40年ぶりの梅小路蒸気機関車館 5 9633号機
2014年8月10日の梅小路蒸気機関車館訪問、今回は9600形式の9633号機です。
9633号機 2014/8/10 梅小路蒸気機関車館
国鉄の前身である鉄道院が1913年から製造した日本初の本格的貨物牽引用、テンダー形式の蒸気機関車であり、1976年3月の国鉄蒸気機関車廃止の時点で最後まで稼働したのも9600形式でした。前にも書きましたが、9600形式という形式名自身は1912年度に12両試作された加熱式テンダー機関車が最初に命名されており、本形式は9600形としては2代目に当たります。
9600形式は1941年までに828両が製造されており、その大半が川崎造船所(686両)あとは汽車製造会社(69両)、国鉄小倉工場(15両)で770両、9600から79669まで符番されました。そのほか、三菱大夕張鉄道、夕張鉄道、美唄鉄道の自社発注や、樺太庁鉄道、台湾総督府鉄道向けなどに断続的に同形機が生産されました。
9633号機の車歴を沖田祐作氏の機関車表から見てみますと、
9633 川崎重工兵庫工場=142 1914-00-00 S59.80t1DT(1067)
車歴;1914-11-00 製造→ 納入;国鉄;9633→1914-12-09 使用開始[東管達1076];東京局→
1933-06-30 現在;松本→1933-12-00 現在;高崎→
1938-02-02 長野工場発(2/3 着)上諏訪→1940-05-01 発(5/1 着)甲府→
1941-06-18 借入;上諏訪→1941-06-27 返送→1941-07-12 発(7/14 着)富山→
1941-09-18 発室蘭(倶知安支区?)→1945-09-30 現在;倶知安→
1949-03-01 現在;倶知安→1955-03-28 発(3/29 着)小樽築港→1972-09-24 梅小路→
1979-03-28 廃車;梅小路→ 保存;京都市JR 西日本「梅小路機関車館」;9633
(最終走行距離=2,670,745㎞)
1914年製造で最初は東京局配属ですが、1933年に松本に転属、1941年には富山から、北海道に渡り、最後は小樽築港機関区でした。梅小路に保存後、1979年3月28日に車籍を失っています。
梅小路機関車館の説明書きには1967年のNHK朝の連続テレビ小説「旅路」に出演とありますが、この頃は私も観ていた憶えがあります。
室伏雄一郎:横内正
室伏有里:日色ともゑ
室伏嘉一:宇野重吉
室伏はる子(伊東はる子):久我美子
室伏千枝(岡本千枝):長山藍子
千枝の夫・岡本良平:山田吾一
佐々木三千代(和田三千代):十朱幸代
塩谷駅長・南部斎五郎:加東大介
駅手・伊東栄吉:名古屋章
関根重彦:小山田宗徳
坂井正作:松山省二
Wikipediaによれば朝の連続テレビ小説としては最後の白黒放送だったそうで、前年度の「おはなはん」ほど強烈な印象は残っていませんが、配役のリストを見ると思い出すといった感じです。男性が主役という珍しいドラマでもありました。
40年前の1974年当時は釜に火が入った状態で保存されていました。 1974/9/29
1987年から静態保存状態となっているそうです。
プレートは形式名入りです。キャブとランボードの繋がりはSカーブではありません。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
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コメント
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こんにちは~。モモパパです。
さすが梅小路機関車館。
どの機関車もピカピカですね。
9600型式。
大正時代の名機ですね。私鉄でも同型機が活躍してましたね。
しかしデフレクターがついてないのは何故なのかな。
投稿: モモのパパ | 2015年1月28日 (水) 05時17分
モモのパパさま、こんばんは。
仰る通り、梅小路の機関車はどれもきちんと磨き上げられていました。
しかも保存されてから40年以上経っていても変わらない美しさというのが凄いですね。
デフレクターの無いのは晩年は入れ換え機だったのかも知れませんね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年1月28日 (水) 21時52分