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2016年9月29日 (木)

京成電鉄の車両たち 4  3700形

京成電鉄の車両シリーズ、今回は1991年3月19日のダイヤ改正で登場した3700形です。

3700_3721_151024 2015/10/24 京成津田沼 3728編成

このとき、京成は成田空港ターミナル直下への乗り入れ、北総開発鉄道2期線が開通しました。京成では新規製造車としては最初のVVVFインバータ制御通勤車両であり、都営地下鉄浅草線、京浜急行電鉄線、北総線への乗り入れに対応した車両となりました。

2002年3月までに8両固定編成、15本、6両固定編成2本の計132両が製造されました。設計のモットーは「メンテナンスの容易化」「省エネルギー化」「乗り心地の向上」「旅客サービスの向上」でした。

3700_3738_151031 2015/10/31 宗吾参道 3738編成

車体は18m3扉で、軽量ステンレス製、幕板腰板部はヘアライン仕上げ、吹き寄せ部はダルフィニッシュ仕上げとし、前頭部は普通鋼製、シルバーメタリック塗装となっています。

側窓は乗務員室次位を除き2連窓となっています。帯色はそれまでのファイアーオレンジからAE100形で採用されたヒューマンレッドとフューチャーブルーの2色となりました。

3700_3758_151031_0 201/10/31 公津の杜 3758編成

冷房装置は集約分散式18,000kcal/hで東芝製のRPU-6006形と三菱電機製CU-71形を各車に2機ずつ搭載する方式とし、600V直流電源で駆動されるインバータ方式となっています。

先頭車屋根上にはラジオ受信アンテナが搭載され、乗降促進用車外スピーカーも京成車として初めて装備されました。

車輌番号は3600形と同じ付番方式で、第一編成が3701~3708で末尾9と0は欠番とし、第二編成は3711~3718となり、浦賀より先頭車の番号を編成番号としました。8両編成は6M2T、6両編成(一位が4と5の車両が欠)は4M2T、先頭車は京急方式に合わせて制御電動車とし、一位が3と6の中間車が付随車となっています。

制御装置はAE100形に引き続き、東洋電機製造製のGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御で1台のVVVFで8台のモータを制御する1C8M方式です。

補助電源装置はGTO素子使用のDC-DCコンバータ、東芝製COVO19-CO形、容量150kWで、CPはレシプロ式交流電源駆動のC-2000LMを搭載しています。

パンタグラフは下枠交差式で一位2と7の車両に2台、5の車両に1台搭載しています。6次車からシングルアーム方式になっています。

3700_3778_151031_2 2015/10/31 京成高砂 3778編成

駆動装置はTD継ぎ手式平行カルダン方式WN平行カルダン方式の2種類があり、TDは東洋電機製造製の、WNは東芝製のモータを搭載しています。タイプは両者ともかご形三相誘導電動機で出力は130kW、京成内での制式呼称はKMM6170です。2次車までは編成内で半々になるように両方の駆動方式が搭載され、3次車以降は編成単位で駆動方式が統一されたそうです。

3791_160430 2016/4/30 京成曳舟 3798編成

起動加速度 3.5km/h/s
減速度 常用 4.0km/h/s 非常用 4.5km/h/s 
歯数比 85:14 (1:6.07)
限流値 73.3A

台車は電動台車が揺れ枕形ダイヤフラム空気バネ・SUミンデン式FS-547 付随台車がFS-047で基礎ブレーキは片押し式踏面ブレーキです。

編成形態・搭載機器

番号  3701  3702  3703  3704  3705  3706  3707  3708
            M2c      M1       T        M2       M1'       T        M1      M2c
            CP      VVVF   DDC     CP     VVVF    DDC   VVVF     CP

1次車 3701-3708    日本車輛
     3711-3718        〃
     3721-3728    東急車輛   1991年3月から4月にかけて落成

2次車 3731-3738 東急車輛
          3741-3748 日本車輛    1994年12月から1995年2月にかけて落成

一次車に対して正面へのスカートの設置、先頭車への車いすスペースの設置など変化があった。

3次車 3751-3758  東急車輛
     3761-3768  日本車輛
     3771-3778  東急車輛
          3781-3788  日本車輛   1995年12月から1996年3月に落成

4次車 3791-3798  東急車輛
     3801-3808  日本車輛   1997年5月と12月に落成

5次車 3811-3818  日本車輛   1998年11月

3828_160430 2016/4/30 京成高砂 3828編成 6連
前照灯の位置が変わっています。

番号   3821    3822    3823    3826   3827    3828
          M2c      M1      T         T       M1      M2c
          CP     VVVF    SIV     SIV    VVVF    CP

6次車 3821-3828 東急車輛
     3831-3838  日本車輛   2000年1月から2月にかけて落成 6両固定編成
   6連のため、千葉線や千原線への入線も可能になりました。

3800_3841_151031 2015/10/31 京成高砂 3841編成

番号  3841  3842  3843  3844  3845  3846  3847  3848
            M2c      M1       T        M2       M1'       T        M1      M2c
            CP      VVVF   SIV     CP     VVVF    SIV      VVVF     CP

7次車 3841-3848  東急車輛     2001年1月に落成

6次車以降の変化は電源がDDCからSIVに変わったこと、それに伴ってエアコンが三相交流440V電源による稼働率制御方式に変化したこと、CPも同様に変化しています。基礎ブレーキ方式もユニットブレーキとなり、付随車に滑走防止制御装置が新設されました。

8次車 3851-3858 日本車輛 2001年8月に落成

3800_3861_151024 2015/10/24 京成津田沼 3868編成

9次車 3861-3868 東急車輛 2002年3月落成

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