パリの6つのターミナル駅巡り モンパルナス駅 1
パリの6つのターミナル駅を巡るシリーズ今回からはモンパルナス駅(Gare Montparnasse)です。
モンパルナス駅の表示 2009/3/12
行政区的には14区と15区にまたがる形で存在し、オステルリッツ駅同様、フランス西部、南西部方面行き列車の始発駅です。また、TGV-LGV大西洋線(Atlantique、ligne nouvelle 2、LN2)の発着駅でもあります。
1960年代からの再開発や1990年代の近代化で駅とは思えない外観と成った駅舎
駅の歴史は1840年のパリ~ベルサイユ左岸線の起点駅の開業とされており、当時の駅名は「メーヌ城門桟橋(Embarcadère de la barrière du Maine)」でした。1849年にシャルトルまで路線が延伸した際に駅は手狭となったため、より市街地に近いモンパルナス大通りに接する位置に駅を移し、ヴィクトール・ルノワールの設計による新駅が1852年に開業しました。
1895年10月22日には、グランヴィル発の列車が同駅の頭端式ホームに進入の際にブレーキの故障で止まりきれず、車止めを超えて駅舎を突き破り、10m下のレンヌ広場に蒸気機関車が転落するという大事故が起きています。
1900年に、線路4本とホームが増設、第一次大戦後の1929年には駅南のメーヌ広場に到着列車用のメーヌ駅が新設され、1934年には出発用のホームも増設されました。近郊列車はモンパルナス駅、長距離列車はメーヌ駅と使い分けられるようになりました。
1960年代、パリ再開発の一環としてモンパルナス駅を南に移転しメーヌ駅と統合、跡地にオフィスビル、ショッピングセンターを建てるプロジェクトが開始され、1972年にはパリで最も高い(59階建て、210m)モンパルナスタワーが完成しました。
1989年、LGV大西洋線の開通で1987年から駅舎が増改築され、1991年にパスツール大通りを挟む形でホーム上にオフィスビルが建てられ、パスツール駅舎が作られました。
駅は28線あり、歴史的経緯から3つの駅から構成されています。上野駅が通勤電車の高架ホーム、長距離列車の地平ホーム、新幹線ホームと分かれているのとおなじかも知れません。
モンパルナス1と呼ばれるポルト・オセアンは1~24番線ホームの北側頭端部にあり、モンパルナス2と呼ばれるパスツール駅は1~24番線の南側上部の橋上駅舎、モンパルナス3と呼ばれるヴォージラール駅は25~28番線の頭端部にあります。
モンパルナス2 Hall Pastuer モンパルナス3 Gare Vaugirard への案内表示
1~9番線 TGV発着
10~17番線 Transillien
18~24番線 TERサントル及びTGV
25~28番線 Carail 及びTERバス・ノルマンジー
次回は同駅で発着する列車の紹介を致します。
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