大井川鐵道 電気機関車 E10形 2号機
東京の桜の名所の話題から再び。大井川鐡道の話題に戻ります。
3月の訪問で観た蒸気機関車、現在稼働していないC12形164号機は保存機のシリーズに回し、今回からは電機について触れようと思います。
最初はE10形電機です。
1949年、大井川本線の電化にあたり、E10形が3両導入となりました。1,2号機は三菱重工、3号機が日立製作所の製造でした。
この時代の私鉄導入電機といえば世界の鉄道'69に登場したように凸型車体のタイプが多かったようですが、大井川鐡道では国鉄EF58形旧車体タイプやEF15形に類似のスタイルの電機を導入しました。
全長 12,800 mm
全幅 E101, E102 : 2,708 mm
E103 : 2,700 mm
全高 E101 : 4,135 mm
E102 : 4,200 mm
E103 : 4,040 mm
機関車重量 45.0t
台車 固定揺枕形鋼組立式
登場当初は貨物列車牽引に使用されました。1976年SL急行が運転開始されてからはその補助機関車としての運用が主となり、貨物運用は1983年に廃止されました。2001年からがED500形と共通でSL急行の補機専用となっています。
イベント時の臨時客車列車の牽引や新金谷区での入れ換え作業にも従事しています。
3両のうち。1号機は検査期限切れにより運用離脱し、西武からのE31形の導入でリタイアする予定でしたが、未だに車籍登録が済んでいない状況であるため、2013年から2014年にかけて全般検査を受けて、本線復帰したそうです。ただ、今回は姿を見ることが出来ませんでした。
この機関車の警笛は電車の警笛を搭載しており、接近してくる際にまさに電車が来たのかと錯覚します。
3号機は製作所が違うこともあり、貨物の減少で1970年に岳南鉄道に譲渡され、ED103となりました。1984年、岳南鉄道の貨物運用減少と大井川鐡道の補機運用増加で返却となり、E103に戻りました。ED500形の参入で運用終了の予定でしたが、中部国際空港埋め立て土砂輸送のため、三岐鉄道に異動したため、延命され、2003年に土砂輸送が終了し、ED500形が大井川鐡道に入線、E103はお役御免となり、2016年6月27日に解体となりました。
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