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2014年8月14日 (木)

ニューヨーク州イサカへ その4 ORDとEWRでスポッティング8 Boeing 757

それにしても今年の夏はお盆の週の直前には台風の襲来とそれに伴う水害、さらにその台風が去っても列島上空は前線が停滞し、スカットしない天気の毎日のようですね。

さて、先週末からの京都、滋賀、岐阜、愛知方面の旅行で中断しましたが、あと少し、7月末のアメリカ出張での話題を続けようと思います。

前回の記事でUABoeing 767を紹介致しましたので今回はその兄弟機であるBoeing 757に行こうと思います。旧NW現DLなどが成田に乗り入れているので日本でも全く見ない飛行機ではありませんが、Boeing旅客機シリーズの中では日本の航空会社が全く導入しなかったタイプで日本では比較的マイナーな類の旅客機ですね。

N559ua_boeing_757222_cn_26657_ln_46 N559UA Boeing 757-222 cn 26657 ln 467 1998/6/24 LAX

三代前のBoeing 757 デビュー当時の塗装を纏ったN559UA

N567ua_boeing_757222_cn_26673_ln_49 N567UA Boeing 757-222 cn 26673 ln 497 2002/8/8 DEN

N597ua_boeing757222_cn_28750_ln_841 N597UA Boeing757-222 cn 28750 ln 841 2008/7/6 LAX

Boeing 757はBoeing 727の後継機という位置づけで1981年から2004年まで1050機が製造されました。Boeing社の旅客機としては最大のナローボディ(単一通路)旅客機です。

技術的には2人乗務のグラスコックピットとターボファンエンジンを備え、空力抵抗を抑制できるスーパークリティカル翼型の設計が採用された点が特徴です。開発はワイドボディ双発機のボーイング767と同時並行で行われ、757と767でシステムの共通化が図られ、パイロットの操縦資格も共通化されました。

N18119_boeing_757224_cn_27561_ln_75 N18119 Boeing 757-224 cn 27561 ln 753 1998/6/24 LAX

こちらは統合される前のコンチネンタル航空時代のN18119

シリーズとしては胴体長の異なる-200と-300がありますが、-200が1983年に最初の引き渡しが開始され、その後-200と共通のボディの貨物専用(-200PF)、貨客混載タイプ(-200M)が登場し、1999年になって-300が登場しています。エンジンはPW2000もしくはRR-RB211シリーズが選択可能でした。

キックオフカスタマーはイースタン航空とブリティッシュエアウェイズで両社ともロールスロイス製のエンジンを選択し、Boeing旅客機としては初の米国製以外のエンジン採用によるローンチだったそうです。イースタン航空がB757のローンチに加わったのは同社が多数のシャトル便を運航していたニューヨークのラガーディア空港はワイドボディ機の乗り入れを認めていなかったためでした。

ワシントン州のレントン工場で最終組み立てが行われ、1982年1月13日にプロトタイプ(RB211仕様)がロールアウトしています。初号機から5号機までが飛行試験に供され、同年12月21日にアメリカ連邦航空局から形式証明が交付されました。最初の引き渡しはイースタン航空に対して1982年12月22日に行われ、PW2037仕様の機体は1984年11月5日にデルタ航空に対して行われました。ln1の機体はBoeing社がN757Aとして登録所有しており、未だ現役(エンジンはPW2037)、ln2は-225 N501EAとしてイースタン航空が受領し、NASAを経て、現在はStarflite International CorporationがN144DCとして所有しています。

ヨーロッパでキックオフカスタマーのBA以外にモナーク航空エアーヨーロッパが早期に運航を開始し、デビューは成功したものの、直接競合する機種はなかったものの販売は伸び悩んだ時期もありました。ひとつにはマグダネルダグラスMD-80などのナローボディ機が価格的に安かったことも理由に挙げられています。その後、ノースウエスト航空が20機の大量発注を行い、さらにアメリカの空港の騒音規制の強化でアメリカン、UAなどが大量発注を行ったことで短距離国内線、大陸横断路線で主力機の地位を確立しました。

ヨーロッパではチャーター系の航空会社がBoeing757を好んで採用しました。Duesseldorf空港をベースとするLTUもそのひとつです。中国の航空会社も多く採用しています。

N595nw_boeing_757351_cn_32995_ln_10 N595NW Boeing 757-351 cn 32995 ln 1036 2006/6/03 DTW

-300タイプの胴体伸長バージョン デルタ航空に統合されたノースウエスト航空が導入していました。

そして1990年代後半の1996年9月2日、コンドル航空からの12機の発注で胴体延長モデル-300のローンチがなされ、これは-200のローンチからなんと18年後のことでした。-300は-200の胴体を7.11m延長し、定員を20パーセント増加させてものでした。1998年5月31日にロールアウトし、1000年3月19日にコンドル航空が初就航させています。しかし、このタイプの販売はアメリカンやUAなどの財政事情の悪化もあって低調であり、他のチャーター会社も興味を示さず55機で製造終了となりました。

N17122_boeing_757224wl_cn_27564_ln_ N17122 Boeing 757-224(WL) cn 27564 ln 768 2014/7/26 EWR

いつものようにUA Fleet Deatail and Histroyのサイトを見ると
UAとしてBoeing757の最初の機体はln 241の機体 元N501UAでアメリカ大手エアラインの中ではかなり遅い方です。トータルで162機のBoeing 757を運航しており、その構成は

・現役機   
122機   -222 WLありなし    60機  PW2040 もしくは PW2037
       -224  すべてWLあり  41機  RB211-535E4B 
              -33N      〃       12機   RB211-535E4C
              -324   〃        9機     RB211-535E4C
  -33NはATA: アメリカントランスエアーが受領した機体 

・他社へ売却済みの機体
10機   すべて -222
    1機はBoeing社へ、8機はFEDEX、1機はCargo Aircraft Managementへ
・ストア
26機    -222 および -222WL  
   14機はFEDEXへ売却予定
・スクラップ済み    -222(WL)
   2機 元N517UA cn 24861 ln 310
          元N532UA cn 25072 ln 366
・事故等
 N591A(-222 cn 28142 ln 718)で2001年9月11日の同時多発テロでニューアーク空港発サンフランシスコ行、93便として運航中に4名のテロリストにハイジャックされ、ピッツバーグ州Shanksville北方3.8kmに墜落し、乗員7名。乗客37名が死亡しました。    

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コメント

こんにちは。モモパパです。
757.
日本ではマイナーな存在の機体ですけど僕は結構好きですよ。
あまり見かけませんけど。
マイナーであればあるほど見たいって気持ちが強くなります。

モモのパパさま、こちらにもありがとうございます。

わたし初めて757を見たときはちょっと面白い顔付きの飛行機だなと感じました。

それまでの707~727~737が共通の胴体で似た顔を保ってきており、767もそれを受け継いでいたのになんで757と思ったのですが、767と共通のコックピットを導入するにあたり
ああ言うスタイルなったと以前、どこかで読んだ憶えがあります。

今では世界中どこでも当たり前のように見かける飛行機になりましたね。

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