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2014年12月12日 (金)

40年ぶりの梅小路蒸気機関車館 3 1070形 1080号機

今年8月10日に1974年9月以来、40年ぶりに京都の梅小路蒸気機関車館を訪問しました。今回からは形式別に保存機関車を紹介したく思います。

まずは1070形式1080号機です。保存状態は静態保存です。
1080_140810 1070形 1080号機 2014./8/10 梅小路蒸気機関車館

1901年にイギリスのダブス社で製造されており、日本に135両、輸入されました。明治を代表する蒸気機関車だったそうですが、現存するのはこの機のみです。
当時はD9形651号機というテンダー形式で東海道本線などで急行列車の牽引機として活躍しましたが、1926年に浜松工場でタンク機関車に改造されたそうです。改造後は地方線区や入れ換え用として活躍しました。

1080_140810_2
1080_140810_4 イギリススタイルというのか、アメリカの蒸機とは少し異なるスタイルをしています。

1940年に日鉄鉱業株式会社に譲渡され、新潟や栃木の鉱山でドロマイト運ぶ貨物列車の牽引機として活躍し、1979年に引退しました。引退後は栃木事業所で大切に保存され、2009年に譲渡され、梅小路入りしました。
1080_140810_3 形式名の入った赤色バックのプレート

仕様
全長 11.3m
重量 48.0t
動輪直径 1520mm
スポーク動輪2軸
最大出力 434ps
最高運転速度 85km/h

1080_140810_5 前照灯は運転のたびにカンテラのようなものを引っ掛けたのでしょうか。

運転席は今の標準形とは異なり、右側に設置されています。
前回の訪問時、1974年当時はまだ現役で活躍していたということで、今回初めての出会いとなりました。

1080_140810_7
キャブサイドにはこういった表記もありました。

ちなみにこの機関車の製造会社のダブス社(Dübs and Company)はヘンリー・ダブスが1863年に設立したグラスゴーに所在した会社ですが、1903年にシャープ・スチュアート社、ニールソン社と合併して、ヨーロッパ最大の機関車メーカー、ノース・ブリティッシュ・ロコモティブとなりました。

同社は蒸機機関車からディーゼル、電気機関車へと展開し、イギリス本国のみならすオーストラリア、マレーシア、ニュージーランド、南アフリカ向けの機関車も製造しました。しかし、大量発注を見越した赤字納入などのせんりゃくに失敗し、保証期間中の設計修正要求や技術的欠陥の露呈などが祟って1962年4月19日に倒産に至りました。

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コメント

こんにちは~。モモパパです。
明治時代は圧倒的にイギリスからの輸入機関車ばかりだったようですね。
北海道の鉄道はアメリカが主体だったようですけど。
この古豪機。
素晴らしい保存状態ですね。
さすが梅小路機関車館だな~。

モモのパパさま、今朝は2度もコメントありがとうございます。

2009年から梅小路のメンバーになった機関車ですが、それ以前に1979年の引退後、2009年に移管されるまでよく保存されていた点も素晴らしいと思います。

未だ、日本中さがせばどこかに明治の機関車が残っていませんかね。

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