西武 トレインフェスティバル2014 in 横瀬 1 モハ505
2014年11月8日の西武トレインフェスティバル in 横瀬のレポート、第一回は赤電の前の塗装で保存されていたモハ505です。
モハ505として復元され、登場時の塗装で展示 2014/11/8 横瀬
この車両の現役時代、西武新宿線で活躍する姿や、多摩湖線で活躍する姿は拙Blogでも記事にしています。この塗装、黄色と茶色の塗装は幼稚園時代(1961年4月~1962年3月)に見た憶えがありますが、しっかりとした記憶があるわけではありません。
製造は西武所澤車輌工場で、1954年製造です。
モハ501形式として20両製造され、17m車体の両端モハと20m車体のサハ1501をあわせた4両編成が501F~519Fの10本誕生しました。その後、521Fからはすべて20m車体の4連となり、あらたに20m車体の二代目501系が登場して、このモハはモハ411と改番し、主電動機、台車も二代目に譲り、主電動機はMT15系に、台車はTR14Aにそれぞれ換装されました。
1964年1月の制御電動車の形式記号変更でクモハ411~430となったものの、同年7月に2代目411系の新製で、クモハ351形に再度改番され、クモハ351~370になりました。
クモハ351形になった初代モハ501のなかでもクモハ351~354は主電動機はMB-146Cで歯車比(58:25=2.32)であるのに対してクモハ355,356はMT15Eで歯車比は(63:25=2.52)だったそうです。
TR14A台車
いわゆるイコライザー式(釣り合い梁式)台車で、旧型車輌ではお馴染みの台車です。
車体重量を2組の釣り合いバネと呼ばれるコイルバネを介して弓形の巨大な梁で受け止め、その両端に設けられた軸箱に伝える方式で釣り合い梁がバネ下重量となって軌道に負担を与えるため、軌道保守上は不利になるものの、軌道不整による各車輪の上下動に即座に対応できるので軌道条件が悪い路線での台車枠への負担が減り、追従性は良くなるというメリットを持つ台車だそうです。
車体は改番後はそのままでしたが、ドアは当時よくみたプレスドアです。強度を保つためにこういったへこみを加えたドアを当時の片開きドアではよく見ました。
ベンチレーターは1968年以降、グローブ形に交換されましたが、保存車では最初の写真のようにガーランド形に戻されています。
”西”の字を図案化した社章やモハ505の表記も当時の字体を再現しているのでしょう。
この車両の説明文ですが、よく読んでみると501系としての生涯については記述されていますが、初代501系~411形~クモハ351形としての記述に欠けているようにも感じます。面白いことにこの写真のモハ505はグローブ式のベンチレータです。
国鉄80系の車体を模して、正面2枚窓の車体としてデビューした501系と実際に80系の台車を再生し、さらに僚友の主電動機再利用して製造されたE31形電機が仲良く横瀬の地で保存されていることはファンとしては嬉しいことです。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
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コメント
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B767しゃん、おはようでごんす(^◇^;)お邪魔致しますよm(_ _)mそうそう!!351系は…現在は横瀬に1編成だけ保存されているんでしたね。もうそろそろ…赤電塗装に戻して方向幕を取り付けて、引退時の姿に戻して欲しいわ〜〜(^◇^;)
投稿: マスダっち1971 | 2014年11月22日 (土) 11時11分
B767−281様 こんにちは。わたしにとっては351系ですが、懐かしいです。晩年多摩湖線で運用についており、私は好んで中間の元クハ65(16400番台)に乗車しました。中間車は国鉄の払い下げだったり、戦災復旧だったりしますが、電動車も台車は国鉄出自ですよね。当時流行の湘南フェースいいですね。本家クハ86の2枚窓が一両も残っていないのはとても残念です。話は飛んでしまいましたがこれもまた先頭車のみの保存。電車は編成で保存しないと、とつくづく思います。お邪魔致しました。
投稿: 細井忠邦 | 2014年11月22日 (土) 12時37分
マスダっち1971さま、おはようございます。
やはり、マスダッちさまにとっては昔なじみの赤電塗装の方が宜しいですか。私も351系として、赤電の姿が見たく思います。
今の黄色茶色の塗装の現役時代を知る方は私より、数歳上の世代のように感じます。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年11月23日 (日) 05時26分
細井忠邦さま、おはようございます。
わたしも家内の実家が一橋学園なものですから、多摩湖線には縁があり、351系時代も良く憶えています。ある意味、特殊編成であるが故、長生きできた電車でしたね。
相ですか、本家のクハ86 2枚窓は保存なしですか。3枚窓は確か、大阪交通科学館に保存されており、来年あたり、京都で再開されるのですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年11月23日 (日) 05時31分
こんばんは。
この車両は車体(の外側)以外はクモハ351のままですからね。中途半端に復元しないで351系として赤電で保存して欲しかったと私も思います。
今現在はそれ以上に、保管庫が無くなってしまって雨ざらしの状態になってしまった事の方が気になります。今回の展示でも既に塗装の劣化がかなり見られたそうですので、早く保管庫を復活させて欲しいと思っています。
投稿: MiO | 2014年11月25日 (火) 00時37分
MiOさま、おはようございます。
今回の展示で気になったのがE85の錆の状態で、まさに仰るように保管庫が無いことによるものと思われます。
災い転じて福ではないですが、折角歴史的価値の高い車輌が保存されているので、それをきちんと守る保管庫をきちんと再生すればと思いますね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2014年11月25日 (火) 06時02分