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2015年5月 1日 (金)

東海道新幹線開業から50年 その15 700系 量産車 C編成

前回に続いて700系新幹線の話題、今回からは量産車です。

700_c3_080906
700系 C3編成 2008/9/6 名古屋

700系試作車9000番台の走行試験の結果を量産車に反映させて1998年度に16両編成4本(C2-C5編成)が第一次車として製造されました。1999年3月13日のダイヤ改正で東京~博多間の「のぞみ」3往復に充当されました。JR東海の車両はC編成、JR西日本の車両は2000年に「ひかりレールスター」用に7000番台、E編成2001年に100系置き換え用に3000番台、B編成が登場しました。今回の記事ではC編成について触れます。

700_c9_010616
C9 編成 2003/3/29 京都

投入されたC編成は東海道新幹線区間は最高速度270km/h、山陽新幹線区間では285km/hでの運転となりました。500系登場の改正(1997年11月29日)で東京~博多間は4時間49分と5時間の壁を破りましたが、700系でも4時間57分で結びました。

形式は

717形 10号車 M2s 定員68名 車掌室 主変換装置2台 セミアクティブサスペンション搭載

718形 8号車 T's 定員68名 CP, SIV,セミアクティブサスペンション搭載 車端部の座席は大型テーブルとコンセントが設けられオフィスシートと呼ばれました。

719形 9号車 Ts 定員64名 荷物保管室・業務用室 CP, セミアクティブサスペンション搭載

試作車では電球だったグリーン車の読書灯が量産車からはハロゲンランプになりました。

723形 博多より1号車 Tc 定員65名 CP, SIV セミアクティブサスペンション搭載

724形 東京寄り16号車 T'c 定員75名 CP, SIV  セミアクティブサスペンション搭載

先頭車のノーズ部分が試作車に較べて70cm延長されました。試作車では16号車にあった電話室は15号車に移されました。

725形 1~   4号車 M1 定員100名 自車用主変換装置
    300~  5号車 M1w 定員90名 パンタ、CP搭載
    500~ 13号車 M1w 定員90名 主変換装置
    600~ 12号車 M1 定員100名 パンタ、車椅子対応電話室  

726形 1~     6号車 M' 定員100名 主変圧器搭載
   200~   14号車 M'  定員100名 主変圧器
    屋根上の特高圧線の引き通しの違いで番台区分されたそうです。
   500~   3号車  M'w 定員85人 車販準備室、自動販売機室(2014年3月から撤去)
          主変圧器
   700~  11号車 M'h 定員63名
        身障者用大型乗降扉、大型洋式トイレ、車椅子用座席、多目的室
        量産車では東京寄り乗降口が車端方向に移されました。

727形 1~   2号車 M2 定員100名 変圧器2セット搭載
    400~ 7号車 M2k 定員75名 車販準備室 主変換装置
    500~15号車 M2w 定員80名 公衆電話器 CP,主変換装置 

この形式リストが示すように16両全てが異なる形式区分となっており、C編成の場合は試作車がC1編成なので各形式の末尾2桁番号+1が編成番号となっています。

編成長が違いますが、700系16両編成では総定員1264名、TGV Duplex 客車8両516人という関係になります。

700系のグリーン車、両先頭車に搭載されたセミアクティブサスペンションは車体と台車の間に可変減衰ダンパーを設置し、加速度センサーで振動を検知してダンパーの減衰力を電気指令により変化させ、車体の振動を抑制する方式となっています。特に新幹線の場合はトンネル区間とトンネル外区間の線路マップをもとに、それぞれの区間におけるダンパーの減衰力の制御パラメーターを変える方法が採られています。

700_c24_030329
C24編成 2003/3/29 新大阪

C編成はC5編成の後、2000年にC6-C11, 2001年にC12-C24、2002年にC25-C37、2003年にC38-C48, 2004年にC49-C54、2005年にC55-C60まで増備されました。C11までの増備は0系の置き換え、2003年10月1日の品川駅開業までに100系の置き換えでC54まで増備されました。車両メンテナンスの合理化で7本分の予備編成が削減できたそうです。

2011年度にはJR西日本が300系F編成を置き換えるためにC編成8本(C11-C18)がJR東海から譲渡され、2012年度にはC4編成が廃車に、2013年度にはC2, C3, C5-C8, C19編成が廃車に,2014年度にはC9, C10, C20-C24が廃車にとN700系N700Aの投入・増備に合わせて700系は数を減らして行きました。

今回、写真をアップした編成は現時点では全て廃車となっています。

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コメント

おはようございます。


700系が既に廃車にされていたのですか!?
知りませんでした!


山陽新幹線の500系よりも早く淘汰されていたとは。

先日の東北新幹線の架線故障による運転見合せ
パンタグラフの集電部分が ポッキリと折れていました!

30分前にも停電があったようですが、原因を調べてもらいたいものです。

こんにちは~。モモパパです。
700系がデビューした頃はよく言われることですが「カモノハシ」に似てるな~と思ったものでした。
もう700系の廃車が進んでるんですか!
ビックリです。
知りませんでした。
まだまだ車齢が若いのに。
昔の車両はかなり使い込んでから廃車になってたのにな。
最近の鉄道車両は車齢が若いのに早く廃車される車両が多いですね。

準急豊島園さま、モモのパパさま、おはようございます。

700系の廃車、本当にこの系列あたりからターンオーバーが早くなりましたね。すでに時代はN700, N700Aと移っているのですからね。

4月29日の東北新幹線の停電といい、その前の12日の山手線の架線柱事故といい、なにか最近、この手の事故が多いように感じます。
組織内の徹底的な検査が必要なのではないでしょうか。

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