小菅の複々線を走る様々な列車達 東武の車両編 4 1800系
先日の京浜急行に続いて、このシリーズでは東武の車両をしばらく見て行く所存です。今回は、急行型とでも云うのでしょうか、1800系について触れようと思います。1800系登場前の伊勢崎線では5700系などが運行されていました。
東武博物館に保存されている5700系A編成(モハ5700/クハ700) 猫ひげスタイル
BC編成 5710 5720の貫通スタイルのカットモデル 2014/7/16 東武博物館
1800系は伊勢崎線急行「りょうもう」専用として1969年から1987年にかけて54両が製造されました。最初に登場した際は
Tc1 M2 M1 Tc2
←浅草 クハ1810 モハ1820 モハ1830 クハ1840 太田・赤城→
の4連で6本が登場しました。1973年7月に第7、8編成が登場、1979年に中間車サハ1850-モハ1860を増備して、6連となりました。
1987年12月17日、マイナーチェンジした第9編成が6連で増備され、それまでの編成も以下のように改番されました。
Tc1 M2 M1 T1 M3 Tc2
←浅草 クハ1810 モハ1820 モハ1830 サハ1840 モハ1850 クハ1840 太田・赤城→
普通鋼製、全長は両先頭車が20200mm、中間車が20000mm、130kWの直流直巻電動機を電動カム軸超多段式直並列バーニヤ抵抗制御方式でコントロールし、ブレーキは電磁直通空気制動(HSCブレーキ)となっています。
1819F 東岩槻 2011/12/4
日光線特急の1720系に比較すると特別な設備はありませんが、日本の鉄道車両として初めて車内に清涼飲料水の自動販売機が設置されました。先頭車には自動販売機のほかトイレが設置されています。なお、洗面所は設置されていません。
春日部 野田線開通100周年記念号として大宮から南栗橋まで 2011/12/4
座席は回転式クロスシート(リクライニング機能なし)を採用しました。「りょうもう」は日光線特急と比較して停車駅が多いため、乗降を速やかにするため客用ドア幅は900 mmの広幅となりました。ドアはモハ1830形のみ2箇所、他の車両には1箇所とされました。冷房装置は1720系と同じ「キノコ」型室外機カバーが特徴の分散式RPU11T2-33です。車体断面は裾絞りのない直線基調となりました。
1819F 2011東武ファンフェスタで展示 2011/12/4 南栗橋
最後に製造された1819Fでは前照灯は6050系で採用された角形ライトユニットを装備し、運転台窓上の補助灯と尾灯はLED化されました。エア・コンディショナーは通勤車と共通の集約分散式3基搭載に変更され、各車の側面には行先表示器を、先頭車の正面には電動式の愛称表示器をそれぞれ設置しました。また、運転台の機器配置はデスクタイプに変更されました。1991年からは200系が登場し、1998年3月31日までに急行運用を離脱しました。
運用離脱後、1811F, 1812Fは通勤形に格下げ改造後、廃車に、1815Fは通勤車格下げ改造、1813Fに改番後廃車に、1813F, 1816Fは350系へ改造、1814Fは廃車,1817F,1818Fは300系へ改造、1819Fのみ団体専用および臨時用として原型のまま存続となっています。
1819Fはイベント用臨時列車などで走る機会も結構多いようで、私も2011年12月の東武ファンフェスタの際に野田線開通100周年記念号で走る姿を記録しました。ただ、小菅で見かけたことはまだありません。
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コメント
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こんにちは~。モモパパです。
僕、東武鉄道の車両については詳しくは無いのですが猫ひげ車両5700系は本で見て知ってました。
実に綺麗な保存状態ですね。
ピカピカじゃにですか。
この車両は湘南型列車が流行った頃に製造されたんでしょうね。
国鉄の湘南型車両に大きな影響を受けてるのが分かります。
「けごん」のヘッドマークが付いてますね。当時はこの姿がスタイリッシュでカッコよかったんでしょうね。
投稿: モモのパパ | 2015年9月 8日 (火) 08時42分
真夜中に失礼します。
先週の木曜日、仕事で栗橋へ行った帰りでしたが、
午前0時前後だと思いますが、日光線の下りを
1800系か300系が通過して行くのを道路から確認できました。
編成両数が確認できませんでした。
1819Fのヘッドライトとテールライトが四角だったのですか??
知らなかったです!
この話題と違いますが、
EF65 1106が秋田へ廃車回送されたようで とても残念です!
仕事の帰りに 田端から上中里を通る道路脇から よく見ていました。
投稿: 準急豊島園 | 2015年9月 9日 (水) 01時49分
モモのパパさま、おはようございます。
私も東武鉄道の電車、池袋で東上線を眺めたことはあっても浅草からの伊勢崎、日光線は殆ど知らなかったのですが、数年前からの小菅付近で撮影やイベント参加、東武博物館訪問で漸く全貌が見えてきたところです。
5700系は見た憶えが全くない電車でしたが、東武博物館の展示でその存在を知りました、編成で形態が全く違うというのも大変興味深いですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年9月 9日 (水) 05時21分
準急豊島園さま、おはようございます。
1800系から、改造で300系や350系が生まれたのですね。それに通勤形に改造された車輌があり、1993年頃、北千住でみたのを思い出しました。300系、350系に付いてはこのシリーズ次の記事で触れます。
EF651106号機、秋田に廃車回送されましたね。回送札には田端の社員の方々の惜別のメッセージがあったとか。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年9月 9日 (水) 05時29分