公園保存蒸気 58680 茂原萩原公園
日本全国の公園等で保存されている静態保存蒸気機関車を観て歩くシリーズ、今回は前回に続いて、今年1月4日の18切符を利用した千葉県の旅です。
動輪やタイヤは白く塗られ美しく保存されている58680号機 茂原萩原公園 2014/1/4
旭駅から東金駅まで総武本線を戻り、東金線で大網に抜け、外房線で新茂原へ、新茂原から歩いて10分ほどで到着しました。
残念ながら右側のシリンダーカバーが欠品となっていました。
これまでに大正時代の名機9600形式は数機紹介していますが、8620形は初めてとなります。
<8620形式について>
国鉄の前身鉄道院が製造した我が国初の量産形、旅客列車牽引用テンダー式蒸気機関車で、明治末期に急行列車用として輸入された8700形、8800形、8850形などを参考に蒸気機関車国産化技術の確立を目的として製造されました。
旅客用機関車は先輪をボギー式にして軌道追従性を上げるのが設計の常道なのだそうですが、本形式では島安次郎氏の考案で先輪1軸と第1動輪を心向キ棒で一体化した特殊な台車として、第1動輪に32mmの横動を与えて曲線通過性能を向上させているそうです。
1914年から1929年の間に672両製造され、半数以上が汽車会社で製造され、川崎造船、日本車輌、日立製作所、三菱造船所なども製造に参加し、樺太庁鉄道向け、台湾総督府鉄道向け、北海道拓殖鉄道向けにも同形機が製造されています。
正面から大きめの四角いデフつきの姿で保存されています。
キャブ内は立ち入り禁止でした。
58680号機の履歴を沖田祐作氏の機関車表から見てみると
58680 汽車製造大阪工場=630 1922-10-00 S46.75t1CT(1067)
車歴;1922-10-00 製造→ 納入;国鉄;58680→1922-10-18 使用開始[東管達891];東京局→
1925-08-01 現在;田端→1934-11-00 現在;尾久→1936-05-00 現在;田端→
1955-08-01 現在;佐倉→1969-09-27 福井→1971-07-06 廃車;福井→
保存;千葉県茂原市「萩原交通公園」;58680
ということで、1922年製造後、東京局配属で田端、尾久と首都圏に配属となり、33年後に佐倉へ、さらに14年後に福井へ転属しそこで廃車となっています。
公園の中央部の開けた場所におかれているのでこのように全景を写すことも可能です。
8620形式の付番の仕方は 8620 (1) ~8699 (80)、18620 (81) ~18699 (160)、 28620 ~28699 (240) ・・・ と云う方式になっており、N86** の場合、
80xN+(**-20)+1 = 製造順 となります。
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コメント
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こんにちは。モモパパです。
屋根なし保存ですけどかなりきれいで保存状態もよさそうですね。
8620形の保存機って少ないんでしょうか。
僕、8620形好きなんですけどね。
個人的には名機9600形と肩を並べるぐらいの名機だったと思うんですが。
投稿: モモのパパ | 2014年6月11日 (水) 06時35分
モモのパパさま、おはようございます。
Wikipediaなどで調べて見ると8620形の保存機は結構あるようで、実は同じ日にも佐倉駅そばに保存されている別の86を見ていました。
9600とならんで国産蒸機の祖ですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年6月12日 (木) 05時17分