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2017年3月14日 (火)

大井川鐡道井川線に乗って その1 ディーゼル機関車について

速報記事で報告の通り、3月11日、12日の2日間、千頭、川根両国を中心に開催された「SLフェスタin 千頭」に参加するため初めて大井川鐡道を訪問し、大井川本線、井川線に乗り、撮影し、無事帰還しました。

今回から数回に渡り、速報版では報告しきれなかった、井川線の様子を報告します。

井川線は、1935年3月20日に専用鉄道として開業し、千頭から井川までの25.5km、高低差400mを登っており、軌間は大井川本線との貨車の直通のため、762mmの軽便規格で建設されたものを1067mmに改軌したそうです。

Dd20_170311 井川線にDD20形が登場したときのポスター 井川

全線の1/3がトンネルと橋梁で閉められており、トンネル数は61あります。もともとダム建設資材輸送用の専用鉄道として建設されたため、車両限界はかなり小さく、最大幅1850mm、最大高さ2700mmとなっています。

Dd20_1_170311
Dsc09507 2017/3/11 千頭

現在の井川線、主力機関車 DD20 1号機 ”ロートホルン”

DD20形ディーゼル機関車は1982年から1986年までに大井川鉄道の自社発注で6両導入された機関車で日本車輛製造が製作し、アメリカ大手エンジンメーカー・カミンズ社設計のエンジンが採用されました。

Db1_dd100_170311 今回のフェスタで川根両国区に展示された手前DB1,真ん中DD100、奥はDD20 6号機 HIJIRI

元々、井川線は中部電力専用鉄道であり、1959年8月から井川線として営業が開始されました。観光路線のため、季節波動が大きく、閑散期は客車1両でも十分なのに対して、繁忙期は10両編成でも満員になる状態であり、当時の機関車DB1では客車2両の牽引が限界、DD100形では年間輸送量に対して過大でした。どちらも製造から20年以上が経過し、旧式エンジンで保守が困難、出力に余裕がなく、連続上り勾配でのオーバーヒート事故もよく発生していました。

Dd20_2_170311
DD20 2号機 IKAWA アプトいちしろ

Dd20_3_170311
DD20 3号機 ”ブリエンツ” 千頭

長島ダム建設で中部電力から井川線廃止の要望が出され、井川線存廃の方向性が決まらず、新しい機関車の新製もできない状況でしたが、1978年にダム建設で水没する井川線の路線付け替えが決定し、そのタイミングで新型機関車の使用が検討されることになりました。

Dd20_4_170311
DD20 4号機 SUMATA

当時、国鉄のディーゼル車のエンジン以外のエンジンの使用を検討した私鉄事業者はいませんでしたが、300馬力を超えるエンジンは欧米製の方が保守の上で有利との判断から、船舶用機関で導入例の多いカミンズ社のエンジンを導入することにしました。部品がヤード・ポンド法によるサイズの難点はありましたが、静岡県内の漁船の多数がカミンズ製のエンジンを使用していることから共同補修で対応することにしました。

全長 8.7m 液体式DL
重連総括制御可能
両側運転台の箱型タイプ
普通鋼製車体
NT-855L形エンジン 小松製作所でライセンス製造
ターボチャージャー付き 定格出力355ps・回転速度2100rpm
新潟鉄工所製2速トルクコンバータ付変速機TDCN-22-2001A
減速比 1速 12.575 2速 6.147
ブレーキ DL14B形空気ブレーキ
最高速度 40km/h

6両のDD20形の愛称は

1号機 ROT HORN
2号機 IKAWA
3号機 BRIENZ
4号機 SUMATA
5号機 AKAISHI
6号機 HIJIRI   となりました。

アプト式区間変更以前は機関車が上下列車とも先頭の編成形態でしたが、アプト式導入後からは機関車は千頭側に固定され、井川側先頭にはクハ600形が連結され、井川行き列車ではクハ600形から引き通し線を介してDD20 形を制御する方式となりました。

連結器の斜め上に装備された単灯の補助前照灯はカーブで台車の動きにリンクして首を振る仕組みとなっているそうです。

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コメント

B767-281様今晩は。益々興味深いです。漁船のエンジンと共通に整備とはなかなか考えたものですね^_^それにしても単位の違いは厄介です。もう20年ほど前にアトランタに行って時にホテルの送迎バスに乗ったら、たまたま一番前の席で、メーターを見ていたら80でもかなり速く感じました。時差ボケの頭でホテルに着き、ハタと考えたら単位がマイルだと気付きました。全く笑い話です。飛行機の世界で2.03メートルのストレッチ、などの説明が書いてあり、何とはんぱなの?と思ったらインチをメートルに換算していた?ようです。そう言えば国際規格のネジになったのも私にとってはつい最近のように思えます。

細井忠邦さま、おはようございます。

私もアメリカに最初に言った頃、同様の体験をしました。速度計にはMPHと書かれているのに、km/hの感覚で見ているとえらく早く感じましたね。1,6倍ですからね。
ボーイングの飛行機のスペックなどを見ているとmに換算して表記されるとえらく中途半端な数字に見えるのももとがフィート、インチだからですね。
日本の住宅でもいまだに尺貫法がベースの部分は多いですが、ネジはメートルネジなんですね。

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