« 函館市電で活躍中の車両 8000形 8003号 | トップページ | 電気機関車 EH500シリーズ 18号機 »

2016年8月24日 (水)

Frankfurt am Main Airportでのspotting 10 Philippine航空 747-200B

1989年5月、冷戦下の西ドイツのゲートウエイ空港、フランクフルト・アム・マイン空港でのスポッティング、今回は成田でもおなじみだったフィリピン航空Boeing 747です。

フィリピン共和国は日本と同じ島国であり、7107の島から構成されています。そのため、フィリピン航空は国際線のみならず国内線においても重要な交通機関となっています。マニラ首都圏にある、ニノイ・アキノ国際空港がハブであり、近年は第2旅客ターミナルが同社の専用ターミナルとなっています。私も仕事の関係で数多くこの空港を利用しましたが、いつもJAL便であったので、第2や第3ターミナルを利用する機会はありませんでした。

1935年11月14日、フィリピン議会はルソン島を中心とした郵便、貨物、旅客輸送のために空のタクシー会社(PACTO:Philippine Aerial Taxi Company Incorporated)のフランチャイズ化を承認しました。同社はマニラ~バギオ、マニラ~パラカレ間で運航を行いましたが、すぐに営業休止状態となりました。

約6年後の1941年2月26日PAL(Philippine Air Lines)が設立されました。同年3月15日、最初はビーチクラフト・モデル18 NPC-54 1機でマニラ(ネルソン飛行場)とバギオを結びました。上記のPACTOも買収し、同年9月には国からの出資も受け、国営化されてゆきました。折しも太平洋戦争の開戦で機材は戦争に徴用されました。2機あった、モデル18は2機とも戦争中に失われました。

1946年2月15日DC-3 5機と108名の従業員によって、国内15の地点との運航が再開されました。1946年7月31日にはDC-4により、太平洋横断便を開設、アジア初の国際線となりました。さらに1947年5月にはかつての宗主国スペイン(1521年ポルトガル人航海者マガリャンイス(マゼラン)の率いるスペイン艦隊が到着し、1529年のサラゴザ条約でスペイン領有が決定されてから、1898年、米西戦争でアメリカがスペインからフィリピンを奪うまで)マドリード線を開設し、アジアの航空会社として初めてヨーロッパ乗り入れを開始しました。1948年までには他のフィリピン国内の航空会社、Far Eastern Air TransportCommercial Air Linesを買収しました。同時にネルソン飛行場からかつて米軍基地だったニコルス飛行場に本拠地を移しました(後のニノイ・アキノ国際空港)。1951年には日本航空にDC-3(金星号)をリースしています。

N743pr_b7472f6b_21834_425_philippin N743PR Boeing 747-2F6B cn 21834 ln 425 1989/5/6 FRA

1960年代、ジェット機時代となり、最初はBoeing 707を1機使用しましたが、直ぐにKLMからリースしたDC-8に置き換え、長距離路線に使いました。それまで使用していたDC-4は国内線に転換し、やがてBAC1-11に置き換えられてゆきました。1974年にはDC-10が導入され、1979年にDC-8が引退し、747-200B、727、AirbusA300B4などが導入されました。

1954年には国の政策で国際線が一時運航停止、1998年にもアジア通貨危機と労働争議で運航停止となりましたが、香港のキャセイ・パシフィック航空などの助けにより、2001年設立60周年を迎えています。

2010年3月30日には「安全確認の体制の問題」からEU乗り入れ禁止が決定され、2013年7月10日に解除となりました。
今年は設立75周年となります。

Table1 Table1 PALのBoeing747 

Planespotters.netの情報によればPALは通算で18機の747を運航していました。そのうち13機が-200B、5機が-400でした。-200Bは2000年4月に、-400は2014年9月1日に全機退役しています。

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村  鉄道コム

最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。

« 函館市電で活躍中の車両 8000形 8003号 | トップページ | 電気機関車 EH500シリーズ 18号機 »

旅客機 Boeing 747」カテゴリの記事

コメント

B767−281様 こんにちは。世界的に4発機の需要は少なくなっているようですね。ほぼ同じサイズで双発で飛べるならば、やはりそちらへシフトするのは仕方が無いのでしょうが、やはり4発の方が安心できるような気がします。ボーイングは747の製造中止も考えているようですし、A380も発展型を開発して生き残りをはかるか微妙なところにきているようです。ファン的な我が儘ですが、やはり鉄道車両も航空機もバラエティーがあってこそだと思う今日この頃です。

細井忠邦さま、こんばんは。

747の製造終了かもというニュースはちょうど前回のTWAの747の話題の頃出ましたね。A380もなかなか発注が伸びず苦労しているようですね。

生き物の世界もそうですが、多様性のない生き物の世界は絶滅しやすいといいますが、仰る通り趣味の世界もワンパターン化は良くないですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Frankfurt am Main Airportでのspotting 10 Philippine航空 747-200B:

« 函館市電で活躍中の車両 8000形 8003号 | トップページ | 電気機関車 EH500シリーズ 18号機 »

カテゴリー

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
フォト
無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • 日本ブログ村