西武電車フェスタ 2015 in 武蔵丘車両検修場 その2
2015年6月7日の西武鉄道武蔵丘車両工場の公開、今回は輪軸や車輪の話題で行こうと思います。
西武電車は長らく住金のFS台車を使用しており,武蔵丘工場の設備も完全に住金とのタイアップとなっているようです。 2015/6/7 武蔵丘工場
入場中の32202と外された台車
SS175T付随台車の展示
30000系の台車は住友金属工業製のモノリンク型軸箱支持方式ボルスタレス台車SS175M(動力台車)もしくはSS175T(付随台車)です。基本的には20000系のSS150A・SS050A台車と同じですが、台車枠強度を強化し、製造工程でのロボット溶接率が上がっているので製造品質が向上したそうです。曲線通過時の車体の傾き調整のため台車左右に設置されている自動調節弁の取付位置が変更され,枕バネの空気バネの前後方向への剛性が左右方向に較べて軟化させたそうです。
台車から取り出された・組み上げられた輪軸 左がT車 右がM車
輪軸回転試験 ギアケース内のオイルの交換、輪軸の回転で偏心の有無等をチェックするようです。
小歯車組み込み作業の解説
ギアボックス内の動力伝達歯車の構成
車輪の中ぐり旋盤
輪軸着脱装置 車軸と車輪の分解と一体化
今回、車輪の展示で一番興味深かったのが、丸リング車輪で
101, 2000, 3000, 4000, 9000, 10000系に使用されている標準車輪
備え付けのゴムハンマーで叩くと残響の長い音がします。
一方こちらは6000,20000, 30000系に使用されている丸リング車輪で、写真の溝の部分にゴムが入っており、ハンマーで叩いても残響は殆どありません。
ゴムの弾性で衝撃を吸収するため,乗り心地が改善されています。
車輪にゴムが挿入されているといえば、1998年6月3日に起こったICEのエシェデ事故を思い出しましたが、丸リング車輪の場合は外輪と内輪に別れてはいないためそういった心配はないそうです。
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コメント
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こんにちは~。モモパパです。
西武鉄道の武蔵丘車両工場の公開にお出かけでしたか。
台車がまず名鉄の車両とは全然違いますね。
名鉄の車両の台車はどちらかというとあまり新しい技術が導入されてない気がします。
毎回名鉄と比べるのはナンなんですが。
車両工場見学って普段見れない機械や車両の姿が見られて飽きませんね。
投稿: モモのパパ | 2015年7月20日 (月) 06時28分
モモのパパさま、おはようございます。
わたしも西武武蔵丘工場訪問は今回初めてたっだのですが、住金とバッチリタイアップしていたことは初めて知りました。601系の中間車から本格的に住金のFS342を導入しており、それまでの国電払い下げ台車から大きくかわったのではと記憶しています。
一方で名鉄の台車がどうなっているかも知りたいところです。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年7月21日 (火) 05時13分
こんばんは。
ぽつんと置かれた方の台車は御馴染みFSでは?
というのはさて置き、こういうところの公開では台車をはじめいろいろなものを近くで見れるのが良いですね。台車と言えば、昔所沢工場の脇にTR11の残骸が積んであったのが思い出されます・・・。
投稿: MiO | 2015年7月22日 (水) 19時47分
MiOさま、おはようございます。
仰る通り、武蔵丘の公開というのは工場見学のような感じで,パーツを間近に見ることが出来るのが特徴ですね。
所沢工場横のTR11や上石神井検車区の旧国鉄台車の数々、懐かしい思い出ですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年7月23日 (木) 05時05分