豊田車両センターまつり その2 189系 M52編成 グレードアップあずさ塗色
れ2015年11月7日の豊田車両センターの公開、今回は昨年11月の大宮入場で往年の特急「グレードあずさ」塗装になった189系M52編成の話題です。
M52編成 2015/11/7 豊田車両センター
M52編成は2002年から田町車両センターに配置されていた全車189系で構成された8M2T編成H102編成が2013年8月29日に長野車両センターに回送され、編成からモハ189/188ユニット-19,21の4両を抜かれ、6両編成となり、9月2日に豊田車両センターに回送されM52編成となったものでした。M52編成として原色で活躍したのは僅かで、11月には大宮センターに入場、1990年代のグレードアップあずさカラーに化粧直しし、12月から活躍の毎日です。私も、12月6日に四方津で、そして今年6月には北鎌倉で撮影しました。
<新宿
Tc M M' M M' Tc
クハ189-509 モハ189/188-38 モハ189/188-41 クハ189-11
から構成されており、新宿より先頭車のクハ189-509のみがグレードアップ改造工事施工車であり、それ以外の車両はグレードアップシート交換車です。
今回のイベントでは足回りと一部車内を見学する機会がありました。
189系の走行システムは横軽協調運転の設備以外は183系1000番台と同じですが、運転台下のMG用冷却風取り入れ口のスリットの面積が大きい点が外観上の違いとなっています。
189系の特徴となっている大きなスリット
2011/5/21 大宮
OM103編成、両先頭車とも改造車でしたが、クハ183-1527のスリットはこのようなサイズでした。
まず、足回りから
台車は183系基本番台はダイヤフラム式空気バネ、ウイングばね式軸箱支持のDT32E(電動車)、TR69E(付随車)でしたが、1000番台では耐寒耐雪強化でDT32I、TR69Iとなりました。
基礎ブレーキ装置はDT32Iは片押し式踏面式で、TR69Iはディスク式です。
CS15系 主制御器の箱
手前のMMCOSは主電動機解放器で一部の主電動機が故障した際にその主電動機を主回路から切り離し、残りの主電動機で運転できるようにするための機器です。
GSと書かれた箱はGround Switchで、電気をレールに逃がすスイッチです。
断路器 主電動機に流れる電流を制御する装置で、主電動機の直並列切り替えなどを行って、力行時の電圧、電流を制御します。
MS Main disconnecting Switch BS Bus disconnecting Switch で検査時や主回路の異常時に電気を切るためのスイッチが納められています。
AVR Automatic Voltage Regulator でMGで発電された電気の電圧と周波数を一定に制御します。
MGで発電された三相交流を整流し、直流に変換します。
ブレーキ制御装置 空気ブレーキ用の機器や弁、コックなどが纏められています。
保安装置関連では東中野追突事故から装着された地上子からの情報を車両がパターン化するATS-P関連機器が装備されています。
汚物処理装置
続いて車内です。
車内は前述のようにグレードアップシートに交換されています。
しかし、6号車以外はグレードアップ改造はなされていません。
生憎、新宿寄りの6号車は入場出来ませんでしたが、グレードアップ改造車は元々どうなっていたかというと、
・ 座席部分の床を170mm嵩上げしてセミハイデッキ化
・ 窓を100mm上方へ拡大し内窓キセをFRP製に変更
・ 座席の交換
・ 普通車は背面テーブル付リクライニングシートへ取り替えてシートピッチを910mm→960mmまたは970mmに拡大し定員は各車両4名減
・ グリーン車はシートピッチはそのままにC席を独立させた1+2配置の3列式とし従来より座面横幅の広いシートに交換→定員36名に変更
・ 荷棚は100系新幹線と同型の読書灯付
・ 仕切ドアを自動ドアに改造し上部に案内表示器を設置
・ グリーン車に当初は百円硬貨専用→テレホンカード式の公衆電話を新設
・ グリーン車のトイレ・洗面所をリニューアル
・ 車内チャイムを「鉄道唱歌」から「信濃の国」「雪山讃歌」「武田節」「ちょっとだけストレンジャー」の4曲に変更
・ 指定席車両が対象で、自由席車は外部塗装を変更して座席表地のモケットとカーテンを指定席車と同色のものに交換した程度
・ 「あずさ」は4号車指定席を閑散期には自由席で運用することもあったため該当車は、指定席改造のほか座席取付部にレールを設置しシートピッチを変更可能にした。
とのことです。
洗面所は昔ながらのスタイルです。
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コメント
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B767-281様こんばんは。つまるところ抵抗制御車は保守が簡単だから生き残ったのでしょうか?車体の造りも走行距離からみても生き残ってしかるべき201系は、やはりシステム的にかなり特殊だったのでしょうか?基本文系のわたくしには謎が深まるばかりです。閑話休題、この系列もやはりオリジナル塗装が一番似合いますね。
投稿: 細井忠邦 | 2015年12月20日 (日) 19時48分
細井忠邦さま、こんばんは。
電子部品のメンテなどからすれば抵抗制御車は今の主流のVVVF車に較べると保守は楽そうですね。モーターのブラシ交換は大変かと思いますが。
私としては1990年代、旅客機趣味に夢中で撮り逃がしていたこのあずさカラー復活してくれて良かったです(笑)。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年12月21日 (月) 18時57分