伊勢鉄道伊勢線 22.3km
名古屋・四日市から津方面への連絡、近鉄はストレートに連絡していますが、国鉄は関西本線で亀山まで行き、そこでスイッチバックして紀勢本線と、時間的ロスが大きい配線でした。
2017/8/5 亀山駅 左手が四日市・名古屋方向、右手が津・多気・鳥羽方向
この問題を解決するため、鉄建公団が1965年11月に着工し、南四日市と津の間を結んだが伊勢線でした。1973年9月1日に開業しました。さらに、1962年には中南勢地区に伊勢線から分岐する臨港鉄道として南伊勢線も予定線に指定されました。
2017/8/4 四日市駅 伊勢鉄道のホーム
改札口から跨線橋をわたり、JRのホームから南四日市の方に数百メートル歩いた場所にあります。
伊勢線沿線の工業開発計画は「四日市ぜんそく」に端を発して猛反対に遭い、さらに第一次オイルショックもあり、完全に頓挫し、南伊勢線の計画も凍結されてしまいました。
伊勢線開業時には特急「くろしお」一往復、急行「紀州」3往復、普通7往復しか運転されず、貨物列車も依然亀山経由で運転と言った状態でした。一方、並行する近鉄名古屋線は特急44往復、急行34往復、準急9往復、普通62往復、さらに伊勢若松からの鈴鹿線もあり、国鉄伊勢線は全くといって良いほど利用されませんでした。
開業10年後の1983年には営業係数が646という超赤字路線となり、1981年度当時の輸送密度1495人/日でバス転換が妥当とされる4000人/日未満を下回り、第2次特定地方交通線に選定され、1986年第三セクター鉄道への転換が決定し。1987年3月27日、国鉄民営化前に伊勢鉄道の路線になりました。
建設当初から全線に亘り、複線分の用地が確保され、将来の電化に備えて架線柱用の用地、基礎もあり、殆どが高架の言うなれば幹線級の設備を持った路線です。
伊勢鉄道は現在 イセIII形気動車(101~104)の4両を保有しています。101が富士重工業、102~104が新潟トランシス製のステンレス製軽快気動車、全長18m、最高運転速度100km/hで2003年2月17日から営業運転に就いています。
現在、JRの列車は特急「南紀」が3往復、快速「みえ」が13往復乗り入れています。青春18切符で通過する際は別料金が徴収されます。
近鉄が存在するところに、敢えて短絡線を作る意味があったのか、短絡線を作ったからにはもっと営業努力をして、貨物列車なども走らせるべきだったのか、第三セクター化後の輸送密度の推移を見ると最高は2008年の3760人/日、2012年の営業係数は101.1でした。
今回、私は行きは近鉄、帰りは亀山を経由したため伊勢鉄道には乗車していませんが、8月5日の昼過ぎ13:50頃、関西本線朝日駅構内の踏切で軽自動車が軽自動車に衝突する事故があり、JRの電車のダイヤが乱れました。亀山から2312M 15:26発の名古屋行き快速で四日市まで帰る予定でしたが、この事故のため亀山到着が遅れ、発車したのが15:45頃、河原田までは順調に行ったのですが、
2017/8/5 河原田駅の様子
南四日市と河原田の間で線路は分岐し、河原田駅では地平線がJR,高架線が伊勢鉄道とホームには高低差があります。
少し遅れてやってきたキハ85 1111他4連の南紀6号も河原田駅で30分ほど、抑止がかかり、我々の2312Mよりは先に出発して行きました。
ここで下り列車との交換待ちで抑止(16:04頃)、伊勢線経由の「南紀6号」を先に通したりで、結局ここで34分停車しての発車となり、四日市についたのは予定時刻より1時間遅れでした。
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