速報版 2015夏の旅行 広島・山口・島根編 3日目 その4
木次線の終着駅、備後落合駅はかつては急行「ちどり」の機関車付け替え、分割併合、スイッチバックなどで運転上重要なターミナルとしての機能を持ち,多くの職員が常駐した駅でしたが,現在は新見駅管理の無人駅となっています。
ちょうど、岡山支社・米子支社・広島支社の境界となっており、私が乗った1449Dが到着した1422頃は,同駅に3方向から列車のやってくるゴールデンタイムでした。
キハ120-206 1449Dとして宍道から到着、折り返し1462Dとして1444 宍道に
キハ120-335 443Dとして新見から1424に到着、折り返し1434 444Dで新見に
キハ120-17 最後に1431 三次から356Dとして到着、1438 359Dとして三次に折り返す
といったように、木次線と芸備線の列車が集まる時間でした。3両とも枝番、塗装が異なるのも興味深いです。
因みに、これから乗る芸備線備中神代方面、新見までの区間も超過疎路線で、新見まで全区間を走る列車は1日3本、新見~東城間3本という頻度でした。
芸備線の歴史には「芸備鉄道」「庄原線」「三神線」という名称が登場します。
芸備鉄道が1915年4月28日、東広島~志和地間を開業し、同年6月1日には三次(現在の西三次)まで延伸しました。1920年7月15日には東広島~広島間が貨物線として開業し、国鉄広島駅まで乗り入れしました。1922年6月7日、三次~塩町間が開業、1923年12月8日、塩町~備後庄原駅間が開業しました。1930年1月1日、十日市駅(現在の三次駅)が開業しています。
1933年6月1日、備後十日市駅~備後庄原駅間は国有化され庄原線となりました。1934年1月1日、塩町駅が神杉駅に、田幸駅が塩町駅に改称、同年3月15日、備後庄原~備後西城間が開業、1935年12月20日、備後西城~備後落合間が開業となります。
一方、1930年2月10日、国有鉄道三神線として、備中神代~八神駅間が開業、同年11月25日、八神~東城駅間が延伸開業しました。1935年6月15日、東城駅~小奴可駅間が開業、1936年10月10日、小奴可~備後落合駅間が開業し、庄原線を編入しました。
1937年7月1日、芸備鉄道の広島~備後十日市間を国有化、三神線が芸備線に改称されました。
線名的には備中神代~備後落合間ですが、この区間を走る列車はすべて新見発着となっています。備後落合を出た列車は25‰の急勾配を上り、道後山駅の先で芸備線の最高地点を通過します。地図を見ると線路は山地を避けて大きく迂回しているのが分かります。
東城駅までの間、成羽川に沿って列車は走り、東城駅 - 野馳駅間の大竹山トンネルで広島県から岡山県に入ります。
木次線には出雲坂根駅がありましたが、こちらは岡山県の坂根駅(備中坂根)駅でしょうか。この辺では日本古来の製鋼法,砂鉄から和鋼を製造する「たたら吹き」が行われていたそうです。今回の旅行では訪問出来ませんでしたが,安来に和鋼博物館があり、我が国における製鉄の歴史が紹介されおり、またD51488号機も保存されているようですので、またの機会に是非訪問したく思います、
坂根駅から先は平坦路線となり、
備中神代で伯備線と合流します。
駅側から倉敷方面
トンネル側から駅方向
伯備線と芸備線の分岐はこのように、倉敷からやってくるとトンネルを出てすぐに芸備線の分岐ポイントがあり、その直後に備中神代駅行き違いのポイントがあります。
備中神代と新見の間に布原という駅がありますが、この駅は伯備線上にあるものの、伯備線の列車は客扱いせず,芸備線の列車のみが停車する駅です。伯備線の各駅停車が行き違いのため運転停車することがあります。
新見駅伯備線ホームの駅名標は隣駅が備中神代 2013/3/21
新見駅芸備線・姫新線ホームの駅名標では隣駅が布原 2013/3/21
1434に備後落合を出発した444Dは1558 新見に到着しました。51kmの旅程でした。
新見駅には2013年3月、姫新線に乗車した際に到着しており,今回2度目の訪問となりました。伯備線列車との20数分の接続待ちの間、駅前を少し散策してみました(次の記事に続く)。
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コメント
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B767ー281様おはようございます。キハ120ですか!この辺りの気動車の形式、恥ずかしながら全く頭に入っていません。それにしてもタラコ色は全く似あっていませんね。地方再生、総合的な交通政策がどうも?と言うかんじがします。例えばせまい日本に沢山空港を作ったり、第2東名が作られたり。鉄道をもう少し評価して欲しいと思います。まだまだ暑いです。お気をつけてどうぞ。
投稿: 細井忠邦 | 2015年8月 7日 (金) 11時45分
細井忠邦さま、おはようございます。
気動車の塗色についていうと、JR西日本の場合,木次線の場合、草色と黄色のツートンの塗色を数年前まで走らせており、中国地方の場合も下関周辺は黄色、白、茶色の三色塗装が主だったはずですが、所謂地域塗装とかでタラコ一色化が進んでいるようです。確かにその方が効率的なのかもしれませんが、なにか鉄道沿線文化の破壊も鉄道会社自らが行っているような気がしてなりません。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年8月 8日 (土) 05時54分