ニューヨーク州イサカへ その6 イサカの街
2014年7月下旬のアメリカ出張、今回はイサカの街を紹介しようと思います。
イサカのダウンタウンの風景 2006/5/30 前回訪問時のもの
場所はニューヨーク州のほぼ真ん中、トンプキンス群(Tompkins County)に属し、面積は15.7平方kmです。地理的には北緯42度26分、西経76度30分ですから、日本でいえば北海道の函館の北、苫小牧、室蘭、同じアメリカではシカゴ、ヨーロッパではローマ、ソフィアあたりと同じ緯度となります。2010年の人口調査データによると市の総人口は30,014人とのことです。
なんといってもコーネル大学、イサカ大学、ニューヨーク州立大学コートランド校の3大学があるため、学生の街として活気がありますが、逆に定住者達は日本同様かなり高齢化が進んでいるとのことです。
アメリカ大陸にヨーロッパ人が入植する前はネイティブアメリカンのカユガ(Cayuga)族が統治しており、入植が進むに従って土地を追われていったそうです。1820年代から30年代にかけて鉄道が開通し、エリー運河を通じてサスケハナ川に至る交通路が確立されました。今でもこの地域から掘り出される岩塩を輸送する貨物列車が1日1往復設定されており、私も夜遅く機関車の汽笛を何回か耳にしました。
ホテルからあるいて僅かのところに通っていた鉄道線路 毎日、湖の底から掘り出される岩塩を輸送する貨物列車が通過しているらしく線路は光っていました。2014/7/24
南北戦争後の10年以内に実業家エズラ・コーネル(米国の電信事業の先駆者で上院議員)は鉄道路線の整備とともに、コーネル大学を設立し、1865年には開学(開設は1868年10月7日)にこぎ着けています。さらに1892年にはイサカ音楽院としてイサカ大学も開学しています。
ヨーロッパのアイルランドあたりのビルをおもわせる大学キャンパス内の建物 2006/6/2
コーネル大学は設立当初から、南北戦争中の1862年に制定された連邦政府所有の土地を州政府に与え、それを利用する形で設立される高等教育機関のランドグラント大学であると同時に私立大学のアイビーリーグの一校でもある、世界でも珍しい半官半民の大学です。アメリカではMITが同じく半官半民だそうです。機械工学、生命科学、農学、獣医学などで世界的に有名ですが、ホテル経営学などの学科もあります。今週はノーベル賞の受賞者が発表される週ですが、同大学出身者では月曜日に発表された医学生理学賞、1958年にはジョージ・ウェルズ・ビードル博士、1968年にロバート・W・ホリー博士、1983年にはバーバラ・マクリントック博士が受賞しております。また、昨晩は青色ダイオード関連で日本の研究者3名が物理学賞を受賞しましたが、コーネル大学出身の研究者も4名受賞しています。
大学のキャンパス内に峡谷があるのもおそらくここだけかも 2014/7/23
そういった気風からかダウンタウンを歩いていても街全体に科学の雰囲気が見られます。決して大きくは無い街ですが子供に理科的興味を持たせる様な工夫を見つけることがしばしばありました。生憎、写真が無いのが残念ですが。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
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こんにちは~。モモパパです。
アメリカ本土へ行ったことの無い僕。
イサカの街並み。
なんか憧れちゃいます。
アメリカの郊外の街並みって感じがして。
アメリカと言ったらハワイしか行ったこと無いです。
投稿: モモのパパ | 2014年10月 8日 (水) 08時16分
モモのパパさま、こんばんは。
わたしもアメリカ出張というと最初は田舎ばっかり行っており、なかなか有名な観光地に行く機会はありませんでした。そして、どこも大して変わらないのではと偏見を持ってましたが、ここ数年はその偏見もなくなりつつあります。
是非機会があれば、お出かけ下さい。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年10月 8日 (水) 20時16分