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2014年8月27日 (水)

近江鉄道ミュージアム訪問記 その2

近江鉄道ミュージアム訪問記、2回目、今回から展示車両です。

まずは4台展示されていたED14形電気機関車です。

Ed141_140809_m 近江鉄道独特の水色に塗装された1号機と2号機(左)、1号機と2号機を見比べるとナンバープレートの位置や妻面扉の形態、尾灯の数、スノープラウの有無など違いがあることが分かります。 1号機の木製正面扉は4両の中で唯一原形を保っているそうです。        2014/8/9   近江鉄道ミュージアム

この機関車は国鉄の前身である鉄道省が1926年にアメリカGE.(General Electric Works)社から、4両輸入したもので、当時は1060形と呼ばれました。1928年の称号規程改正でED14となりました。

似たタイプの機関車に1923年同じくGE社から輸入した1010形(後のED11)があり、両機は同じタイプの主電動機(MT8)を使用した兄弟機関車ですが、ED11がスイベル形(車体牽引式)であるのに対して、ED14はアーチキューレート形(台車牽引式)といった違いがあります。

ED11形に関してはこのシリーズのリニア・鉄道館訪問記で同館に保存されている2号機と西武鉄道で活躍したE61(ED11 1)と併せてご紹介しようと思います。

Ed142_140809_m3 2号機 この車両の特徴は汽笛が原形を保っていることと、避雷器が他の3両は丸型LA12なのに対して、LA13であること、鎧窓は細型16本タイプのことです。

車体形状は両機ともよく似ており、箱形車体の両端に出入り用のデッキを配し、リベットで接合された車体と十字の桟のある田の字の側窓が特徴となっています。ED11は600V、1200V、1500Vの3種の架線電圧に使えるようになっているのに対してED14は1500V専用とのことでした。

鉄道ファン誌1963年5月号の日高冬比古氏のED11、ED14の記事に掲載されてる導入時の両機の写真と今では砂箱の位置など大きく変わっており、妻面の変化が顕著です。

Ed143_140809_m 3号機 日高氏の文章によればED14の台車は板台枠とのことです。登場時、田の字だった側窓も長年の使用で形態変化しています。3号機はこちらがわの妻面のナンバープレートがありません。この車両の特徴は鎧窓が太い9本タイプのことです。

<運用の歴史>

製造当初は東京機関区に配置され、東海道線の貨物列車に投入されました。1930年、甲府機関区に転属となり、中央本線八王子 - 甲府間で使われました。戦後は一時、豊橋機関区に移って飯田線で使われましたが、1950年に作並機関区に移り、仙山線作並 - 山寺間で使われました。

Ed143_140809_m2 3号機と4号機 両機塗装の違い以外に、前照灯の形態等に違いがあることも分かります。

1960年、転属配置されたED17形と新製配置されたED60形に置き換えられ、4両とも休車となりました。2・3号機はこの時点で除籍され、近江鉄道へ譲渡されました。

3号機については、近江鉄道を傘下にもつ西武鉄道へ一旦貸し出された後、近江鉄道へ渡されました。1・4号機は仙山線の変電所容量不足によりED60形が転出したため休車を解除され、再び仙山線で使用されましたが、1966年に除籍され、2・3号機と同様、近江鉄道へ譲渡されました。

Ed144_140809_m2 4号機のみオリジナルの葡萄色になっています。正面扉はこの機のみ、鋼製となっています。3号機の前照灯の形態はエンドごとに違うようです。

近江鉄道では、石灰石・石油貨物列車などに使用されました。軸重15tの関係で、犬上川に架かる鉄橋が重量制限の為に渡れず、運用区間は多賀 - 米原間に限定されていました。主に多賀 − 彦根間の石灰石輸送に使用されていましたが、1988年までに貨物列車が廃止されたため、本来の目的を失いました。現在ではATSの装備が困難な点、部品調達の問題、車体重量の問題、そして電気機関車の運転免許を持っている運転士がほとんどいない状態から事実上、本線走行は困難な状態となっています。

御年90歳に近いアメリカ製の輸入機関車がこうやって4両とも保存されていることは素晴らしいことですね。

各車両ごとの詳細な形態の違いは近江鉄道の電気機関車紹介のサイトから引用しました。またED14の歴史に関してはWikipediaの記述を参考にしました。

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コメント

こんにちは~。モモパパです~。
近江鉄道ミュージアムに展示してる電気機関車。
かなりの年季ものですね。
輸入車両ですか~。
それは貴重ですね。
僕の地元名鉄の電気機関車は戦時型が多くて。
それも最近車体更新されてしまい当時の面影がほとんどなくなってしまいました。

こんばんは。

こちらの保存車両達は、屋根が無いのでかなり可哀想な感じになってしまっていますね。でもこれだけの機関車を屋根下に保管するのは大変なので、致し方ないのかもしれません。横川も雨ざらしですし・・・。保存してくれているだけありがたいですね。

一方の西武は(これは次回でしたか・・・)一応全て庫内保管なので傷みも少なくてよいのですが、その保管庫が雪で潰れて今解体中という・・・どうなるか今後が心配です。

モモのパパさま、MiOさま、おはようございます。

マルチレスになって恐縮ですが、
名鉄の機関車、そうですね関東ではあまり聞きませんが、是非機会があれば見てみたくおもいますね。

2月の大雪で横瀬の保管庫が壊れたというニュース、ありましたね。最近はホント、どんな災害がふりかかるか油断もスキもあったものじゃありませんね。

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