JAレジの777 3 ANAが導入した777-200ER
日本の航空憲法(45/47体制:1970年(昭和45年)に閣議了解され、1972年(昭和47年)7月に発動された、航空会社の事業割当を決めた日本の産業保護政策)では、
日本航空……国内幹線、国際線 国際航空貨物輸送対策
全日空……国内幹線およびローカル線 近距離国際チャーターの充実
東亜国内航空……国内ローカル線、国内幹線
と仕分けられていました。その後、日本貨物航空の設立やフライングタイガー航空の進出などで、1985年にこの体制が見直されました。
ANAはこういった体制下で1983年3月3日からL1011TriStarにより、成田~グアム線を運航開始、さらにBoeing 747-200Bを導入して、北米線を開設、さらに東南アジア、欧州、オセアニアにネットワークを拡大しました。
一方で昨日の記事のように1997年9月からJA702A~JA706Aの5機の777-281、推力増強型のPW4077エンジン装備の機体を国際線に投入し、東南アジア方面の路線を強化しました。
2001/8/25 NRT JA707A
さらに18機確定発注した機体のうち、4機は長距離用の777-200ERに置き換え、1999年10月にその初号機JA707Aを受領し、先の5機と共に東南アジア路線に投入しました。-200ERタイプは-300と同じPW4090エンジンを装備し、航続距離1万キロを越える本格的な長距離用機材です。コンフィグはC56Y235でした。
2号機のJA708Aから本格的長距離路線投入用にコンフィグもFCYの3クラスとなり、ファーストクラスにはフルフラットシート、ビジネスクラスはシートピッチが拡大されANA Super Style となりました。そしてETOPS180を取得し、2000年5月19日、双発機として初めて成田~シカゴ線に就航しました。3~4号機が就航し、1号機も同様に3クラス制に改修を受け、長距離国際線双発化の先駆けとして活躍しました。
2006年5月からJA715A~JA717Aの3機が追加導入され、ライフラットシートを備えたNew Style CLUB ANAとプレミアムエコノミーサービスが実施され、コンフィグは上級クラスの多いものとなりました。2010年10月31日の羽田再国際線化では羽田~LAX用機材に投入され、787の運航停止中のピンチヒッターとして成田~FRA線にも投入されました。現在は3機とも羽田ベースで近距離国際線に投入されています。
初期の国際線機材(JA707A~JA710A)も2クラス制に改修され、羽田~上海(虹橋)線、成田~バンコク線に投入されるようになりましたが、JA707Aは2014年12月に405席の国内線仕様になりました。今後,787-9の中距離仕様機が就航するとこれらの777-200ERの国内線コンバートが進むものと思われます。
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