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2017年5月23日 (火)

ANAのBoeing 787-8 36機の活躍

キックオフカスタマーとしてBoeing 787が就航して5年半、ANAはリチウムイオンバッテリーのトラブルやエンジンブレードの腐食の問題を抱えながら,787-8型は2016年5月JA878Aを受領して、36機すべてが導入済みとなりました。現在は787-9型のみの導入が続いており、こちらは4月19日に22機目となるJA891Aを受領しました。

従来のボーイング社の旅客機は747、767、777エバレット工場707、727、737、757レントン工場とそれぞれの1つの工場で最終組み立てされていましたが、787は当初はエバレットだけの予定でしたが以前の記事であったように700機以上のオーダーを抱え、開発遅延ての製造開始となったため、製造速度を上げ、顧客がAirbus A350XWBに逃げないようにするため、エバレット工場の製造ラインを1本追加し、サウスカロライナ州ノースチャールストンに新たな最終組み立て工場をつくりました。

ノースチャールストン製の初号機は2012年5月に初飛行、2015年12月には100機目が初飛行しました。現在、エバレットで月産7機、ノースチャールストンで月産5機の製造ペースで、2019年には月産7機に引き上げられる予定だそうです。ちなみに787-10はノースチャールストンのみでの製造となるそうです。

ANAが受領した787-8ではJA824A、JA828A、JA829A、JA840A、JA874Aの5機がノースチャールストン製となっています。

ANAの787-8はJA801Aから順番に登録されていますが、まずエンジンと最大離陸重量から、国際線長距離、中距離、国内線用に分類されます。

Ja806a_boeing_787881_34515_40_17050 2017/5/3 NRT JA806A cn34515 ln40

Trent1000-C2エンジン装備 最大離陸重量 227900kg   9機
JA805A、JA806A、JA813A、JA814A、JA820A、JA822A、JA823AJA827A、JA828A

コンフィグは
C46席 ANA Business Staggered
PY21席
Y102席 の3クラス仕様です。長距離国際線仕様で

就航路線は成田~デュッセルドルフ、ブリュッセル、サンノゼ、シアトル、ムンバイ、バンコク、シンガポール

このうちの下線を付した4機は2017年2月にエンジンをTrent1000-Lに換装して、新規に開設されたメキシコ・シティ線投入機材になりました。

メキシコ・シティのベニート・フアレス国際空港は標高2230mに位置するため酸素が希薄でエンジンの燃焼効率が悪いので、改良型のLタイプ(推力31660kg)に換装し、満席での離陸に対処したそうです(関連記事)。

Ja801a_boeing_787881_34488_8_170520 2017/5/20 HND JA801A cn34488 ln8
特別塗装からノーマル塗装に塗り替えられた1号機、4月以来なかなかお目にかかれないと思っていましたが、3月以来Cチェックに入っており、5月中旬に路線復帰したそうです(関連記事

Trent1000A2エンジン装備 最大離陸重量21200kg  16機
JA801A~JA804A、JA807A、JA808A、JA815A、JA829A~JA835A、JA838A、JA840A、JA874A、JA878A

コンフィグは
C42席 ANA Bisiness Cradle
Y198席  の2クラス240席仕様です。中距離国際線仕様で

就航路線は成田~ジャカルタ、クアラルンプール、プノンペン、マニラ、北京、上海(浦東)、羽田~ホノルル、バンコク、マニラ、上海(浦東)、台北(松山)、ソウル(金浦)

Ja809a_boeing_787881_34494_47_17051 2017/5/14 HND  JA809A cn34494 ln47

Trent1000-Hエンジン装備 最大離陸重量172900kg 11機
JA809A~JA812A、JA816A~JA819A、JA821A、JA824A、JA825A

コンフィグは
P12席
Y323席 国内線仕様機でプレミアムクラスにはANA Bisiness Cradleが使用されています。
当初787-3としてオーダーされていたグループと思われます。

後日、紹介するJALの787とは異なり、登録記号のJA8**Aは既に登録されていたDash 8JA841AからJA859A海上保安庁のBeechcraftB300のJA861AからJA870Aまでが存在し、さらにANAの787-8と787-9が入れ子になっており、記号を暗記するのが厄介です。

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コメント

B767-281様こんにちは。昔はJA8000番台と愛称がかみ合って、番号からすぐ機体が思い浮かんだものです。今は付け方の自由度が高くなり複雑化していますね。JAはいつかJに戻らないでしょうか。A350はどんな番号になるのか楽しみです。

細井忠邦さま、おはようございます。

国別の登録記号が一文字 
N アメリカ
G イギリス
F フランス
C カナダ  
B 中国  などは第二次世界大戦の戦勝国で、例外的に
D ドイツ
I イタリア は1文字となっているという話をどこかで聞いた覚えがありますが,どうでしょうか?
1文字ではあとZ ジンバブエがありますね。
747の番号はよく憶えているのですが、それ以前のDC-8や727、CV880などは伝説の世界ですね。

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