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2017年4月13日 (木)

大井川鐵道 (元西武鉄道) 電気機関車 E31形 1 西武鉄道時代

西武線沿線の桜の話題から、再び大井川鐡道の電機の話題に戻ります。

E31_141108_2 2014/11/8 横瀬基地公開

最後に登場するのは西武鉄道から全機4両のうち、3両が譲渡されたE31形電気機関車です。

今回と次回の2回に渡り、西武時代と西武で保存されたE31、そして大井川鐡道に譲渡されたE32~E34の3両について触れます。

E31_161105_10

1986年から1987年にかけて、それまで活躍していた古典的輸入機関車の代替として西武所沢車輛工場で4両が製造されました。

B-Bタイプの小型直流電機で、諸元は

全長     10,950 mm
全幅     2,740 mm
全高     4,200 mm
機関車重量     40.7 t
台車     DT20A
動力伝達方式     1段歯車減速、吊り掛け式
主電動機     MB-146D形×4基
歯車比     19:64=1:3.41

です。

E31_161105_9

E31_161105_7
台車は飯田線で運用されていた80系電車の廃車発生品、主電動機は351系で使用されていたものを転用しています。釣り合い管引き通しにより、重連総括制御が可能です。

E31_161105_14 2016/11/5 横瀬基地
機関車なのに側面の明かり取の窓が大きいのが特徴で

E31_161105_11
電車用の台車を履いているために車高が低く、それを目立たせないために車体の下部を黒く塗ってカモフラージュしている点もユニークです。

E31という形式名は西武では2代目で、初代は1948年に31-33の3両が製造されましたが、後年伊豆箱根鉄道に譲渡されました。

西武時代の運用はもっぱら保線工事用列車の牽引で、終電終了後に保線基地からプッシュプル方式で保線車両・バラスト散布車などを間に挟んで、出発し、初電までに基地に戻る運用をこなしていましたが、2006年度に新宿線、2008年度に池袋線の工事列車が廃止となり、主たる役割が無くなりました。貨物列車が存在したころはE851形電機の代走も務めていましたが、2000年代後半からはJR武蔵野線連絡の新秋津駅からの甲種回送列車の牽引がメインとなりました。しかし、この業務も263F編成の登場で奪われ、2010年3月15日、E31形全機の運用終了が発表され、E31は西武鉄道で保存、E32~E34は大井川鐡道に譲渡されることとなりました。

私は生憎、この時代のE31形電機を見る機会がなく、引退後のE31を横瀬基地の公開で見たのが初めてでした。

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コメント

B767-281様今晩は。いつも「なるほど」と学ばせていただいています。今回台車は飯田線を最後に廃車になった80系の忘れ形見とは知っていましたが、主電動機もそのままMT40だと思っていました。なかなか奥が深いですね。

細井忠邦さま、おはようございます。

電機を新たに造るときに、ちょうどあの頃、廃車になった国鉄の電車と自社の351系の部品を使って作るところが、如何にも西武という感じですね。

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