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2015年10月14日 (水)

小菅の複々線を走る様々な列車達 東武の車両編 6 6050系

小菅付近の複々線を通過する車両、全部で何種類あるのかと思うほど、通勤形から優等列車まで多種多様な車両が通過して行きます。このシリーズでは、東武鉄道の優等列車から系列、形式ごとに追っかけていますが、今回は6050系について触れようと思います。

6151_111104_3 6151F 2011/11/4 下今市
6050系のトップナンバー編成 6103編成からの更新車

6050系は国鉄と東武が日光観光で競合していた時代に国鉄が準急型電車80系もしくは153系を利用した特別料金不要の優等列車を日光線に投入するのに対抗して、1964年から1966年にかけて投入した6000系 (モハ6100形 - クハ6200形)22編成、44両を1985年10月から1986年10月にかけて更新して誕生した系列です。

6253_150429 荒川橋梁を渡る6153F 2015/4/29 小菅

6000系は片開き2扉セミクロスシートで1963年に登場した8000系を基本に優等列車用に設計変更された車両でした。扉間にボックスシート、車端部にロングシートを配し、シートピッチは1480mmと国鉄153系に較べると20mm広い設定となっていました。長距離運転に配慮し、クハにはトイレが設けられました。1971年から1973年にかけて列車黄害対策で汚物タンクおよび汚物処理装置が搭載されました。冷房装置は設置されず落成しました。

6154_120901 浅草に向かう6154F 2012/9/1 小菅
6050系は3併結6連で運用されることが多い。

主電動機 TM-63 (8000系と同じ) 端子電圧375V 永久直列つなぎ 130kw/h
歯車比   5.31
定格速度 49.5km/h (全界磁時) 最弱界磁率 20% 
最高運転速度 110km/h
主制御器 電動カム軸式 日立製作所製MMC-HTB-10D
      力行ステップは抵抗制御と弱め界磁制御のみ 24段 (力行18段、弱め界磁6段)
制動装置 発電制動併用電磁直通ブレーキ (HSC-D) 抑速制動機能付加
台車    モハ 住友金属工業製FS357 クハ同FS057
       鋳鋼製ミンデンドイツ型軸箱支持方式空気バネ台車
       軸箱部にオイルダンパー追加
CP     アメリカ・ウエスティングハウス(WH)社現設計を
       日本エヤーブレーキ(現・ナブテスコ)でライセンス生産された「DH-25」 
       クハに2基搭載

6050_6000 表1 6000系から6050系への更新に伴う番号対応

冷房装置が搭載されていない点、野岩鉄道会津鬼怒川線の開業で長大トンネルを通過する際の問題点、寒冷地対策の必要性、ちょうど車齢20年の更新時期を迎えていた点を考慮し、新型車を製造し、6000系からMG以外の主要機器を供出する方針が採られ、誕生したのが6050系でした。6000系から車体更新で6050系が登場した頃の懐かしい、写真がこちらのサイトで見ることができます。私は、6000系は殆ど見た記憶がありません。

61101_100508 61101F   2010/5/8    藤岡~静和 
1985年製の完全新造車 野岩鉄道所有

6050系はモハ6150形 - クハ6250形 の22本、44両が登場し、更新途上の運用車両の不足に対処するため、1編成 (61101F)が完全新造され、後に野岩鉄道に譲渡されました。1988年完全新造車が7編成増備され、さらに2012年には2編成(6177F, 6178F)が634系に改造されました。634系に関しては次の記事で触れます。

6273_150429 1988年に完全新造された6173F 2015/4/29 小菅

全長20m、両開きドアを前後2カ所に備え、前面は大型ガラスを使用した三面折妻構造となり、窓廻りを凹ませました。このデザインは8000系の更新車や10030系に通じる流れとなりました。

6277_111104 現在は634系に改造され、この姿は見納めとなった6177F   2011/11/4   下今市

塗色は、ジャスミンホワイトを基調に前面はパープルルビーレッド、側面はパープルルビーレッド2本とサニーコーラルオレンジのラインを巻き、後にこの車両塗色は塗り分けこそ異なりますが100系スペーシア」(1990年 - 2012年のオリジナルカラー)や300・350系にも採用され、日光方面優等系車両のイメージカラーとなりました。

更新に際して、制御器等の主要機器は新製されました。制御シーケンスやブレーキシステムの仕様は6000系とほぼ同一であり、更新途上においては両系列の併結運転も行われました。

制御器は電動カム軸式の日立製作所製MMC-HTB-10Lで、6000系が搭載したMMC-HTB-10Dと制御段数およびシーケンスは同一で主電動機4個永久直列回路構成ですが、野岩鉄道乗り入れを考慮して耐寒耐雪設計とされたほか、無接点制御方式を取り入れメンテナンス軽減を図りました。電動発電機 (MG) も冷房装置が搭載されたことからブラシレス式の大容量のものが新製され、容量75 kVAのCLG-703をクハ6250形に搭載しました。

5編成に霜取り用パンタグラフが搭載され、一部の電動台車には当初から撒砂装置が設けられました。

完全新造車

1985年 61101F
1986年 61102F
台車が更新車の住友金属工業製ミンデンドイツ型FS357・057(東武形式TRS-63M・63T)に対して、住友製SUミンデン型に変更されました。

1988年 会津鬼怒川線の人気と会津鉄道会津田島電化開業に備えるため、6173~6179Fが追加投入されました。

1990年 61201F 会津鉄道所有

6050_111104 61103F 車内の様子 2011/11/4 東武日光

座席配置は6000系と同様にドア間固定クロスシート、車端・戸袋部ロングシートのセミクロスシートとしました。ボックスシートはシートピッチが6000系の1,480 mmから1,525 mmに拡大されました。また、折り畳み式テーブルも設置されました。定員はモハ6150形が150名(座席72名)、クハ6250形が145名(座席68名)です。

6050_111104_3
車内の乗務員室側の妻面上部の中央には、分割運転時の誤乗防止のため、行先表示器を設置しました。

111104_3 下今市での編成分割        2011/11/4 
前4両は野岩鉄道新藤原・会津田島方面、後2両は東武日光方面へ

野岩鉄道・会津鉄道の所有車両も運用上の区別はなく、3社の保有車両が南栗橋車両管区新栃木出張所に配置され、完全に共通運用されています。

伊勢崎線・日光線・鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線を直通する快速・区間快速を中心に充当されており、下今市で東武日光/会津田島方面列車の連結・切り離し作業が行われます。その他にも、日光線(栃木 - 東武日光間)・鬼怒川線の普通列車や、下今市で特急に連絡する特急連絡列車、さらには出・入庫の関係から早朝・深夜の浅草 - 新栃木間区間急行、野田線(東武アーバンパークライン)と伊勢崎線(東武スカイツリーライン)を結ぶ臨時快速にも使用されています。

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コメント

B767さん……こんにちは(^^)お邪魔いたしますm(_ _)m東武6050系ですね。正面が8000系・更新車に似ていますね。快速・区間快速は下りは下今市で編成を分割するんですね。上りの場合も、下今市で編成を連結ですか⁉︎

マスダっち1971さま、こんばんは。

そうなんですね、東武の車両、通勤形と急行タイプでも更新する際にはその時代のトレンドに合わせるのか、似た顔が出現するのですね。

下今市で、日光方面と鬼怒川方面に線路が分岐しているので、上りの場合も下今市で併結となるようですね。

B767さん……こんにちは(^^)またお邪魔いたしますm(_ _)m快速・区間快速ですが、下今市で上りの連結の時は……編成間は幌で繋がれるんでしょうね⁉︎

マスダっち1971さま、おはようございます。

浅草~下今市間は、上下列車とも車内が通り抜けられるようにすべて幌で繋がっていますね。

こんばんは。
6050系が浅草に顔を出さなくなって時間が経ちました。会津田島までの長距離を走った列車が見られなくなったのは今でも残念です。
部品取り用でしょうか、廃車も出始め、少しずつリバティに役割を譲っているようにも思えます。
それでも、日光・鬼怒川線・野岩・会津は今でも独壇場、もう暫くは活躍する姿を見られるでしょうか。
温かみを感じるボックスシートが旅を楽しくしてくれる車両です。また乗りに行きたい車両です。
風旅記: https://kazetabiki.blog.fc2.com

風旅記さん、おはようございます。

6050系が日光線、北方に閉じ込められてから早数年、風景も随分変わりましたね。同車両はかつての急行車両の雰囲気を残した車両でしたね。
リバティも魅力的な車両ですが、末永い活躍を望みたいものですね。

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