 HSCブレーキ化・冷房改造 1 701系 (731F,733F)

前回の801系で、オリジナルの赤電シリーズは終了しましたので、今回からは701系、801系、401系、501系などの赤電からブレーキのHSC化、冷房改造で登場した車輌群について触れようと思います。

まずは、701系です。最初に改造の白羽の矢が当てられたのは731F, 733F編成でした。

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いつも参考にしている保育社 私鉄の車輌 6 西武鉄道 (上記写真)によると、最初の冷改編成(731F)の出場は1975年10月1日でした。恐らく4連単独では運用に就けなかったので、次の733Fの出場、1975年11月8日を待って、池袋線の運用に入ったのではと思います。

701_1731f1733f_7609
江古田を通過する731F+733Fの701系 赤電塗装の8連 1976/9

701系、801系などの冷房改造は本来、101系が集中的に投入された池袋線に対して、非冷房、吊り掛け駆動の従来車が主流だった新宿線の格差解消が目的だったと思いますが、最初は4連x2だったためか池袋線で活躍していました。

改造の内容

冷房装置は101系量産冷房車グループにおいて採用された集中式の三菱電機CU-72Bで車内天井部に風洞を新設し、補助送風機は従来の扇風機に代わってラインデリアが新設されました。また冷房装置搭載に伴って電力使用量が増加することから、モハ701形・モハ801の偶数車に搭載するパンタグラフを従来の1基から2基に増設し、電動発電機も大容量のMG-117A-S(定格出力150kVA)1基に換装されました、床下儀装スペースの都合から従来モハ701形・モハ801形の奇数車に搭載された電動空気圧縮機はクハ1701形・クハ1801形の偶数車へ移設されました。

運転台パネルが101系類似の形状に変更されたほか、客用扉を101系ならびに801系と同様の扉窓固定支持をHゴム方式としたステンレス無塗装扉に交換されました、前照灯が白熱灯仕様で落成した車両についてはシールドビーム化が施工され、また制動装置の電磁直通ブレーキ化に伴って電磁自動空気ブレーキ仕様の従来車および未改造編成との併結が不可能となったことから、先頭部の電気連結器カバーを黄色に塗装し、従来車と区分しました。

1975年当時、私は大学2年生で、練馬区南大泉の自宅から、吉祥寺経由の井の頭線で通学していたため、東西方向の西武線とは縁が薄く、701系の冷房改造車登場という大ニュースも気付くのが遅れ、初めて撮影したのは登場から11ヶ月後のことでした。当時、既に703F編成がそれまでとは異なるレモン色で出場し、新宿線で活躍を始めていましたので、赤電塗色で出場した、731F、733F、749F,751F, 701F, 705Fが塗り替えられるのも時間の問題かと感じていました。

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赤電塗装で出場した731、733F 上の写真の折り返し豊島園行き 東長崎 1976/9

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豊島園行きの逆側エンド 正面から見ると従来の赤電と区別が付きにくいためか、電気連結器カバーが黄色く塗られたのがこのシリーズの識別ポイントなりました。

今から考えてもこの701系の冷房改造編成の登場がそれまで他の首都圏の大手私鉄の中で大きく引き離されていた西武電車のイメージを挽回するきっかけだったようにも思えます。

次回のこのシリーズでは同じ701系の4連で749F、751Fについて触れます。

改造の内容等に関してはWikipediaの記事を参考に致しました。

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コメント

こんにちは。

赤電冷改車って、案外長く走っていましたよね。当時、701系はこの(赤電の)まま冷房化されていくのだと思っていました。黄色一色が現れたのはショックだった記憶が有ります。まだ写真を撮り始めていない時期だったのが残念です。

MiOさま、こんばんは。

早速コメントありがとうございます。

そうですね、おかげで731や733は黄色くなる前に撮影することが出来ました。
わたしも703の6連がそれまでに見たことのない黄色一色で登場したときは目を疑いました。

それまで西武線の電車は記録しなくても良いかと思っていたのですが、701系の冷改車の登場で一気に頭の中に占める重要性が増したように感じます。

B767さん、こんにちは(^^)お久しぶりですね。マスダっち改め…マスダっち1971です。701系の赤電の冷房改造車、走っていましたね。池袋線では、4+4=8両で走っていましたね。豊島園ゆきですね。

マスダっち1971さん、お久しぶりです。

当時の池袋線は各停が4+4、新宿線は4+2 でしたね。

ですから、731F 733F 749F 751Fは自ずと池袋線でしか活躍できず、
701F 703F 705Fは新宿線での活躍となりましたね。

その後、2連の401系が登場してきて自由度が広がりましたね。

Yahoo!でブログをやってる 山手線103系です。
来年1月にKATOさんで701系非冷房の基本と増結が出ますね。
冷房改造車が出たら 6両+4両の10両で 通勤急行池袋行きをやりたいです。

山手線103系さま、はじめまして。

コメントありがとうございます。

わたしも十数年前に一回、Nゲージに嵌まって線路拡張、車両増備を繰り返しましたが、用地が召し上げられて、線路、車両ともに押し入れに眠っています。

何時になったら本格的に再開できるか、あるいはこのまま眠り続けるのか、そろそろ決断を下すべきかなと考えています。
それにしてもKATOさんもいろいろとやるものですね。
これからも宜しくお願い致します。

B767さん......こんばんは(^^)701系冷房改造車ですが、レモンイエロー一色塗装のイメージが強かったんですが、登場当初は赤電塗装でしたよね。

マスダっち1971さま、こんにちは。

701系の冷改車登場の頃、私も西武線の写真を撮り始めましたが、最初、赤電塗装のままで冷房改造された編成が数本登場して、真っ黄色の703Fが出たときに、もしかしてこれからは冷改車は全て黄色で登場するのかと思い、慌てて赤電塗装の編成を追っかけたことがありましたね。

この赤電フル規格高性能車は期間が短く、編成数も少ないため、貴重な記録ですね。
私がある程度身近な鉄道の知識が増えだした小学校高学年頃には黄色=カルダン、赤電=吊り掛けという区別をしてましたが、まだ701系には赤電が残っており、ステンレスの平行四辺形の飾り板がある車両がカルダンでそれ以外は吊り掛けと区別の仕方を改めたものの、それも厳密には誤りで当時は551系と同じ顔した601系が居て…ともはや見た目で判断が難しいと感じたものです。
701系、801系の冷房改造、フル規格高性能車化はともかく、411系の高性能車化は質より量の掛け声のもとでダラダラ吊り掛け車両を残してる当時の西武としては意外な感じもしました。同じ顔がついたのに不運にも551系の中間車だったというだけで401系の仲間になれそうでなれなかった571系も居て、当時の西武には計画があるんだかないんだか、よくわからないところもありました。
未だに謎なのは801系から101系に昇華したことで幻の形式となった901系です。701系または801系の8両固定化仕様または中村橋で有楽町線に入る計画だった時代の同線直通用車両の形式枠だったのか?レッドアローが名乗る形式だった可能性も考えられますし…

ねこたろうさま、おはようございます。

701系の冷房改造車、最初は赤電塗装のまま、電連のカバーだけ黄色にして登場しましたが、703Fからは黄色一色となり、赤電カラーで登場した編成も次の検査入場の際に黄色になってしまいましたね。当時、私は大学入学したてでしたが、西武線の劇的な変化に驚いたものでした。結局、551系、601系のクハまでは赤電で残存、411系は冷房改造、451系は赤電残存と線引きがなされましたね。

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