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2014年10月 9日 (木)

長浜鉄道スクエア訪問記 その1

2014年8月の京都、滋賀、中京、静岡の旅、前回までの近江鉄道ミュージアムに続いて湖東地方の北陸本線長浜駅近くにある長浜鉄道スクエアの訪問の報告です。

140809 第一回の鉄道記念物に指定された旧長浜駅舎 2014/8/9

長浜鉄道スクエアは日本最古の駅舎として現存する旧長浜駅舎(1958年制定の第一回鉄道記念物)、2000年10月14日に開館した長浜鉄道文化館、2003年7月17日に開館した北陸線電化記念館の3施設を総称した名称です。

旧長浜駅が早くに建設、開業した訳は、京都と東京を結ぶ鉄道を建設するにあたり、滋賀県内では琵琶湖の水運を利用するのが建設費を抑えるのに効果的との判断から、琵琶湖岸に水運と鉄道の接続駅を設けることとなり、1880年に大津駅が開業した後、岐阜・名古屋方面と敦賀方面の分岐点として開設が決められたからです。同時に長浜から岐阜へ向かう路線が着工されました。

140809_2琵琶湖の連絡船の模型

1882年3月10日に金ケ崎へ向かう路線の起点駅として開業しました。1884年5月25日,大垣から春照経由で長浜に至る路線も開業しました。1889年4月16日に新橋~長浜=連絡船(太湖汽船)=大津~神戸という東西幹線ルートが完成しました。

しかし、同年7月1日は米原駅が建設され、関ヶ原から米原を経由して、馬場(膳所)に至る湖東線が開業し、長浜駅は水運と陸運の中継点という役目を終え、若狭・北陸へ向かう路線の中間駅となりました。1891年1月21日、休止中だった深谷~長浜間が貨物支線として復活しました。1899年12月28日、東海道貨物支線は廃止となり、1902年11月1日、線路名称の改定により,北陸線の所属となりました。

1903年1月1日、新駅舎が現在地に完成し、使用が開始されたことで、旧駅舎の使用は中止となりました。

140809_3 旧長浜駅舎の内部

改札口と表示された接続口から、長浜鉄道文化館や北陸線電化記念館に通じています。

140809_4 当時の乗客の様子が人形で再現されています。

身なりから想像して、富裕層が利用していたのでしょうね。

140809_5 当時のスーツケースやチッキで送った小荷物でしょうか。

第一回の鉄道記念物に指定された物件は
    1号機関車 - 所蔵:鉄道博物館
    1号御料車 - 所蔵:鉄道博物館
    弁慶号機関車 - 所蔵:鉄道博物館
    旧長浜駅 - 所在:長浜鉄道スクエア
    0哩ポスト - 所在:旧汐留駅構内  であり、

29_140809
玄関前に展示されている旧長浜駅29号分岐器ポイント部も1961年に鉄道記念物に指定されています。

最後に受付でもらったパンフレットを

140809_small 隅が乱れているのは当時の大雨で鞄の中まで雨水が浸入したためです。 

次回は、ED70保存機です。

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コメント

B767−281様 お早うございます。東海道線に琵琶湖を水運で越えるルートがあったとは興味深いお話です。そのお話を伺って現在の奈良線の稲荷駅から膳所方面への旧ルートを思い出しました。稲荷駅にはそのルートが使われていた頃のランプ小屋が残されていて鉄道記念物になっています。現在の御殿場線が東海道本線だったのは有名ですが、鉄道の歴史をたどって見るのは本当に面白いですね。いつも楽しく興味深く拝見させていただいております。

細井忠邦さま、おはようございます。

わたしも最初、なんで長浜駅の旧駅舎が日本最古の駅舎なのかという点に疑問を感じたのですが、一方で以前、何かの雑誌記事で東海道線の滋賀県ルートに長浜経由というのがあって、長浜駅が水陸運の結節点であったことが分かった次第です。
そういえば愛知の武豊線も東海道線の一部として歴史に登場しますね。

こんにちは~。モモパパです~。
開業当時の東海道線のルートと今のルートが違うのは知ってましたが旧長浜駅には行ったことがありません。
当時、鉄道に乗れるのは一部の富裕層だけだったんでしょうね。

モモのパパさま、こんばんは。

私の場合、今回訪問先に長浜鉄道スクエアを選んだのは、ひとつはED70に逢いたかったことです。

それ以外にも長浜駅の歴史、北陸本線電化進展の様子などいろいろと勉強になることがありました。是非、機会があればお出かけ下さい。

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