大井川鐡道井川線に乗って その5 駅や観光名所-4 アプト区間から長島ダムのダム湖上へ
大井川鐡道井川線の旅、アプトいちしろ駅で後部にED90を連結し、制御客車クハ600からED90を制御する方式で、90‰の急坂を登って行きます。8分で長島ダム駅に到着します。井川線は大井川のダム、下流から大井川ダム、長島ダム、奥泉ダム、井川ダムに沿うように走りますが、長島ダムが最初の提体のはっきり見えるダムです。
昨日のアプトいちしろ駅が海抜396mでしたので、この間で89m登ったことになります。
2017/3/11
長島ダム駅に停車中の列車から見たアプト式区間
ここでも4分停車でED90形電機が解放されます。客車から眺めていると、解放されたED90は引き上げ線に入線し、上り列車の抑速運用に備えます。
引き上げ線へのポイントはアプト式の歯車が干渉しないように2段折れ式になっているそうですがその確認はできませんでした。
長島ダムの提体 ダムの放水口の傍に架かる吊橋はしぶきを浴びる橋として、「しぶき橋」と呼ばれています。
重力式コンクリートダムで
堤高 109.0 m
堤頂長 308.0 m
堤体積 861,000 m³
流域面積 534.3 km²
湛水面積 230.0 ha
総貯水容量 78,000,000 m³
有効貯水容量 68,000,000 m³
1972年に着工し、2002年に竣工しました。
洪水調節・不特定利水、かんがい・上水道が目的で発電設備はありません。ダム湖は大井川上流の峡谷接阻峡にちなみ接岨湖と命名されました。
このダムの建設で井川線の一部が水没することとなり、建設省は1990年から補償工事の一環として井川線の付け替え工事を始めました。
アプトいちしろ-(1.5km)-長島ダム-(1.2km)-ひらんだ-(1.3km)-奥大井湖上
井川線に新たな名称「南アルプスあぷとライン」の与えたのはアプト式区間と接阻湖を渡る鉄橋(レインボーブリッジ)であり、橋の中間に奥大井湖上駅が設けられました。
列車は駅を出発すると再びレインボーブリッジを渡ります。エメラルド色に輝く湖面と赤い鉄橋、列車の色が見事なコントラストを作り出します。
列車に乗っていては奥大井湖上駅に停車する雄大な写真は撮れないので、再度訪れる機会があれば湖の対岸から列車を狙った写真を撮りたいものです。
車内に常備されている「南アルプスあぷとラインの旅」というパンフレットの写真 客車5両の編成と客車3両の編成を合わせた多客期の列車でしょうか。
最後まで読んで戴きありがとうございます。
上のリンクをクリックされると面白い鉄道記事満載のブログ村。もしくは鉄道コムに飛ぶことができます。
« 大井川鐡道井川線に乗って その5 駅や観光名所-3 川根両国を出てアプトやましろ駅まで | トップページ | 大井川鐡道井川線に乗って その5 駅や観光名所-5 奥大井湖上から井川まで »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 53 車両編 6500系 6000系4連の界磁チョッパ制御版として登場(2023.02.09)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 52 車両編 6000系 その3 2連の活躍(2023.02.08)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 51 車両編 6000系 その2 4連の活躍(2023.02.07)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 50 車両編 6000系 その1 30年ぶりの3扉通勤車として登場、今では最後の抵抗制御車(2023.02.06)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 49 車両編 1600~1700系から2230系へ(2023.01.27)
「駅」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 39 尾張瀬戸から栄町へ(2023.01.11)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 38 瀬戸線の歴史と1986年12月の瀬戸線(2023.01.10)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 36 猿投から梅坪、豊田線で赤池へ(2023.01.06)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 35 碧南~知立~猿投 三河線 海線から山線へ(2023.01.05)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 34 知立~碧南 三河線 海線の旅(2023.01.04)
「路線について」カテゴリの記事
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 41 名鉄の20路線ネットワークはどのようにして作られていったか(2023.01.13)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 39 尾張瀬戸から栄町へ(2023.01.11)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 38 瀬戸線の歴史と1986年12月の瀬戸線(2023.01.10)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 36 猿投から梅坪、豊田線で赤池へ(2023.01.06)
- 2022年夏 名古屋遠征 名鉄ほぼ全線乗りつくしの旅 35 碧南~知立~猿投 三河線 海線から山線へ(2023.01.05)
「民鉄:大井川鐵道」カテゴリの記事
- 日本工業大学工業技術博物館の2100形2109号機 その1(2020.09.10)
- 新金谷駅SL広場に保存されているC12 164号機(2020.07.29)
- 大井川鐵道 (元西武鉄道) 電気機関車 E31形 2 大井川鐡道譲渡後(2017.04.14)
- 大井川鐵道 (元西武鉄道) 電気機関車 E31形 1 西武鉄道時代(2017.04.13)
- 大井川鐵道 電気機関車 ED501(2017.04.08)
コメント
« 大井川鐡道井川線に乗って その5 駅や観光名所-3 川根両国を出てアプトやましろ駅まで | トップページ | 大井川鐡道井川線に乗って その5 駅や観光名所-5 奥大井湖上から井川まで »
B767-281様お早うございます^_^このシリーズも楽しませていただいています。これだけ沢山のダムがある為に、「越すに越されぬ大井川」が下流では水無しのようになっているのがよくわかりました。
投稿: 細井忠邦 | 2017年3月23日 (木) 06時05分
細井忠邦さま、おはようございます。
仰るっ通り、かつて小学校の遠足などでバスガイドさんから聞いた「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」、現在は上流にこんなにダムが造られており、水なしになっているということが、井川線乗車でもよくわかりました。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2017年3月24日 (金) 05時30分