パリの6つのターミナル駅巡り リヨン駅 2
パリの6つのターミナル駅巡り、リヨン駅編の2回目となりますが、この駅は1986年6月に新婚旅行で最初にパリに来たときにも訪問した駅です。今回はその時の写真にもある当時、登場間もないTGV(Train à Grande Vitesse)について触れようと思います。
パリ・リヨン駅を出発するTGV Sud-Est 1986/6/23
フランスでは、日本が東海道新幹線の建設を開始した1959年以降に種々の高速鉄道のアイディアが考案され、アエロトラン(空気浮揚方式)、磁気浮上式なども提案されましたが実用性や費用の面で問題があったため、鉄軌道上を鉄車輪で走行する方式により、実施することとなりました。
1967年にガスタービンの出力軸に発電機を接続し、発電した電気でモーターを回す電気式ガスタービン動力車が考案されました。1972年にこの方式を利用したTGV001が試作され、編成出力4400kWの動力集中、連接方式で登場しました。1972年12月8日には非電化車輌の世界最高速度318km/hを出しています。しかし、オイルショックの影響で燃料価格が高騰したため、架線から電力を得る架空電車線方式とすることになり、電力はフランス国内に新設された原発から供給されることになりました。
登場時のオレンジ主体の塗装から変化した TGV Sud-Est 2007/6/3
塗装の変化は最高速度を上げた際にオレンジからシルバーメタリックになりました。
1974年に電機が牽引する方式のTGVが完成し、1976年最初のTGV路線である、パリ~リヨン間(LGV Sud-Est,ligne nouvelle 1,LN1)の建設が開始されました。1980年4月25日に最初の量産型営業車輌が完成し、LN1開業前に運転を開始しました。
1981年9月27日、パリ~リヨン間LGV南東線が開業し、最高速度260km/h後に270km/hで営業運転が開始されました。
TGV Sud-Estはアルストムによる開発製造で、10両固定編成で両端が機関車の動力集中方式となっています。台車は機関車以外は転がり抵抗を減らすため連接台車となっています。
2007年6月にはリヨン駅からモンペリエまでの往復、2009年3月にはCDG Term2からモンペリエ、モンペリエからリヨン駅まで乗車しました。車内の様子は別記事で触れます。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
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コメント
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B767ー281様おはようございます。TGVの塗装変更はそういうタイミングだったのですか
知りませんでした。海を隔ててあちらは動力集中式と言うのも面白いです。やはり軌道の強度が関係しているのかな?日本でもEH10の高速試験機がありましたね。そちらも実現していたら、と例によって妄想してしまいました。朝からお邪魔いたしました。
投稿: 細井忠邦 | 2015年4月 2日 (木) 07時25分
B767しゃん、おはようごじゃります(^◇^;)お邪魔致しやすm(_ _)m新婚旅行は…パリに行かれたんすか⁉︎TGVっちゅうのは…日本でいうと新幹線のような列車っすかね⁇
投稿: マスダっち1971 | 2015年4月 2日 (木) 10時32分
細井忠邦さま、こんばんは。
フランスのTGVの場合は、Sud-Est, Atlamtique, Reseau, Duplexと登場しますが動力集中方式は崩さないようですね。一方、ドイツのICEは1,2は集中方式ですが、3からは分散方式だったと思います。
その辺、お国柄を反映しているのか、面白いですね。
塗装の変化は正確にはAtlantiqueが登場した時にあの塗装になり、Sud-Estは更新に際してそれに合わせたようですね。
EH1015でしたね、塗装も茶色にして試験をしたのですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年4月 2日 (木) 18時57分
マスダっち1971さま、こんばんは。
新婚旅行はツアーでしたが、私にとっては初の海外旅行で、アンカレジ経由でパリに、そこからウィーンに飛んで、スイス、オーストリア、西ドイツロマンティック街道を上り、フランクフルトから再びパリへといったコースでした。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年4月 2日 (木) 19時00分