尾久車両センター公開 2014 その4 カヤ27-501
2015年3月のダイヤ改正に関する話題は一旦、お休みにして再びいつものシリーズを続けます。
今回は2014年11月15日の尾久車両センター公開で展示されていたカシオペアE26系編成用予備電源車カヤ27-501の話題です。
尾久車両センター公開で展示されたカヤ27-501 2014/11/15
E26系カシオペア用の編成には本来、カハフE26形が12号車として編成に組み込まれており、従来の電源車とは異なり、ラウンジカーとしての機能も兼ね備えた車両となっています。カハフE26形にトラブルが生じた際や、検修による入場の際の代替電源車として2000年にカニ24 510を種車として改造されたのがカヤ27-501です。
カシオペア編成の本来の電源車 カハフE26-1 2006/9/24 大宮
カニ24 510は元来、1977年9月28日の「あさかぜ」「瀬戸」「安芸」の24系25形化で登場したカニ24 100番台グループで、16両が1977年から1980年にかけて新潟鐵工所および富士重工業で製造されました。それまでのカニ24に対して荷物取扱量の増加で荷重を5tとし、車体長が1m延長され、19.5mとなり、後位妻面に貫通扉が設置されました。そのうちの一両-113が1990年に「北斗星」投入のため、耐雪耐寒強化工事が施工され、カニ24 510に改番されていました。
表1 カニ24 100番台16両の履歴 (国鉄型車輌の系譜シリーズ01 形式24系 イカロスMOOKを参考にしました。)
大ムコ時代のカニ24 113
新大阪駅に到着した24系25形使用の「明星6・彗星2号」 1980/12/13
番号は確認していませんが、カニ24 113~116の4両のどれかと思います。
秋アキ時代のカニ24 113
秋田駅に到着した特急「出羽」24系編成の電源車を務める姿 1983/1/2
こちらも番号は未確認ですが、101, 102, 113~116の可能性が高いです。
普段は目にすることが無いカヤ27の連結面 製造や改造を示す5枚の銘板が印象的です。
E26系客車とは密着連結器で連結されます。
台車はE26系客車は軽量ボルスタレス台車TR250形、TR251形で枕バネは空気バネなのに対してこちらはコイルバネ方式のTR66Cを履いています。
(追記)寝台特急固定編成客車の電源車はマニ20以来、TR54を履いていましたが、ディーゼルエンジンとMGの両方を搭載したカニ22が登場した際に、自重の重さに耐えるためウイングバネ式のTR66が開発されました(細井様のコメントを拝見して思い出しました)。
カヤ27化改造に当たって、発電設備が更新され、種車の荷物室は車内販売等に使用する業務用室に変更されました。E26系編成は電気指令式ブレーキを常用として装備し、牽引機関車の変化に対応して、ブレーキ指令読み替え装置を持っていますが、カヤ27形連結時はこの読み替え装置を搭載していないため、従来のCL方式(応荷重式自動ブレーキ装置)によるブレーキ方式となります。
カヤE27-501を編成に組み込んだカシオペア 2007/5/24 石橋~自治医大
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« ダイヤ改正 仙台EH500 首都圏運用の変化 | トップページ | パリの6つのターミナル駅巡り リヨン駅 1 »
「催事」カテゴリの記事
- 青梅線開通130周年、青梅駅駅舎築100年(2024.11.28)
- 通勤電車シリーズ 205系 20 E231系500番台(ヤテ514~516)の山手線への投入による動き(2022.02.21)
- 秩父鉄道の駅 その5 ひろせ野鳥の森駅と広瀬川原駅(貨物駅)(2021.08.31)
- 2021年春、外房線~内房線を巡る旅 その6 蘇我駅で撮影した蒸気機関車牽引列車(2021.06.21)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 4 諏訪市湖畔公園に保存されているD51 824号機(2020.09.18)
「客車24系」カテゴリの記事
- 2018年6月17日、品川駅の線路切り替え工事 その2 品川客車区ありし頃(2018.06.21)
- 2017年10月の福岡旅行 5 鹿児島本線 香椎駅 その1(2018.01.24)
- 速報版 第17回ふれあい鉄道フェスティバルに参加(2017.11.13)
- 下関総合車両所一般公開 鉄道ふれあいフェスタ 2016 その6 HM展示 5 あかつき(2017.06.07)
- 下関総合車両所一般公開 鉄道ふれあいフェスタ 2016 その6 HM展示 4 あさかぜ(2017.06.06)
「客車E26系」カテゴリの記事
- カシオペア紀行 E26系客車を外見的に解剖(2022.06.28)
- 上野駅地平ホーム 発着するレアな列車たち part2 EF81牽引E26系による「カシオペア紀行」返却列車(2022.06.27)
- 2019/5/13 尾久にて黒磯訓練列車に遭遇(2019.05.19)
- EF81 139 牽引カシオペア紀行を撮影(2018.08.25)
- 速報版 第17回ふれあい鉄道フェスティバルに参加(2017.11.13)
こんにちは~。モモパパです。
カシオペアの予備電源車ですか。
なかなか見る機会がありませんね。
僕は初めて見ましたヨ。
この車両が走ってるのを見たらある意味ラッキーかも。
投稿: モモのパパ | 2015年3月18日 (水) 05時32分
B767−281様 お早うございます。ずいぶん春めいてきましたね。さて固定編成客車の電源車と言えば、20系のカニ21をまず思い出します。最初の電源車はマヤ20で荷物室拡大でカニ21の登場、このカニ24のケースとよく似ていますね。そう言えばパンタから集電するカニ22、あれが機関車の次位についている姿は格好良かったです。当時の技術では大型MGとディーゼル発電機の両方を搭載さぜるを得ず、重量が大きく限定運用で想起にカニ21並みのスペックになってしまったのは残念でした。その後中間のラウンジカーにパンタをつけて集電する方式もでましたね。残念ながら東海道・山陽系ブルトレの引退でこちらも過去の存在となってしまいました。日本人の生活が大きく変化した今、余裕の旅はウケる、と私は思うですが。ぜひ客車による長距離寝台列車の復活を、単なる郷愁でなく願いたいものです。通常シリーズも楽しみにしております。
投稿: 細井忠邦 | 2015年3月18日 (水) 08時01分
モモのパパさま、こちらにもありがとうございます。
わたしも一度しか見たことありません。カニ24113もカシオペア予備に改造されたために、最後まで生き残ることになりそうですね。
細井忠邦さま、こんばんは。
わたしもコメントを拝見して以前、カニ22があまりに重いため台車を新開発のTR66に変更したことを思い出しました.早速、追記しておきました。
20系の電源車に関しては「あけぼの」でマニ20、カニ22が活躍する姿は見ているのですが、既にパンタは外されていました。EF58やEF60500番台などにカニパンSWがあったそうですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年3月18日 (水) 20時25分