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2016年8月 5日 (金)

京成電鉄の車両たち 2  3500形

これまでの人生において京成電鉄は殆ど接点がなく、乗車経験もあまりないのですが、今回は3500形について触れようと思います。

3517_151024 3517 更新スタイル 2015/10/24 京成津田沼

1972年12月から1982年5月にかけて、輸送力増強と750形「青電」の置き換え用として4両編成24本、96両が製造されました。西武で言えば101系、新101系、オリジナル2000系が製造されていた頃ですね。

京成の通勤用車両としては初の冷房車でした。付番方式は東側から3501-3502-3503-3504の第1編成、第2編成は505-3506-3507-3508で、それぞれの編成は3504,3508,3512編成と呼ばれます。

3544_151024 3544 2015/10/24 京成津田沼

車体は普通鋼の骨組みにステンレス鋼の外板のセミステンレス構造です。これは3300形までの普通鋼車体の車両に冷房装置を搭載すると重量が荒川橋梁や江戸川橋梁の限界を超えてしまうため、冷房を搭載しても限界を超えない車体ということでセミステンレス構造になったそうです。

主回路制御方式は界磁チョッパ方式も検討されましたが、乗り入れ先の都営浅草線の規定から弱め界磁制御方式の抵抗制御となりました。1987年までは浅草線のトンネルや駅の空調設備が不完全であったため、押上以南は冷房を切り、扇風機のみ稼働で入線していました。

4両編成は

モハ3500 モハ3500 モハ3500 モハ3500
  M2     M1'    M1'    M2
   3504        3503        3502       3501
M2  :MGとCPを搭載
M1' :パンタグラフ、主制御器を搭載

M2M1' ユニットを背中合わせに繋いだ4連です。M2車は運転台よりの台車は主電動機を搭載しない0.5M車です。

3545_151024 3545 2015/10/24 千葉中央

MGは冷房装置の搭載で容量を従来車よりアップしたCLG-355B(定格出力75kVA)を搭載しました。CPは2段圧縮タイプのC-2000-Mを搭載しています。パンタグラフは菱形のものがM2車寄りに1基設置されています。

台車は住友金属工業製S形ミンデン方式台車で、電動台車はFS389、付随台車はFS089です。

駆動装置はWNカルダン方式で、主電動機は3509 - 3510・3513 - 3516・3529 - 3536が東洋電機製造製TDK-8530-A、3549 - 3556・3561 - 3564・3573 - 3578・3589 - 3594が東洋電機製造製TDK-8531-A、それ以外が3300形や更新後の3200形でも使用している三菱電機製MB-3097-C2と、それぞれユニット単位で異なっているが、いずれの機種も基本的に同一設計です。京成社内ではまとめてKMM-3097-C(端子電圧500V、電流225A、出力100kW、定格回転数1,650rpm)と呼んでいます。

3596_151024_2 3596 原形スタイル 2015/10/24 京成津田沼

主制御器は東洋電機製造製のACDF-H6100-575C(直列9段、並列6段、弱め界磁5段)です。

製造年次

3504~3516 1972年末から1973年初頭にかけて製造されたグループ。

3520~3556 1973年春期から1974年秋期にかけて製造されたグループ。

3560~3572 1976年末から1977年春期にかけて製造されたグループ。

3576~3592 1979年夏期から1980年春期にかけて製造されたグループ。

3596     1982年5月に製造された最終編成。

3500形の特徴は24編成のうち、14編成(3504~3556)は製造後20数年が経過した1996年から大榮車輌にて更新工事が開始され、前面形状が大きく変更されたことです。ちょうど東武8000系と同じように。

ところが2001年3月までに14本が更新されたところで、鉄材の腐食が予想以上に進んでいることが明らかとなり、更新するよりは新製車に置き換えた方が得策ということになり、3548編成の3546-3545ユニットが出場したところで、更新は打ち切りとなり、更新車と未更新車(原形車)が混在することになりました。

3500形の特徴は、4連を2本併結して、8連化したり、背中合わせのM2-M1'の2両ユニットを単位として6連、8連を組成できることで、編成替えは結構頻繁に行われたそうです。

2016年3月の時点で、更新車による8連は消滅し、

6連が
・3508~05+26-25
      ・3528-27+56~53
      ・3544~41+46-45
      ・3548-47+12~09 といった組成で

4連は
・3504~01
      ・3516~13
      ・3520~17
      ・3524~21
      ・3532~29
      ・3536~33
      ・3540~37(芝山鉄道)
      ・3552~49      とオリジナルの編成組成で残っています。

未更新車は3588Fのみが残っている状態です。

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コメント

B767さん……おはようございます(^^)京成の3500形ですね。エッ⁉︎3500形更新車・8連運用って消滅したんですか⁉︎更新車・8連の本線の特急運用を今でも思い出しますね。3500形・未更新車の8連運用も好きでしたね。

マスダっち1971さま、おはようございます。

わたしも京成電車にはほとんど乗らないものですから、正直なところあまり詳しくはありませんが、いろいろと調べてみると最近なくなったようですね。

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