« San Diego Lindbergh空港でのSpotting 11 FEDEX Boeing 727 | トップページ | 江ノ電を撮る 車輌編 その6 1500形   »

2015年10月12日 (月)

京急ファミリー鉄道フェスタ2015 part6 1500形

2015年5月24日、久里浜の京急ファインテックスで開催された京急ファミリー鉄道フェスタ、今回は1500形について触れようと思います。

1713_150524 1500形 オリジナルVVVFの1713編成 2015/5/24 京急ファインテック

1500形は1985年4月1日に営業運転を開始した都営地下鉄浅草線・京成電鉄・北総開発鉄道乗り入れ対応車両で、1993年までに老朽化した初代1000形置き換え用に166両が製造されました。京急車両としては初めてT型ワンハンドルマスコンが採用された車両でもあります。

車体は製造年次によって材質が異なり、1985、6年製は普通鋼製、1988年製以降はアルミ合金製となり、制御方式も当初はインバータ容量の少なさから界磁チョッパ制御を採用、1990年製からVVVFインバータ制御となりました。オールマイティな車輌だけに、その製造、編成替え、改番とかなり複雑な歴史を既に辿っています。

車体外板は赤、窓下に幅150mmの白帯を配し、正面はスイング式プラグドアを採用しました。正面窓回りを一段凹ませ、周囲を黒く塗装し、3枚の窓を一体のようにみせています。前照灯、尾灯は一体ケースに収められました。尾灯はLED式となりました。アンチクライマーを全幅に渡って設置し、京急初となる両開き3扉となりました。車内はオールロングシートとなりました。

1520_100613
1517_100613 1517-1520 編成 2010/6/13 八丁畷 
1986年7月製造の鋼製車体ラスト、界磁チョッパ制御 4両編成、本来は大師線専用ですが、こうして本線を走ることもあるようです。

主要機器

主電動機

界磁チョッパ車
複巻電動機 KHM-1500形 出力100 kW、端子電圧375 V、電流300 A、分巻界磁電流28 A、定格回転数1,460 rpm、定格速度41.2 km/h)

VVVFインバータ制御車
誘導電動機 KHM-1700形 出力120 kW、端子電圧1,100 V、電流84 A、周波数50 Hz、定格回転数1,455 rpm

VVVF改造車
東洋TDK6162-A(出力155 kW、端子電圧1,100 V、電流108 A、周波数55 Hz、定格回転数1,620 rpm または 三菱MB-5121-A(出力155 kW、端子電圧1,100 V、電流110 A、周波数55 Hz、定格回転数1,620 rpm)

駆動装置・歯車比

KHG-800(東洋製TD282-C-M、たわみ板式継手)、1500・1600番台:82:15 (5.47)、1700番台:83:14 (5.93)

主制御器

界磁チョッパ・鋼製車: 東洋製ACRF-H8100-786Aまたは三菱製FCM-108-15MRH、抵抗制御段数は直列12段、並列8段。

界磁チョッパ・アルミ車: 東洋製ACRF-H8100-786B、Cまたは三菱製FCM-108-15MRHA。抵抗制御段数は直列12段、並列9段。

VVVFインバータ制御車: 東洋製ATR-H8120-RG-627A、B(周波数-7 - 173 Hz、容量1,500 kVA、耐圧4,500 V、電流3,000 A、質量1,074 kg)または三菱製MAP-128-15V31(周波数0 - 173 Hz、容量1,919 kVA、耐圧4500 V、電流3000 A、質量1,040 kg) 、GTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御。

VVVF改造車: 東洋製RG694-A-Mまたは三菱製MAP-138-15V174、IGBTによるVVVFインバータ制御

台車
TH-1500M・T(空気ばね車体直結乾式ゴム入り円筒案内支持方式)

集電装置
東洋製PT-43形菱形パンタグラフ

補助電源装置
偶数号車の山側に搭載。
鋼製車: 三菱GTO-SIV (NC-DAT-75B)、75 kVA
アルミ車: 東洋ブースター式SIV (SVH-85-461A-M) または三菱チョッパインバータ式SIV (NC-FAT-75A)、75 kVA

空気圧縮機
C-1500LまたはC-1500AL レシプロ式 M2系車・Tu車の海側に搭載。

空調装置(製造時)
屋上集中式(三菱CU-71DNまたは東芝RPU-11006)能力36,000 kcal/h (41.9 kW)

製造年次等による変化

1985年3月製造車 
M1c   M2    M1   M2c             赤字は東急車輌製、緑字は川崎重工製
1501 1502 1503 1504
1505 1506
1507 1508
1509 1510 1511 1512

1986年7月製造車
M1c   M2    M1   M2c
1513 1514 1515 1516
1517 1518 1519 1520

この20両、5編成は普通鋼製で前面が丸みを帯びた形態、当初は戸袋窓がありました。またSIVと回生ブレーキ使用時の離線対策として浦賀よりから3号車にはパンタが2基搭載されていました。

1988年1月製造車
M1c   M2    M1   M2c              4両編成は続番で
1521 1522 1523 1524

M1c    M2   M1'   M2'   M1  M2c     6両編成は1600番台に区分されました。    
1601 1602 1603 1604 1605 1606
1607 1608 1609 1610 1611 1612

車体材質がアルミ合金製に、車体幅が若干広がるものの、壁厚の増加で車内幅は若干縮小しました。戸袋窓は廃止されため窓幅が若干拡大しました。雨樋は側板と一体に、車側灯がLEDになり、前面窓ガラス上部の青色ボカシの幅が拡大し、貫通路扉窓にもぼかしが入りました。

1988年6・7月製造車
M1c   M2    M1   M2c
1525 1526 1527 1528
1529 1530 1531 1532

M1c    M2   M1'   M2'   M1'   M2'   M1  M2c
1613 1614 1621 1622 1615 1616 1617 1618   
8両編成は6両編成の続番ですが、浦賀より3,4、両目は1619編成の中間車となる予定で符番されました。

1989年3月製造車
M1c   M2    M1   M2c
1533 1534 1535 1536

  M1c    M2     Tu    Ts      M1'    M2'     M1     M2c
(1613) (1614) 1901 1902 (1615) (1616) (1617) (1618)   
1619   1620  1903 1904 (1621) (1622)  1623   1624 
1625   1626  1905 1906  1627   1628   1629   1630    

1613 編成を6M2T化して、8両編成に、さらに1613編成の1621 1622 を利用して新たに6M2T編成化するためにサハ1900形を含めた車両が増備されました。

1989年6月・7月製造車
  M1c    M2     Tu    Ts    M1'     M2'     M1     M2c
(1601) (1602) 1907 1908 (1603) (1604) (1605) (1606)
(1607) (1608) 1909 1910 (1609) (1610) (1611) (1612)
1631   1632  1911 1912  1633   1634   1635   1636
1637   1638  1913 1914  1639   1640   1641   1642 
これまで製造された6両編成に組み込まれるサハ1900形と新たな6M2T編成2本が製造され、6M2T編成は7本となり、1989年7月9日のダイヤ改正で都営線・京成線乗り入れに充当されました。

1990年2月・3月製造車
M1c   M2    M1   M2c
1537 1538 1539 1540
1541 1541 1543 1544
1545 1546 1547 1548

1991年2月製造車
M1c   M2    M1   M2c
1549 1550 1551 1552
M1c   M2    Tu    Ts    M1'   M2'    M1   M2c
1643  1644 1915 1916 1645 1646 1647 1648
1649  1650 1917 1918 1651 1652 1653 1654

京急初のVVVFインバータ制御方式となり、電動車は1700番台となりました。付随車は1900番台の続番となりました。前面に排障器が設置されイメージが変わりました。

1990年8月製造車
M1c   M2   Tu    Ts    M1'   M2'   M1   M2c
1701 1702 1919 1920 1703 1704 1705 1706
VVVF車として量産先行車で、時期的にも1643、1649編成に先だって製造され、登場後はしばらく営業運転には投入されませんでした。

1992年2月製造車
M1c   M2   Tu    Ts    M1'   M2'   M1   M2c
1707 1708 1921 1922 1709 1710 1711 1712
1713 1714 1923 1924 1715 1716 1717 1718
VVVF車の量産車

1992年2月製造車
M1c   M2     Tu     Ts     M1'   M2'   M1   M2c
1719 1720 (1907) (1908) 1721 1722 1723 1724   1601編成6連化
1725 1726 (1909) (1910) 1727 1728 1729 1730   1607編成6連化 
1731 1732 (1913) (1914) 1733 1734 1735 1736   1637編成6連化
1500形の最終増備車で、界磁チョッパ車の6M2T編成からサハ1900形を抜き取って8両編成となりました。本来は界磁チョッパ7編成ともこの方式で行く予定でしたがその後の増備は600形に移行したため、今回限りとなりました。

製造過程で車体の材質が変わったり、編成両数や制御方式が変わって番台が変わったり、さらにサハ車を組み替えたりとかなり複雑な歴史があることが分かりました。番号の符番方式も編成全体で通し番号になっている点などユニークと感じます。

改造工事

上記のサハ組換えで6連化された1600形編成のうち、1601編成に1607編成の3・4両目の中間車デハを組み込んで8連化し、1607編成は4連になりました。1637編成は唯一の6両編成となりました。その後も更新工事に関連して、複雑な編成組換えが起こって行きます。

更新工事

鋼製車は寿命を30-35年、アルミ車は45-50年と位置づけ内装、機器の更新時期を経年15年で更新工事を設定しており、2001年度より、鋼製車、2002年度からアルミ車の更新工事が開始されており、界磁チョッパ車の更新工事は2008年に終了、VVVF車の更新工事は2009年に終了しました。更新工事で全先頭車にスカートが設置されました。鋼製車の戸袋窓は閉鎖されました。更新時にエアコンはRPU-11016に換装された編成があります。

1536_100613_2
1533_100613 1533-1536 編成 2010/6/13 八丁畷 
1533編成4連に1631編成の中間車1635-1634を組み込み6連化した編成、組み込まれたデハは非電装化の上、サハ1933-1934に改番

VVVFインバータ制御化改造

界磁チョッパ8両編成(6M2T)と4両編成(4M)の組換えを実施し、6両編成2本(6M・4M2T)に組み替え、さらに4M2T編成は加速性能維持のためIGBT-VVVF化改造することになりました。

1529_120901 1529-1532 編成     2012/9/1 横浜

こちらも1613編成の中間車1616,1617を組み込み6連化した編成、組み込まれたデハはサハ1931, 1932に改番。

こういった組替えで
1529, 1533, 1537, 1545, 1549, 1607の4両編成が6連化
1601, 1607, 1613, 1619, 1625, 1631, 1643, 1649編成が8連から6連化されました。
1637編成は6Mから4M2Tになりました。

改番

2013年9月、1637-1642が1585-1588に改番 
2013年12月、1601-1604 が1561-1564に改番 
さらに 
1649-1652 > 1593- 1596
1643-1646 > 1589- 1592
1607-1610 > 1565-1568
1613-1616 > 1569-1572

1619-1622 > 1573-1576, 1631-1634 > 1581-1584, 1637-1640 > 1585-1588

廃車

2012年9月24日に追浜~京急田浦間で発生した崖崩れに1701編成が乗り上げ、浦和より4両が大破し、同編成は1500形初の廃車となりました。8両のうち1両は金沢検車区の脱線事故復旧訓練施設にて使用されているそうです。最新のVVVFシリーズの8連量産先行編成がこういった形で逝ってしまったのも残念ですね。

現在の編成

4連は7編成 鋼製車とアルミ車 鋼製車は大師線専用(増圧ブレーキ工事未施行) 
1501, 1505, 1509, 1513, 1517, 1521, 1525
6連は15編成 普通/エアポート急行
1529, 1533, 1537, 1541, 1545, 1549, 1561, 1565, 1569, 1573, 1581, 1585, 1589, 1593, 1625
8連は5編成 都営1号線直通 SH快特 H特急
1707, 1713, 1719, 1725, 1731

それにしてもこの1500形シリーズ、日本の私鉄電車の中でもダントツに複雑な電車ではないかというのが今回の感想です。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

« San Diego Lindbergh空港でのSpotting 11 FEDEX Boeing 727 | トップページ | 江ノ電を撮る 車輌編 その6 1500形   »

催事」カテゴリの記事

民鉄:京浜急行電鉄」カテゴリの記事

コメント

B767-281様 こんにちは。それにしても国鉄から私鉄まで幅広く研究なさっていらっしゃいますね。いつも学ばせていただいております。京急1500は205系と似ている感じがします。京急も車両を大切にする会社なので、更新が進んでいるようですね。末長くぶっ飛んでくれる〔京急はそういう印象なので〕ことを祈っています。いつもありがとうございます。

B767さん……こんにちは(^^)お邪魔いたしますm(_ _)m京急1500形ですね。1500形が登場して、今年(2015年)で30年になるとは‼︎登場当初の1500形って、確か戸袋窓があったのを思い出しますね。

こんにちは~。モモパパです。
B767さん。
他の方もおっしゃってる通り国鉄や私鉄車輌のみならず航空機にもお詳しいですから脱帽です。
僕なんか足元にも及びません。
僕は名古屋鉄道には少しは詳しいつもりなのですが。
B767さんの知識はすごいですね。

細井忠邦さま、マスだっち1971さま、モモのパパさま、おはようございます。

纏めてのレスで恐縮です。

私もこのblogを書き始めてあと数日でまる3年になりますが、今まで撮った鉄道や飛行機の写真、ただ持っていてもやがては忘れ去られて行くので、何かきちんとアルバム化したい、注釈をつけて公開したいと考えてはじめたものでした。
とくに今回の京急シリーズなどは殆ど車両の知識もなく、wikipediaや他のWEBサイトなどの情報を集めて、纏めています。そうやって知らなかった車両に愛着がわき、新たな発券、趣味の充実に繋がればと思っています。

マスだっちさんが仰るように、確かに1500形というのは戸袋窓を現在は全部埋めた車両であることも今回初めて知った次第です。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 京急ファミリー鉄道フェスタ2015 part6 1500形:

« San Diego Lindbergh空港でのSpotting 11 FEDEX Boeing 727 | トップページ | 江ノ電を撮る 車輌編 その6 1500形   »

カテゴリー

2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
フォト
無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • 日本ブログ村