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2017年9月 4日 (月)

近鉄 50000系豪華観光特急 「しまかぜ」

再び、2017年8月の愛知・三重旅行の話題に戻ります。

この旅行では、久しぶりに近畿日本鉄道、「近鉄」の車両を撮影することができました。そこで、それらの写真を特急、一般車別に系列別に紹介して行こうと思います。なにせ、系列名に関して、近鉄の場合は結構、細かく分かれているので、三好好三著「近鉄電車」Can Books)や私鉄車両年鑑2017の記述を参考に勉強しました。

50000_170805_3 2017/8/5 鳥羽 2本目の「しまかぜ」 9001K 京都発

最初に登場するのは50000系しまかぜ」専用車両です。

1990年代半ばバブル期が終わり、マイカーの増加などで伊勢・志摩方面の特急利用客は減少傾向にあり、その対策として高品質の特急車両の投入が検討されたことと、2013年10月の伊勢神宮式年遷宮に合わせるために2012年にまず2編成が製造され、大阪難波発と近鉄名古屋発の賢島行き特急に投入され、2014年に2次車として、1編成が追加製造され京都発の賢島行き特急にも投入されました。営業運転の開始は2013年3月21日でした。

50000_170805_25 側面の「しまかぜ」マーク

製造は近畿車輛で、6両編成で1編成を構成しています。

ク50100形 Tc ハイデッカー 本革仕様プレミアム座席 前面展望
モ50200形 M プレミアム座席 女性用化粧室
モ50300形 M サロン 和洋個室 女性用化粧室
サ50400形 T ダブルデッカー カフェ
モ50500形 M プレミアム座席 多目的型トイレ 女性用化粧室
ク50600形 Tc ハイデッカー 本革仕様プレミアム座席 前面展望

最高運転速度     130 km/h
設計最高速度     130 km/h
起動加速度     2.5 km/h/s
減速度(常用)     4.0 km/h/s

編成重量     272 t
全長     中間車 20,500 mm
先頭車 21,600 mm
全幅     2,800 mm
全高     4,150 mm
車体材質     普通鋼
台車     KD-320・KD-320A ボルスタレス台車
主電動機     三菱電機 MB-5097B2形 かご形三相誘導電動機
主電動機出力     230kW × 4
駆動方式     WNドライブ
歯車比     17:84 (4.94)
編成出力     2,760 kW
制御方式     2レベルPWM制御IGBT型VVVFインバータ方式(ベクトル制御)
制御装置     三菱電機 MAP-234-15VD102B形
制動装置     回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ (KEBS-21A)
抑速ブレーキ
保安装置     近鉄型ATS

編成定員 138名
サ50400形とモ50500形の間には電気連結器、モ50500形には簡易運転台が用意されています。

50000_170805_4
鳥羽駅では難波発、京都発、そして名古屋発もすべて賢島に向けてク50600形が先頭になっています。

50000_170805_5 モ50500形

50000_170805_6 サ50400形 ダブルデッカー

50000_170805_7 モ50300形 サロン 個室車

50000_170805_8 モ50200形

50000_170805_9 ク50100形
パンタグラフは関節の向きが>> <<となっています。

車体は鋼製で前面は6枚に分割された窓ガラスで構成されており、非常時には中央のガラスを跳ね上げ避難口とすることが出来ます。従来の特急車両が出来るだけ多くの座席を用意したのに対して、「しまかぜ」では徹底した乗客本位のスタイルを追求したため、座席数は約半分となりました。料金も運賃、特急料金の他、「しまかぜ」特別車両料金が課せられます。2014年には鉄道友の会「ブルーリボン賞」が授与されました。

近鉄の系列別電算記号はSVとなっています。

50000_170805_21
50000_170805_23 3本目の「しまかぜ」 7001列車 大阪難波発 第3編成でした。

制御装置は三菱電機製高耐圧2レベルIGBT素子によるVVVFインバータ制御(MAP-234-15VD102B)で1C2M方式を採用、主電動機は三菱電機製MB-5097B2かご形三相誘導電動機(定格出力230kW)を各電動車に4台装備し、駆動方式はWNドライブ、歯車比は4.94です。

制動装置は回生ブレーキ併用電気指令式(KEBS-21A)de回生ブレーキを有効に使用するためT車遅れ込め制御や滑走防止制御機能を有しています。

台車はボルスタレス式でM車がKD-320形、TcT車がKD-320A形、ヨーダンパを装備し、全車両フルアクティブサスペンションを装備し、台車枠と牽引梁の間に設けられた空気式アクチュエータで車体振動を抑える仕組みとなっています。

補助電源は440V・60A、140kVA、SIV(INV174-D0)を両先頭車に搭載し、インバータ部は2台搭載し、4日おきに運転を交替する待機二重系となっています。CPは近鉄車両としては初のスクロール式(1,600L/min)が両先頭車に搭載されています。

3編成共に高安区に配置されています。

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