通勤電車シリーズ 103系 12 量産冷房車の登場 1 山手線
通勤電車103系、1973年からは、首都圏の山手線、中央快速線、大阪環状線に昭和46年度本予算以降投入されたモデルチェンジ車にAU75Aの冷房装置を搭載した量産冷房車が投入されました。番号的には豊田電車区投入編成の方が先になりますが、今回は山手線投入車両から先に行きます。
1973年2月から僅か1年間、山手線で見ることができたウグイス色の103系低運転台量産冷房車 1973/3 新宿
昭和47年度民有予算で
クハ103-213~240 モハ103-331~382 モハ102-487~528 サハ103-324~347
昭和48年度民有予算で
クハ103-241~266 モハ103-383~410 モハ102-539~566 サハ103-348~357
昭和47年度第3次債務で
クハ103-267, 268 モハ103-411~413 モハ102-567~569 サハ103-358, 359 が冷房付きで製造される一方、
モハ103-373~382 モハ102-529~538は昭和47年度民有予算で製造され、非冷房のまま浦和区に配置され京浜東北線編成に組み込まれました。
これらの新製配置を見てみると
豊田区 8編成
クハ103-<213, 214>, <217, 218>, <219, 220>, <221, 222>, <231, 232>, <235, 236>, <237, 238> ,<259, 260>
モハ103/102-<331/487, 332/488, 333/489>, <337/493, 338/494, 339/495>, <340/496, 341/497, 342/498>, <343/499, 344/500, 345/501>, <358/514, 359/515, 360/516>, <364/520, 365/521, 366/522>, <367/523, 368/524, 369/525>, <402/558, 403/559, 404/560>
サハ103-<324, 325>, <328, 329>, <330, 331>, <340, 341>, <344, 345>
サハが3編成分6両足りないのはサハ101に冷房改造、行き先表示装置取り付け、ジャンパ連結器交換等を施し、サハ103-750番台(751~756)として編入
池袋区 8編成
クハ103-<215, 216>, <223, 224>, <225, 226>, <227, 228>, <229, 230>, <233, 234>, <239, 240>, <267, 268>
モハ103/102-<334/490, 335/491, 336/492>, <346/502, 347/503, 348/504>, <349/505, 350/506, 351/507>, <352/508, 353/509, 354/510>, <355/511, 356/512, 357/513>, <361/517, 362/518, 363/519>, <370/526, 371/527, 372/528>, <411/567, 412/568, 413/569>
サハ103-<326, 327>, <332, 333>, <334, 335>, <336, 337>, <338, 339>,<342, 343>, <346, 347>, <358, 359>
森の宮区
クハ103-<241, 242>, <243, 244>, <245, 246>, <247, 248>, <249, 250>, <251,252>,<253, 254>,<255, 256>, <257,258>, <261, 262>, <263, 264>, <265, 266>
モハ103/102-383/539, 384/540, 385/541, 386/542, 387/543, 388/544, 389/545, 390/546, 391/547, 392/548, 393/549, 394/550, 395/551, 396/552, 397/553, 398/554, 399/555, 400/556, 401/557, 405/561, 406/562, 407/563, 408/564, 409/565, 410/566
サハ103-348, 349, 350, 351, 352, 353, 354, 355, 356, 357
こちらもサハ101-750 2両(757,758)を加えて8連6本、6連6本、予備1モハユニットという配置になりました。
上の写真の出発後の後追い写真ですが、編成番号は2ですから、番号順に編成番号が振られていたとすればクハ103-223,224の編成でしょうか。
構造的な特徴は
1) AU75A M三菱、H日立 S東芝製42000kcal集中式冷房装置を搭載したこと。試作のAU75Xに対して、カバー断熱材・防振ゴムを不燃化したこと、冷却用送風機の容量をアップし、車体のほぼ中央に取り付けたこと
2) 側面行先表示器を設置し、前面ともに自動化したこと、運転台に設定のダイヤルが見えました。
3) MGはMH135-DM92 160KVAをM'車に搭載し、4両給電方式としました。
こちらは第1編成 1973/3 神田
当時、私は高校2年から3年になる頃で、山手線の103系に試作冷房車が登場した頃からカメラを通学鞄にしのばせて山手線で通学しており、この量産冷房車の登場も通学途中で偶然見かけて写真に収めたのだと思います。この後、1974年3月に大学入試の試験会場下見で山手線に乗ったときにあの装甲車のようなスタイルのクハ(高運転台車)を初めて見て愕然としたものでした。
ちなみに我々の時代はまだ一期校、二期校の時代で共通一次になったのは1979年1月からでした。
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コメント
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B767しゃん、おはようございます(^^)お邪魔致しますよm(_ _)m103系(低運転台車)・量産冷房車の登場ですな。こちらは…全車両がユニット式の窓なんすかね!?
投稿: マスダっち1971 | 2014年10月15日 (水) 10時58分
B767−281様 お早うございます。これが登場した頃はまだ国鉄の職場ものどかなもので、私は地元が豊田なものですから早速電車区に入れていただきました。職員の方が「まだ研究中で103はよくわからない、例えばドア開閉装置はどこにあるの?」と聞いてきました。たまたま椅子の下(中)と答えたら妙に感心させてしまいました。運行に入ると当初は駅で逸走することがよくありました。特に上りの西国分寺でよく飛び出していました。また101系に比べて80キロを過ぎてからの加速が悪く乗務員の評判は散々だったようです。山手線の先頭車は早々に高運ATC準備車(私も最初豊田に入った車を見て装甲車、と思いました。笑い)に置き換えられましたね。中央線にも3編成分の高運転台車が暫定的に入り、中間スカイブルー両端オレンジで新製回送されてきて、先頭車を組み替えて関西に下っていきました。今でも山手線流れの車がなんとウグイス色に戻って関西線などで現役なのを見ると、人生もとい車生の不思議さを感じます。ではまた失礼いたしました。中央線の記事も楽しみにしております。
投稿: 細井忠邦 | 2014年10月15日 (水) 11時52分
マスダっち1971さま、こんばんは。
そうです。ブタ鼻ライトの第一次モデルチェンジ車以降は側窓はユニット窓ですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年10月15日 (水) 21時18分
細井忠邦さま、こんばんは。
当時は電車区にも声をかければ立ち入りができた時代だったのですね。わたしも三鷹区にはよく自転車で通っており、今から思えば入れて貰えば良かったと思っています。
一度だけ、正月に福島に出かけた際に、福島機関区を見学させて貰ったことがありました。
103系の逸話、Can Booksの「103系物語」にも似たような話が出ており、中央快速線に初めて103系が投入されて冷房化率が上がるので「待望の」103系とある趣味誌が書いたところ、中央線の運転士と思われる読者から「101系を運転する身からはとても待望とは言えません」との一文が寄せられたとか。
そして関西に転属した103系、最近は番号が正面に書かれており、かつて池袋に一年弱在籍した車両が奈良線運用に入って再び、ウグイス色を纏っている姿を私も撮影していました.後日、紹介しようと思います。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年10月15日 (水) 21時29分
このタイプの量産冷房車といえば、昭和50年代は中央線特別快速に優先的に投入して京王特急との競争に挑むという印象ですね。後に登場したアンダーライン入のATC準備工事車とともに2つ目の103系は殆ど特別快速という認識で、たまに西トタの間合い運用で”レギュラー(中野から各駅停車なら実質普通列車みたいなものと思ってました)“に当たるとラッキーという感じでした。
山手線にもこの2つ目低運転台車が居たと知るのは1993年初頭の鉄道ファン誌で103系の特集が組まれた時でした。それまではやたらと関西に多く、東京ジャイアニズム関西冷遇の影響で2つ目なのに非冷房車という、“嫌がらせカー=新車入れてやる、但し冷房は無しね”が京阪神緩行線に入ってました。一方で入りそうで入らなかったのが京浜東北線です。同線から73系が消えるのは1971年と優先投入路線としてはかなり遅く、それも2つ目103系を中央線に入れて捻出された101系をマワされる酷さです。103系が新製投入された20年間の中でもこの2つ目103系投入期は最も腑に落ちない、裏で駆け引きもにおってくる謎だらけの時期だったのかもしれません。
投稿: ねこたろう | 2023年7月 8日 (土) 20時15分
ねこたろうさん、こんばんは。
本文中にもありますが、103系低運転台の量産冷房車、山手線に登場したときは私は高校生でしたが、僅か1年で2つ目のクハがあの醜い装甲車顔のATC準備工事クハに置き換えられたのはショックでした。中央線にも同様のクハが登場しましたが、こちらは置き換えられず残りました。
一方で関西の東海道緩行線には非冷房の2つ目クハが登場していましたが、そのうち1両が常磐線に配置されていたと知るのはしばらく経ってからでした。
101系、103系、201系、205系と通勤電車も代替わりしましたが、それぞれの交替シーンが線区毎に変わったのも特徴的でした。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2023年7月 9日 (日) 19時12分