電気機関車 EH500シリーズ プロローグ
拙blogではこれまで、EF510、EF200 などを1両ずつ見てきました。試作機901号機に始まり、81号機まで製造され、東北、青函、関東、さらに九州で活躍する「金太郎」ことEH500形電気機関車も、来年春に予定される北海道新幹線、函館開業で青函区間の架線電圧が25kVになることで、運用範囲が青森以南となり、仙台センター配置の車両が多く、九州地区に転属することが、予想されます。
側面の金太郎マーク
2車体の連結面 29号機 2013/5/25 大宮工場
車体間を繋ぐケーブル 38号機 2010/5/22 大宮工場
そこで、この機会にこれまで撮影したEH500の活躍の様子を901号機から順に紹介して行こうと思います。現時点で、全機撮影しており、常磐線名物の安中貨物も先日、70両全機撮影しました。常磐線コンテナ貨物があと2両程、未撮影ですが、EF510-500番台のときと同様に、同一地点で70両全機捕獲を目標にしています。
1997年に製造が開始された二車体永久連結方式でEH10形に次ぐ、8軸のEHタイプとなり、平成のマンモス機関車とも呼ばれています。
交流区間では交流20kV, 50Hzもしくは60Hzを主変圧器から主変換装置に導き、主電動機を駆動し、直流区間では主変換装置のインバータ部を介して、交流誘導電動機を駆動します。主変換装置1台が2台の主電動機を受け持つ1C2M方式です。
主変圧器(FTM3)は送油風冷式で、2598kVAの容量を持ち、2基搭載され、主変換装置は沸騰冷却強制風冷方式で、IGBT素子を使用した3レベルPWM方式コンバータと3レベルPWM方式インバータで構成されています。
補助電源装置は容量150kVAのSIVで、主変圧器の3次巻線を電源とし、交流100V および直流100Vを供給します。直流区間ではインバータ部から救急される三相交流440Vを降圧、整流して電源としています。こちらも1両に2基搭載されています。
主電動機(FMT4)は1時間定格出力565kWのかご形三相誘導電動機で、短時間出力を4520kWに設定していますが、地上設備との兼ね合いで直流区間は3400kW程度、交流区間は4000kW程度に抑えられています。
台車はEF210形量産車とおなじ軸梁式ボルスタレス台車のFD7F, FD7G, FD7H, FD7Iでヨーダンパを備えています。
29号機から外された台車枠
38号機の動輪 歯車比は16:82 (5.13)
駆動装置は1段歯車減速吊り掛け式
パンタはPS22E形下枠交差式を2基搭載しています。
制動方式は発電ブレーキ併用電気指令式自動空気ブレーキで、発電ブレーキは停止と抑速の際に使用され、圧縮空気を供給するCPはFMH3015-FTC2000形を2基搭載しています。電動送風機はFMH3016A-FFK16形を搭載しています。
設計最高速度 120km/h 最高速度 110km/h
全長 25,000 mm
最大幅 2950 mm
全高 4280 mm 車体高 試作車 3650 mm 量産車 3711 mm
車両重量 134.4t
保安装置は ATS-SF ATS-Ps ATS-PF ATC-L で写真は2007年に撮影した42号機ですが、ATS-Psは当時は搭載されていなかったようです。
こちらも42号機ですが、製造はすべて東芝府中工場です。
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