1989年のDüsseldorf Airport その38 Condor Boeing 727
1989年、ベルリンの壁が崩壊する前の西ドイツ、Düsseldorf空港で撮影した旅客機の写真、今回ご紹介するのは当時はルフトハンザ航空のチャーター部門担当の子会社といった位置づけだったCondor航空です。
D-ABVI cn 20791 ln 1022 Boeing 727-230Adv 1989/5/4 DUS
設立は1955年12月21日と比較的新しく、Deutsche Flugdiest GmBH が設立当初の名称でした。ルフトハンザが26%、ドイツ連邦鉄道が18.5%と出資し、1956年3月28日からイギリスが第二次世界大戦で爆撃機として開発した Vickers Wellingtonを旅客機に改造した Vickers VC.1 Viking で、イスラエル便をはじめ、フランクフルトからスペイン、マヨルカ島、テネリフェ島などに運用を開始しました。
1959年、ルフトハンザの出資比率が95.5%となり、完全子会社となりました。1961年にはライバル企業のCondor-Luftreedereiを吸収合併し、社号をCondor Flugdienst GmbHに改めました。1966年、タイ、セイロン(現スリランカ)、ケニア、ドミニカ共和国などの長距離路線を開始し、アジア進出も果たしました。
1971年には、Boeing 747型機の保有を開始、その他 707, 727といったタイプを路線ごとに使い分けていました。
Condorには直接関係ない事件ですが、1972年3月31日にCondorが購入したBoeing 747-230 (cn 20559 ln 186 D-ABYH: 同レジ最近はBoeing 747-8で再利用されていますが)は1979年2月3日、大韓航空に売却され HL7442となり、1983年9月1日、サハリン上空でソ連戦闘機に撃墜されました(大韓航空機撃墜事件)(関連記録)。
1989年には、当時のトルコ航空との合弁航空会社としてサンエクスプレスを設立。ドイツ・トルコ間のレジャー路線を支えました。
1990年代に入ると、Boeing 757型機や767型機を保有。1991年には、レジャー航空会社としては初となる上級クラス座席をボーイング767型機に導入しました。
2000年代に入るとルフトハンザの株式持ち分は徐々にトーマス・クック・グループに移譲され、2004年1月23日、トーマス・クックAGの一部となり、ブランド名もCondorとなりました。2006年12月時点でのルフトハンザの持ち分は24.9%まで下がり、影響力は低下しました。
2007年9月、Air Berlinとの株式取引計画が発表されましたが、翌年には断念されました(関連記事)。
2010年12月、短距離路線用機材として、Airbus A320を導入、2013年2月4日、トーマス・クックグループ傘下の航空会社3社(トーマス・クック航空、トーマス・クック航空ベルギー、コンドル)はブランドロゴの統一を発表し、尾翼にハートのマークが描かれ、塗装も一新されました。
現在の保有機材は
Airbus A320-200 9機
Airbus A321-200 7機
Boeing 757-300 13機
Boeing 767-300ER 13機 です。
いつものようにCondor のBoeing 727のFleet listをPlanespotters.netで調べると、
cn 18933 ln 185 type -100 REG D-ABIR 1967/6/8 delivered
現在は N727CH Executive Jet Services (stored)のみが出てきました。
D-ABVIは以前の LuftahansaのBoeing727の記事のリストにも載っており、この時期、Condorにリースされていたのかと思われます。
同機はその後、ATASCO Leasingに売却され、ギリシャのオリンピック航空で使用された後、1997年8月12日にリースバックされ、解体されたようです(関連記録)。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
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コメント
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B767-281様おはようございます。727.T型尾翼がカッコいいですね。日本では全日空とモンゴル航空の機体を撮影しています。フェデックスの貨物機、まだ飛んでいますかね。気になる所です。コメント途切れて失礼いたしました。
投稿: 細井忠邦 | 2015年10月 8日 (木) 06時25分
細井忠邦さま、こんにちは。
B2 日本ではANAの-200タイプ、JALの-100タイプが長く活躍していましたね。特にANAは山形線などで最後まで活躍していたように記憶しています。JALはJA8326,JA8327を憶えています。
国際線ではモンゴルもかなり遅くまで飛んできていましたね。
FEDEXの機体は2013年6月21日で引退したようです。
http://about.van.fedex.com/newsroom/global-english/end-of-an-era-as-fedex-express-retires-last-b727/
次回のSan Diego空港のシリーズではそのFEDEXのB2を紹介します。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年10月 8日 (木) 13時59分
こんにちは~。モモパパです。
ボーイング727.
エンジンの取り付け位置が独特ですね。
あと尾翼の形も独特。
世界にはいろんな航空会社があるものですね。
ところでボーイング社とエアバス社の航空機。
あえて言うならどちらがお好きな航空機でしょうか。
機種にもよるでしょうが。
投稿: モモのパパ | 2015年10月 9日 (金) 02時47分
モモのパパさま、おはようございます。
なかなか難しい質問ですが、
既に無くなったメーカも含めて宜しければ
4発ジェット 707と DC-8では DC-8
短中距離ジェット 727とDC-9では 727
3発大型ジェット DC-10とトライスターでは トライスター
双発ジェット 767 と A300 では 767
同じく 757 と A321.A320では A321
大型4発ジェット 747 と A380 では 747
といった感じでしょうか。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年10月 9日 (金) 04時42分