« 九州鉄道記念館訪問 その6 クハ481-603 | トップページ | 広島・四国西南部旅行 広島編 その3 広島電鉄 part 9 350形 »

2015年6月25日 (木)

保存施設と車両 名鉄旧美濃駅 part2

2014年8月11日の旧名鉄美濃市駅訪問、今回は展示されている車両から名鉄モ593です。

593_140811
2011年3月の延焼被害から無事修復されて美しい姿で展示されているモ593 2014/8/11 旧美濃市駅

名鉄モ590形1957年4月から11月にかけてモ591~595の5両が日本車輌製造で製造されました。架線電圧600Vの直接式の制御方式で、主電動機はTDK535-1A 45kWのもの2個を採用し、吊り掛け駆動方式で、歯車比は19:58 (3.05)となっています。

制動方式はSM-3直通空気ブレーキ方式で、台車は一体鋳鋼型ペデスタル式の住友金属工業FS78Aを履いています。車内はロングシート仕様で、室内灯は蛍光灯を採用しました。
593_140811_5
当初は5両とも、岐阜市内線に投入されましたが、モ591は1968年から美濃町線で運用されることになり、他4両も1971年までに美濃町線に転属しました。同時に、専用軌道線での高速運転用に歯車比が4.5から3.05に変更されました。やがて、美濃町線が新岐阜に乗り入れるようになると、複電圧方式のモ880形の時代と成り、1981年以降モ593-595は休車となりました。

1983年、新関~美濃間がワンマン運転区間となり、モ591-593がワンマン対応改造を施されたのに対して、モ594, 595は他社へ譲渡されることもなく、廃車解体処分となりました。1999年、新関~美濃間が廃止されると徹明町~日野橋間の運用を担当し、モ591, 592はSIV電源装置と三菱電機のCU77A型冷房装置を搭載し、冷房化がなされましたが、モ593はそのまま非冷房で残されました。

593_140811_7
車内にも立ち入り可能です。

593_140811_8
一方の運転台には運賃表が

593_140811_16
もう一方のエンドには成田山のお守りや温度計が印象的でした。

2004年、美濃町線を含めた600V区間の廃止が決まると、モ593は旧塗装に復元され、2005年3月31日の廃止後はモ591、592は土佐電気鉄道に譲渡され、モ593は台車と主電動機のみが譲渡されました。その後、モ570形廃車発生品の台車を組み合わせて、旧美濃駅構内に静態保存されるようになりました。2011年3月9日に美濃駅東側民家の火災に巻き込まれ延焼しましたが、無事修復されました。

593_140811_10
運転台は極めてシンプルで、マスコンとブレーキ弁、メータは圧力計のみです。

593_140811_13
この箱はワンマン化に際して後付けされたものかと思われます。

なお、高知の土佐電気鉄道、現在のとさでんに譲渡された591、5922014年12月の高知旅行で現役で活躍する姿を撮影しておりますので、いずれご紹介致します。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

« 九州鉄道記念館訪問 その6 クハ481-603 | トップページ | 広島・四国西南部旅行 広島編 その3 広島電鉄 part 9 350形 »

」カテゴリの記事

鉄道施設」カテゴリの記事

私鉄」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 保存施設と車両 名鉄旧美濃駅 part2:

« 九州鉄道記念館訪問 その6 クハ481-603 | トップページ | 広島・四国西南部旅行 広島編 その3 広島電鉄 part 9 350形 »

カテゴリー

2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フォト
無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • 日本ブログ村