新京成サンクスフェスタ in くぬぎ山 2 8800形
2015年10月24日の「新京成サンクスフェスタ」、今回は新京成8800形について触れようと思います。
2015/10/24 くぬぎ山車両基地
イベントでは8805編成が運転席での記念撮影、車内放送体験、休憩所として開放されており、車内見学もできました。
新京成で現在活躍中の車両は、前回の8000形を最古参に、8800形、8900形、N800形と8ではじまる形式名となっています。これは既に引退した800形が新京成にとってみれば非常に使いやすく会社の発展に貢献した車両であったため、その800にこだわったという説もありますが、京成グループとして、相互乗り入れしている都営地下鉄、京浜急行などとの協定から車番重複を避けるため、京急は1,2(例外で600, 800)、京成は3,4、都営は5,6、北総は7、新京成は8、9は千葉ニュータウン鉄道に割り当てられているからだそうです。
8800形は1986年に登場した8000形のモデルチェンジ車であり、直流1500V鉄道路線用として早期に、関東地方の新規製造車両では最も早くVVVFインバータ制御を本格採用した車両としても有名です。8800という数字は新京成オリジナルの800形と8000形の総集編的意味合いもあるそうです。
製造年次 1986年~1991年
車体 18m級 普通鋼製 両開き3ドア
制御方式 GTOサイリスタ VVVFインバータ 三菱電機製 MAP-148-15V06形
1C2MX2
電動機 三菱電機製かご形三相誘導電動機 135kW
駆動方式 歯車比 101:15 (6.73)
ブレーキ 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
台車 住友金属製ダイレクトマウント式空気バネ台車 電動車FS514,FS514A 付随車 FS014,FS014A
保安装置 1号型ATSおよびC-ATS
冷房装置 三菱電機製 CU-195A型集約分散式冷房装置
車内の様子 座席モケットは登場当初、一般席はオレンジ、優先席は灰色でしたが、後に交換され、一般席は薄紫、優先席は青系の柄入りになり、現在は8900形同様の一般席はワインレッド、優先席は青となっています。
ドア横のミラーは新京成の特徴のひとつです。
表1 新京成8800形の登場時の編成
製造は日本車両製造で8両編成12本が登場しました。編成は松戸より先頭車の番号で8808編成と呼ばれました。
VVVFインバータ黎明期の車両であるがため、雨天時の空転が激しかったそうです。
8813と8816 塗装が変わるとイメージも大きく変わります。
編成展示では旧塗装の8805、8813の他、新塗装になった8814、8816が展示されていました。
京成千葉線直通運転が開始(1955年以来の再開)された2006年12月10日のダイヤ改正で編成替えが行われ、8連3本が6連4本に改造されました。
表2 6連化改造工事と改番の様子
表1、表2ともにWikipediaを参考に作成しました。
2006年11月から8両編成を6両編成に改造する工事が開始され、松戸よりユニットのM2車(7号車)とT2車(5号車)が編成から抜かれ、搭載機器がVVVFに関しては相手方M1車にCPとSIVは両端先頭車に移設されました。さらに各編成から抜かれた中間車2両の先頭車化工事が京成車両工業・京王重機整備・日本電装で実施され、8804、8808,8812,8816編成が組成されました。
新たにCP, SIVが搭載され、パンタグラフはシングルアーム式になりました。
8801編成 2014/5/10 新鎌ケ谷
現在は新塗装になっていますが、旧塗装時代は側面の帯に細い線が入っており、これは京成線乗り入れ仕様を意味しました。8801~8804、8808、8811、8812、8816が乗り入れ仕様となっています。
新塗装になった8801編成 2015/10/24 松戸
ドアにも帯があった8804の旧塗装時代 2014/10/11 松戸
8807編成 2014/5/10 新鎌ケ谷
ドアの帯は省略された塗装です。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 電気機関車 EH500シリーズ 7号機 | トップページ | 隅田川貨物駅フェスティバル 2 EH500-5 »
「私鉄」カテゴリの記事
- 秩父鉄道の電車・貨物列車を久しぶりに撮影(2024.11.26)
- 2023年晩夏の関西旅行 近江鉄道 100形 がん検診啓発「しがのハグ&クミ」ラッピング編成 104F(2024.11.20)
- 2023年晩夏の関西旅行 近江鉄道彦根駅の風景(2024.11.19)
- 速報版 2024年晩夏 京都の旅 2日目 午前中は嵐電、午後は叡電を満喫(2024.09.04)
- 速報版 2024猛暑の夏 新潟の旅 4日目 (2024.08.22)
「催事」カテゴリの記事
- 青梅線開通130周年、青梅駅駅舎築100年(2024.11.28)
- 通勤電車シリーズ 205系 20 E231系500番台(ヤテ514~516)の山手線への投入による動き(2022.02.21)
- 秩父鉄道の駅 その5 ひろせ野鳥の森駅と広瀬川原駅(貨物駅)(2021.08.31)
- 2021年春、外房線~内房線を巡る旅 その6 蘇我駅で撮影した蒸気機関車牽引列車(2021.06.21)
- 2018年晩夏 長野県内の保存蒸機を見て歩く旅 4 諏訪市湖畔公園に保存されているD51 824号機(2020.09.18)
こんにちは~。モモパパです。
さすがに知識が豊富ですね。
僕なんか足元にも及びませんよ。
僕が知ってる鉄道車両は名古屋鉄道がメインでして。
しかも吊り掛けモーターの旧型車輌が好きでして。
新京成の車輌についてはまったく知識がありません。
投稿: モモのパパ | 2015年12月 6日 (日) 20時15分
モモのパパさま、こちらにもありがとうございます。
私も東武、京成、新京成といった東京の東側を走る私鉄は全く縁が無く、最近イベントなどに参加して、写真を撮って、どんな形式があるのか勉強しはじめたところで、京急も含めてまさにその会社を系統的に理解するために記事にしている感じです。
小さい頃から知っていたのは西武だけですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2015年12月 6日 (日) 22時43分