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2015年10月 1日 (木)

東京総合車両センター公開 その2 E235系

8月22日の東京総合車両センターの公開、今回の記事では、この秋から山手線にデビューする新型通勤電車E235系について触れようと思います。

E235_01_150822_2 E235系 1編成 2015/8/22 東京総合車両センター

前面ガラス破損時に復旧を早めるため、前面ガラスが行先表示部と乗務員室内部とに分割できる構造となっています。

今回、10年ぶりに東京総合車両センターの公開に参加したのも、このE235系を見たいからでした。

まずは山手線の誕生の過程を見てみましょう。

山手線は東北本線と東海道本線を結ぶ貨物線として、1885年(明治18年)3月1日、品川~赤羽間に当時、閑地だった山手地区に線路(品川線)を敷設したのが始まりで、その後、1903年4月1日、池袋駅の開業と、池袋~田端を結ぶ「山手線枝線:通称、豊島線」が開業しました。これに先立つ1901年11月16日には品川線と豊島線をあわせて「山手線」と線区名称が決まりました。
電車が走り出したのは1906年12月16日に烏森(現:新橋)~新宿~上野の電化工事が完成したときで、「Cの字」運転が開始されました。品川~烏森間は京浜線の線路に乗り入れていました。

1914年12月20日、中央停車場として東京駅が開業、東海道本線が東京駅まで延伸し、1919年3月1日、中央線も東京駅に乗り入れ、中野~新宿~東京~品川~新宿~池袋~田端~上野間での「のの字」運転が開始され、池袋~赤羽間は別運行となりました。1925年11月1日、東北本線、秋葉原~神田間が開業し、環状運転が開始されました。

電化当初は甲武鉄道継承車、その後16m級木造車、さらに17m級鋼製車を経て、40系、63系、72系といった旧形国電の時代を経て、1961年9月に新性能電車101系 (カナリア色)が中央快速線に続いて投入、その後1963年12月には103系 (ウグイス色)が投入されました。

E235_01_e2351_150822_7

サハE231-4600からの改造車を除いて、900番台ではなく1番からの付番となっています。

103系は1988年6月26日に撤退し、代わって205系1985年3月25日から登場、その205系もATC-6型からD-ATCの導入に合わせる形で2005年4月17日に撤退しました。
代わってE231系500番台2002年4月21日に登場、そしてE231系500番台に代わるべく登場予定なのがE235系です。

E235系はE231系やE233系において蓄積された技術開発成果を取り込み、E233系のTIMS (Train Information Management System)列車情報管理システムに代わる新しいシステム INTEROSINtegrated Train communication networks for Evolvable Railway Operation System) を導入し、利用客サービス向上のみならず、エネルギーコスト低減やメンテナンス低減を実現した車両です。

INTEROSの特徴は従来のTIMSが各車両ごとの分散制御方式であったのに対して、各種演算機能を中央ユニットに集約した集約制御方式とした点です。車両と地上システム間でのデータ転送速度・容量も大型化したため、機器の劣化、事故時の対応等も迅速に行える様になると期待されています。

E235_01_150822_9 この角度から見ると、乗務員室がクラッシャブルゾーンとサバイバルゾーンで形成されていることが想像されます。

E231系500番台からは205系時代1両だった6扉車を、混雑緩和のため、7号車と10号車の2両にして登場しました。しかし、2010年から2017年までに山手線各駅にホームドアが設置されることとなり、6扉車は廃車され、新造される4扉車と置き換えられることになりました。

7号車に組み込まれる4扉車はサハE231-600番台、10号車は4600番台に区分されました。
形式的にはE231形式ですが、車体構造はE233系をベースとしたものとなりました。特に4600番台のドア配置は京浜東北線E233系1000番台10号車(先頭車)と同じ位置となり、通常の中間車より、690mm中央よりとなりました。座席配置も変わっています。

台車も600番台が既存車と同様のTR246P形台車を履いているのに対して、4600番台はE233系と同様のTR255A形を履いています。これらの新造4扉中間車は廃車となる6扉車から台車(サハE231-600のみ)、ブレーキ制御装置、AU726形空調装置、TIMS端末演算ユニット、戸閉制御装置 (LCU) 、VIS端末装置やメディア表示器 (LCD) などの使用可能な機器・部品を再利用しています。また、差し替えで編成内の車両の検査時期がずれないように、52編成用から製造を開始し、1編成用を最後にする方法が採られました。

Ef64_1032_110608_2 EF64 1032号機牽引 ミツB27に挟まれたE231系新造4扉車回送配給列車 2011/6/8 大宮

新造4扉車の配給回送はミツB27編成に挟み込まれる形で52/51と2編成分ずつ行われ、2010年2月1日から、2011年8月26日にかけて26回行われました。

E235_01_e2354620_150822 サハ E235-4620

将来、第20編成が登場した際にこの車両は差し替えられるのかと係員に質問したのですが、「システムがきっちり出来上がっているので、そういった予定はない」との返事でした。

E235系の製造にあたり、サハE231-4600が改造され使用されることとなり、最初の1編成にはヤテ520編成の4620が供出されました。サハE231-4620を抜かれた残りの10両は三鷹区に転属しA520編成として中央・総武緩行線で活躍を開始しています(関連記事)。

ステンレス軽量構体をベースに雨樋が外に出ない車体断面とした点が車体構造上、新しい点であり、正面から見たスタイルが従来のE233系までの上がすぼまったスタイルからU字に見えるスタイルに変わりました。総合車両製作所と東急電鉄の共同開発によるsustina 次世代型オールステンレス車両の大都市通勤車両、最初の量産モデルでもあるそうです。

E235_01_e2351_150822_4
制御装置はSiC素子(炭化ケイ素、シリコンカーバイト)を使用した2レベル電圧形PWM制御インバータにより、1台のインバータ装置で主電動機4台を制御する、1C4M方式を採用したVVVFインバータ制御を採用しています。従来からのMM'ユニット方式をやめて、電動車は1両ずつ独立制御方式となりました。集電装置付きの電動車は「M1」車、集電装置なしの電動車は「M2」車としています。今後、他線区への転出の際に、編成内の電動車の数を奇数にすることで、他線区での最適な電動車と付随車の比率(MT比)を構成することを考慮したためです。

ブレーキ方式は、回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用しました。常用ブレーキではINTEROSによる編成ブレーキ力管理システムにより応荷重制御と電空協調制御を行い、回生ブレーキを優先して使用することで、省エネルギー運転と台車の基礎ブレーキで使用されている制輪子の摩耗量の低減が図られました。

主電動機はかご形三相誘導電動機 MT79形が採用され、各車両に4基搭載されました。構造が開放形(E231系500番台)から全閉式外扇形に変更され、1時間定格出力は140kWに強化されました。

補機用の電源として、IGBT素子を使用した3レベル電圧形PWMインバータによる静止形インバータ (SIV) を搭載されました。空気圧縮機はSIVから出力される三相交流440Vを電源とし、オイルフリーレシプロタイプ MH3130-C1600F を採用しました。吐出し量は1,600L/minです。

E235_01_e2351_150822_2
台車はボルスタレス台車で、電動台車はDT80形、付随台車はTR264・TR264A・TR264B形を履いています。電動台車の歯車装置の歯車箱の構造を分割構造とし、209系以降からの新系列の車両で使用されてきた一体形構造と比べてメンテナンス性が考慮されました。

台車の車体の間に連結されている空気ばね(枕ばね)には曲線通過性能の向上を図るため、前後方向に柔支持とした異方性空気ばねが採用されました。基礎ブレーキは、電動台車は踏面片押し式、付随台車は踏面片押し式と車軸に装備されたディスクブレーキの併用です。先頭車の装備されたTR264形には駐車ブレーキが取付けられており、ディスクブレーキではライニング制輪子の脱着性の向上が図られました。

その他、4号車のサハE235-1の床下には「軌道材料モニタリング装置」と「軌道変位検測装置」で構成された線路設備モニタリング装置が搭載されてお り、複数のカメラやセンサーなどを使用してレールの締結装置や線路状態を監視するようになっています。一方、3号車のモハE235-1の屋根上には、前位 側と集電装置のある後位側に架線状態監視装置の関連機器が搭載されています。

E235_01_e2341_150822

内装において特徴的なのは窓上部および妻上部にデジタルサイネージを配置し、中吊りおよび側天井の紙広告を廃止した点です。各扉上部の17インチ車内表示器に加えて、21.5インチの車内表示器を新設しました。

側引戸装置には、新規に開発したラックアンドピニオン方式の電気式戸閉装置を採用しました。この戸閉装置は従来の電気式戸閉装置とは異なり、戸閉状態においても空気式戸閉装置と同様に、常時お互いの扉が押し付け合う構造で、挟まれたものを引き抜きやすい構造になっています。腰掛はE233系と同等の座り心地の片持ち式ロングシートで、そで仕切は移住空間を広く感じられるように半透明の構造としました。

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コメント

B767-281様おはようございます。E235ですか、全面のデザインもう少し何とかならないのでしょうか?というのが、正直な感想です。これが量産されたあかつき、231がどう転配されるかも心配です。ジェーアール東日本は、モッタイナイの思想に欠ける会社だと思います。私見たっぷりで失礼いたしました。

細井忠邦さま、おはようございます。

確かに、これまでのJR東日本の電車のスタイルとは一線を画すお顔になりましたね。大量に出回るころには否応なしに慣れるのかも知れませんですね。

JR西日本などに較べるとターンオーバーが早いですね。一方で、武蔵野線の様になぜか取り残されている線もありますね。

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