成田にやってくるロシア製旅客機 ヤクーチャ航空のスホーイ・スーパージェット100型
今年4月に久しぶりの撮影のための空港通いが復活し、6月に入ってもコンスタントに成田、羽田に通っていますが、今回は成田の最近の変化として特徴的なLCCの増加やこれまで参入のなかった航空会社の乗り入れについて触れてみようと思います。
2017/6/9 NRT RA-89038 Sukhoi 100-95LR 95083
最初は全体的なイメージからA319かと思いましたが、キャノピーの形態が違うので調べてみたらスホーイ100でした。
まずは2016年5月1日より、ユジノサハリンスク~成田間に就航したヤクーツク航空(ヤクーチャ、Авиакомпания Якутия、Yakutia Airlines)で、機材はロシアの航空機メーカーが共同開発したスホーイ・スーパージェット100です。SSJ-100とも略されます。
ソ連時代、旅客機はイリューシンやツポレフがもっぱら設計製造を担当しており、スホーイはアントノフなどとともに軍用機専門といった感じでしたが、民間旅客機市場参入を目指して開発されたのがこのリージョナルジェットでした。開発当初はスホーイRJJと呼称していましたが、2006年7月17日に現在の名称に変更されました。
スホーイは居住性、燃費、技術とサービス、機体価格のいずれにおいても国際競争力を持つモデルとしており、操縦桿にはエアバスと同じようにサイドスティックを導入、対テロ対策として操縦室を完全防弾対策を施すなどの新機軸が導入されています。
機体の設計と製造はスホーイ設計局が担当、形式証明取得はイリューシン、販売顧客管理はボーイング社、エンジンはロシアのサトゥールとフランスのスネクマによるSaM146ターボファンジェット、空調・制御系はドイツのリーブと国際協調方式を取っています。
胴体の長さでスーパージェット60、75、95とタイプが分かれ、2004年7月にシベリア航空から50機の発注を受け(後にキャンセル)ローンチし、生産はアムール川沿いの都市コムソモリスク・ナ・アムーレにあるKnAAZで行われています。
原型機は2007年9月26日に完成、2008年5月19日に初飛行に成功しました。2011年4月に量産初号機がアルマヴィアに引き渡されました。
2012年2月以降、欧州航空安全局を始め、各国の航空当局から形式証明を取得しています。
2012年5月9日、インドネシアのジャカルタで同国航空関係者を搭乗させたデモフライトでジャワ州ボゴールに近いサラーク山付近に墜落する事故を起こしました。
成田に乗り入れているヤクーツク航空はロシア連邦サハ共和国ヤクーツクに本拠を置く航空会社で、元々はアエロフロート・ロシア航空のヤクーツク担当部門のサハーヴィアという名の会社として設立されました。その頃はアジア、アフリカ、ヨーロッパに貨物チャーター便を運航する会社で1999年には破産も経験しています。2000年に地元自治体により、再建され2002年7月「ヤクータヴィア」と合併し、現在と体制となりました。
保有機材は
ボンバルディア DHC-Q300 50席 3機
ボンバルディア DHC8-Q400 72席 3機
スホーイ SSJ100(RRJ95B) 93~103席 5機
ボーイング B737-800 170席 5機
ボーイングB757-200F 1機
アントノフ24RV 48席 4機 すべてリタイア済み
サハ共和国内10都市、ロシア共和国内16都市、韓国ソウル/仁川、中国ハルビン、そして日本では成田に乗り入れています。400
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コメント
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B767-281様お早うございます。ロシアも資本主義国家の仲間入りして、グローバルに商いをしているのだな、と思います。そんな題名の本がありましたが、旅客機の世界を見ていると国際情勢がよく分かりますね。私は旧来のイメージが強く、ロシア製の旅客機は恐いです。
投稿: 細井忠邦 | 2017年6月14日 (水) 06時14分
細井忠邦さま、おはようございます。
私もスホーイというと、1983年の大韓航空機撃墜事件のときの戦闘機を思い出し、イリューシンIl-62やらツポレフTu134、154などが飛ぶ姿を思い出しますので、まだまだソ連製のイメ―ジがかなり強いのですが、世の中進歩しているようですね。
投稿: B767-281(クハ415-1901) | 2017年6月15日 (木) 05時01分