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2017年10月24日 (火)

三岐鉄道北勢線 三重交通モ4400形→200系

先日の記事で登場した垂直カルダン駆動の画期的な車両、モ4400形も後年、北勢線に転籍し、現在も北勢線で活躍中です。

202_170806 2017/8/5 在良

この車両は3車体連接車として新製され、4401(M-1)-4401(T-1 )-4401(M-2)となっています。各車体とも普通鋼製準張殻構造でノーシル・ノーヘッダーの10m級車体でした。。前面形状は1959年8月登場時の流行を反映して湘南型2枚窓となっています。前照灯は屋根中央に白熱灯が1灯、流線型のケーシングに納められて半埋め込み式で取り付けられ、標識灯は左右下部に振り分けて角形のものが各1灯ずつ取り付けられていました。

座席はロングシートで、運転台は半室式、室内灯は直流点灯による40W環状蛍光灯が各車4基ずつ取り付けられていました。当初の車体塗装は三重交通の標準色である、車体上半分がクリーム、下半分がグリーンの2色塗り分けであり、、この塗装は2013年10月29日より北勢線開業100周年記念の一事業として復活しています。

主電動機は1958年に志摩線向けとして製造されたモ5400形の仕様を踏襲し、駆動システムとして神鋼電機が開発した垂直カルダン方式を採用しました。このため、同社製TBY-23]を主電動機として4401(M-1)・4401(M-2)の運転台寄り台車に各2基ずつ軌道面に対し垂直に裝架しました。

この特徴的な駆動システムは狭い空間に無理をして収めてあった上、整備時には事実上完全分解を行う必要があるなど保守上難点が多く、カルダン駆動化によるメリットをそれらのデメリットが上回っており、本形式が製造からわずか12年で電装解除される原因となりました。

制御器は間接式多段自動加速制御器である日本車輌製造NCA電動カム軸式制御器が採用され、4401(M-1)に搭載されました。これにより、スムーズな加速と同線初の総括制御運転が実現し、折り返し時の編成入れ替え作業が不要となりました。

ブレーキは制御器による発電ブレーキとは別に、空気ブレーキとして非常弁付き直通空気ブレーキ(SMEブレーキ)に発電・抑速制動を付加した、SME-Dブレーキが採用されました。

277_170806 2017/8/5 在良 後部には同色に塗られた270系が併結されていました。

三重線では収容力の大きいことから看板電車として重用されました。1964年の改軌で北勢線に転籍し、1965年4月1日の三重電気鉄道、さらに近鉄合併でモ4400形4401(M-1)・4401(M-2)がモ200形201・202に、サ4400形4401(T-1)がサ100形101に改番され、塗装も近鉄一般車標準のマルーン1色塗りとなりました。

垂直カルダンのメンテナンス問題は解決しなかったため、1971年に電装解除されることとなり、モ200形201・202が運転台撤去され、サ200形201・202に改造されました。それ以降、直接制御式のモニ220形に牽引されて使用されていましたが、1977年からの北勢線近代化の際に新造のモ270形と総括制御の固定編成を組むことになり、サ202の運転台が復活、ク200形202に改番されました。この際に以下の改造がなされました。

・ク202の前面形状については、中央の行先表字幕を挟んで左右にシールドビーム式の前照灯を各1灯設置した他、電装解除後も残されていた標識灯も左右各2灯ずつの標準型に交換するなど、モ270形に準じたものに変更しました。
・サ201の旧運転台側に前面窓を閉鎖の上で貫通路を設置。(後に妻面に小窓が設けられました)。
・電動発電機のHG-583Mrbへの交換に伴ってサービス電源が交流化されたことから、直流点灯方式の環状蛍光灯からストレート型のカバー付き交流蛍光管各4灯に変更しました。
・ブレーキを従来のSMEからACA・ATA自動空気ブレーキへ変更しました。

2003年の北勢線の近鉄から三岐鉄道への移管に伴い、本形式も同社籍へ編入され、ワンマン化対応工事が施工され、運賃箱の設置、運転台背面仕切の改良が行われました。その後、黄色を基調とする新塗装への塗り替えおよびシートモケットの張替え(従来の赤色→青色基調へ)、床敷物の張替え(従来の赤色→灰色基調へ)が実施されました。現在では、北勢線各駅への自動券売機・自動出改札システム導入の進展により、運賃箱は撤去されています。

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コメント

B767-281様こんばんは。この度はご愁傷様でした。さて昭和30年代の車両たち、特に初期高性能車はいろいろな技術の試行錯誤や革新的な試みがあって興味深いです。今のように画一化が進み、「走ればいい」的な車両の跋扈する事態は興ざめします。興ざめと言えば今回の選挙、なんであのような結果になるか解せません。

細井忠邦さま、おはようございます。

軽便鉄道に関しては私も今まで殆ど知らなかったのですが、北勢線や内部・八王子線に実際に乗り、車両のことを知ることでまた新しい世界が見えたように思います。

今回の選挙、ある意味日本国民というのはどこまで政治についてまじめに考えているのかを考えさせられる結果だったのではと思います。

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