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2017年3月31日 (金)

大井川鐵道 蒸気機関車 C10形式 8号機

前回までの記事で大井川鐡道で現在活躍中の電車は登場しました。

続いては蒸気機関車について触れようと思います。今回の訪問で、千頭駅の「SL資料館」も訪問し、大井川鐡道のSL動態保存の歴史を学びましたが、これからの記事では今回の訪問で実際に目にした動態保存機C10 8, C11 190, C56 44について触れて行こうと思います。

Dsc09955 2017/3/12 千頭
このときのC108号機はラサ工業時代の連結器周辺トラ塗り塗装です。

まずはC10 8号機です。

C10形式は国内で保存されているのはこの8号機のみであり、私もこれまでの公園保存機観察の旅では出会っていない形式です。

第一次世界大戦終結後、世界恐慌の翌年の1930年、日本も大不況でさらに明治期に導入されたタンク機関車の能力不足が問題になっており、経済性、効率性を重視した機関車の開発が求められた頃でした。

川崎車輛が15両(C10 1~15)、汽車製造が8両(C10 16~23)を製造し、都市近郊旅客列車牽引用に1520mm径の大型動輪で高速運転用に配置されました。ただ、軸重が大きかったため、地方線区での使用に難があり、増備はC11形となり、製造量数は23両に留まりました。

Dsc09729 キャブ内の様子

基本設計は同時期に登場したC50形、C54形などと共通点が多く、それ以後のC55形式に至る過渡的なスタイルとなっています。デフレクターもC54形式から制式採用されており、C10形には装着されていません。

主要諸元
    全長:12650 mm
    全高:3885 mm     8号機 全高:3.940m 全幅:2.936m
    動輪直径:1520 mm
    総重量:69.7 t           空重量:55.51t
    燃料:3 t
    火室面積:1.60 m2

新製配置機関区 
配置局
東京    千葉 1 2 3 4 5 大宮 6 7 8 
大阪    梅小路 9 10 11 12 奈良 13 鷹取 14 奈良 15 16 鷹取 17
名古屋  18 19 20 21
門司    熊本 22 23

でしたが、これらの担当区間は比較的早く電化されたため、山田線、真岡線、姫新線、播但線などに転属、旅客・貨物列車に使用されましたが、気動車化で余剰となったC11に置き換えられ、1960年から1962年にかけて全車廃車となりました。

Dsc09719
そんな中で8号機は1962年3月31日に国鉄を除籍された後、宮古のラサ工業に引き取られました。

同機の履歴を沖田祐作氏のデータで見てみると

C108      川崎重工兵庫工場=1363           1930-07-00 S69.70t1C2t(1067)    車歴;1930-07-00製造→納入;国鉄;C108→配属;東京局→       1930-07-24竣工[大鉄局通乙1923]→配置;東京局→1930-08-02配属;大宮→       1932-09-01高崎→1932-10-10借入;新小岩→1932-10-28返却→       1933-02-02借入;田端→1933-03-16借入;水戸→1933-03-19返却→       1933-10-08借入;田端→返却→1934-09-00現在;高崎→1934-11-00現在;尾久→       1935-07-00現在;田端→1935-05-12増圧(14→15㎏/㎠);田端→1935-07-30大阪局→       1937-10-28仙台局→1941-00-00現在;仙台→1949-00-00現在;盛岡→       1955-08-01現在;会津若松→1962-03-31廃車[達137];会津若松→       1962-04-00譲渡;ラサ工業宮古;C108→廃車→ラサ工業での廃車後一時国鉄の仲介?により       建設中のアサヒビール福島工場に保存機(ビヤホール列車)として検討されたがアサヒ側担当者に       C10に関する知識なく「C12のように有名か?・客車はスハ32がいいがまだあるか?」等の諮問       からある程度形式について知識は持っていたらしい形跡はあったが変な筋からフィクサー気取りで       見当はずれなアドバイス(というより利権あさりの類い)をする者も現れて迷っている間に話が立       ち消えとなった(福島工場建設担当会社社長の部下であった一マニアとしてはいささか惜しかった       と思っている)国鉄の仲介と言っても話の印象では担当社長の学校系列による個人レベルの思いつ       きによる程度の候補としての話らしかった=その後動態保存されたのでミイラとしての保存よりは       現状でよかったと思っているが 公務でマニア活動が出来るチャンスをみすみす逃したのは一寸残       念だった→動態復活;宮古市;C108(動態保存)→       1994-04-24譲渡動態保存;大井川鉄道;C108→1997-10-14営業運転開始

とのことです。

Img_7637
Img_7662
Img_7667
2017/3/11 千頭  C5644号機と重連で千頭駅に到着

Dsc09731 このリベットを多用した外観がC10の最大の特徴です。

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コメント

B767-281様お早うございます。アサヒビール担当の方の「公務でマニア活動云々」というお話、笑えますね。それにしても運良く動態で残っていて、本当に良かったと思います。

細井忠邦さま、おはようございます。

沖田祐作氏の機関車表にああいった記載があったのを今回、私も初めて知りました。さらにC10という形式、なるほどC11やC12に較べるとあれ!と感じる形式であることがよく分かりました。
それでもたった1両動態で残されたというのは素晴らしいですね。

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